概要
ケツアゴシャアとは、1997年に制作された、プレイステーション用ソフト『GUNDAM 0079 The War For Earth』で登場したシャア・アズナブルの俗称である。
人物パートが全て実写、しかもオール外人で制作されている上に、呼び名の通り、このシャアはアニメとは似ても似つかぬケツアゴの太ったオッサンというインパクトありすぎの外見なのである。おかげで「シャア・アゴナブル」「アゴい彗星」とも言われる。コスプレしているドレンでもジャスレイでもない。
なお日本語吹き替えの声優は池田秀一氏ご本人。
正しく、誰だお前はと言いたくなるほどのキャスティングであるが、スタッフ曰く「オーディションの時は痩せててかっこよかった」との事(ゲーム中では太っているものの、実は終盤少しやせている。撮影期間が長かったのだろうか?)。
なお、こんなビジュアルだがある意味で本家以上に腕がたつ。(本作のガンダムが動く棺桶なのもあるが)攻撃もまるで当たらず選択肢を間違えると即ゲームオーバーになるほどの腕でプレイヤーを翻弄、唯一ダメージを与えられたのがガンダムの新兵器であるビームサーベルの構造を見誤って自分で持ってしまってビーム刃が消えたすきをついてプレイヤーが背中の予備のサーベルで斬り付けてようやく腕を損傷して撤退させたことができたほど(無論このシーンも選択肢を間違えれば対応されてこちらが仕留められる)。
『GUNDAM 0079 The War For Earth』は正式タイトル名が長いこともあってか「実写版ガンダム」で覚えられることも多いが、それ以上に、ゲーム内容を一切知らなくても「ケツアゴシャアの出ているゲーム」として知名度を保っている。
ガンダムのゲームはその歴史の長さから数知れず、まさに玉石混交。それこそクソゲーと言われる作品も少なくはないが、ともかくそれらの中でも「ケツアゴシャア」という存在だけで、「ガンダムのクソゲーと言えばこれ」というほど記憶に残ったと言っても決して過言ではない。
そういう意味ではこのゲームが凡百のクソゲーに埋もれずに済んだ、ある意味では最大の功労者と言えるだろう。うん。
公式側も認知しているのか、『ガンダムビルドダイバーズ』において「鉄仮面ズ」の一員として満を持して(?)登場を果たしてしまった。
あくまでもアバターであって本人ではないが。逆に言えばアバターなのに態々ケツアゴを選んだと言うことである。一応、元のケツアゴシャアと比べればスマートではあるが。
また実写銀魂では、シャアが実写として登場するパロディ展開があり(演:六角精児)一部の人達はケツアゴシャアを思い浮かべたであろう。
そして時は流れて2021年4月13日、Netflixは実写映画『機動戦士ガンダム』制作を発表。監督にジョーダン・ヴォオート=ロバーツ、脚本ブライアン・K・ヴォーン、エクゼクティブプロデューサーにケール・ボイターを起用する人事を公表した。
この発表によりSNS上では同じ実写版ガンダムであるGセイバーと並んで”ケツアゴシャア”を思い出した者が続出し、Twitterのトレンド上位入りするなどして話題になった。