概要
「古き習わし」に従って活動しているとされるタムリエルの修道会。魔法について研究している最古の研究組織ではないかともいわれている。 (※1)
タムリエル共通語(英語)での表記は「Psijic Order」。日本語版ではSkyrimで「サイジック会」と訳されている。ほか「サイジック」のみの場合も。
タムリエルにおいて魔術師ギルドなどの他組織のほとんどが保有しない、数々の驚異的なレベルの魔法や知識を保有している。その力たるや、指導者イアケシスが「我らに出来ぬことはほとんど存在しない」と、定命の者ではなくエイドラやデイドラ公のような発言をするほどで、本拠地まるごと別次元に空間移動するような芸当さえもできてしまう。
タムリエルで最も強大な力や知識を持つ組織勢力の一つではあるが、彼らはあくまで修道会・研究者集団であるため、組織外の相手に対しては交渉や外交などが中心で原則的には非暴力主義である。(※2)
そのため、「ESO」などでは自身の力を高めたり時間を操作したりするような非攻撃系スキルが多い。
- サマーセットで遭遇する組織の紹介 - TESO/ESO
- ロアマスター・セララス著『クラフトモチーフ: サイジック』
組織
サイジック会の運営は集団指導体制であり、十一の力の評議会(アルテウム評議会)という合議機関が統治している。指導者は一般に「ライトマスター」という称号を名乗る。
アルトマー(ハイエルフ)たちの故郷であるサマーセット諸島に属する島の一つ「アルテウム島」を本拠としている。
しかし、恐らくその知識においてもアルトマーの最上位にあるのだろうがアルトマー社会とは思想が異なっており、アルトマー文化にあるような「アルトマーであるから他種族より知識に優れている」という見解はとらない。むしろ優れていれば他種族であろうとも加入を認めるという立場をとる(実際、サイジックのメンバーにはオークやレッドガードなどもいる)。
そしてサマーセットの王族はおろかどこの王朝や権威にも従わず独自のルールかつ中立的な立場で動いており、原則としてタムリエル大陸それ自体ともあまり関わりを持たない。タムリエルの魔術師ですらサイジック会のモンク(サイジック僧兵、サイジック所属魔術師のこと)と接触できることはほぼ皆無である。このような立場に反発した魔術師ギルドのヴァヌス・ガレリオンも、実は元サイジック会の出身である。
ただし、世界各地にある魔法や遺物などがもたらす危険を隔離してタムリエルを保護したり研究や修行に専念する意味もあって俗世から離れているだけであり、座視できないような世界の命運がかかるほどの事態になれば、積極的に介入するため姿を現す場合もある。
たとえば、シロディールの帝国がタムリエル全体を支配するほどの力を持っていれば、サイジック会の魔術師が助言者として皇帝に協力しあるいは世界的危機に関する警告を与える。また、デイドラによるタムリエル侵攻の兆しが見られれば当該地域の統治者たちにその旨を伝えに来る。
歴史
【第二紀】
580年代、サマーセット諸島に迫っている脅威について警告するために350年ぶりに姿を表したという。当時のメンバーのローブは「青地」に「金色」の装飾。 (※1)
自ら姿を表しているだけあって関与は積極的であり、サマーセット側のエルフたちなどとも直接会っている。
【第三紀】
110年、後に「狼の女王」と呼ばれたポテマと会合している。当時のローブは「灰色」。(※1)
そしてアルテウム島から大嵐の魔法で、マオマーたちが率いるピアンドニア艦隊を撃滅したとされる。これが非暴力主義のサイジック会が組織として破壊の魔法を用いた唯一の例と考えられている。その破壊力は想像を絶する規模であり、それまで毎年のようにタムリエルを襲っており当時はサマーセット諸島をほぼ制圧しつつあったマオマー海軍といえど、艦隊殲滅から数百年を経ても再び来襲することは無くなったとされる。(※2)
- ウォーヒン・ジャース著『狼の女王 第4巻』
- 「ピャンドニア」『帝国へのポケットガイド 第三版』
【第四紀】
201年ごろ、タムリエル北部のスカイリム地方に登場。最北端に位置するウィンターホールド大学の発掘調査において古代の遺物「マグナスの目」が発見されたことから、警告を発するためにドヴァキン(TES5主人公)の前に姿を表している。 (※1)
当時のローブは「黄色」。
第二紀の時とは異なり、エルフ至上主義組織であるサルモールとは不仲で、関わろうとはしていない。
- Skyrim ウィンターホールド大学関連クエスト
メンバー
- イアケシス
サイジックの最高責任者である「ライトマスター」の地位にあるアルトマー。
第二紀と第三紀の両方に姿を表している(第三紀の書物での名前はSkyrim日本語版では「アイアチェシス」になっている)
- ヴァルサイレン
「十一の力の評議会」のメンバーであるアルトマーの女性。
同じサイジックの賢者であったレイセンと夫婦になったが……
【元メンバー】
- ヴァヌス・ガレリオン
魔術師ギルドを開いた開祖として有名な大魔術師。
もとはサイジックのメンバーだったが、一般社会に魔法知識を伝えようとしない閉鎖性に加えて死霊術に手を染めたマニマルコを追放するだけで済ましているサイジックに失望し、サイジックを離脱した。(※1)
その後に一般社会に魔法を広めるためにタムリエル各地に開いたのが魔術師ギルドである。
- ヴァヌス・ガレリオン著『失われたアルテウム』
- マニマルコ
シリーズに度々登場している著名で邪悪な魔術師。通称「虫の王」。
死霊術に染まりサイジックを追放された。ガレリオンとは同期だったようである。
- レイセン
もとサイジックの賢者の一人だったアルトマーの男性。同じくメンバーの一人だったヴァルサイレンと出会い結婚したものの、現在は行方をくらませているが……。