概要
てんとう虫コミックス第34巻及び、藤子・F・不二雄大全集14巻に収録。
このカードに頼みごとを書いて相手へ渡すと、その頼みごとを必ずしてくれる。ただし、本来やりたくない頼み事の場合は、心の中で葛藤が起こるため、行うまでに時間がかかる。また時間を指定する場合、正確に書かなければならない。
ストーリー
のび太は、両親が自分へのクリスマスプレゼントについて相談しているのを聞いてしまい、慌ててドラえもんにこのことを伝える。それはママがプレゼントにはラジコンではなく「いろはかるた」がいいと言っている内容で、これを聞いたドラえもんはこのカードを出し、「表に飛び出し、3べん回って逆立ちしてワンという」と書き、のび太のポケットに入れるとのび太はその通りのことをした。
そしてその時パパがかるたを買いに出ていくところだったため、早速パパに「ラジコン買って」と書いたカードを入れ、付いて行ってみると時間はかかったものの、パパはちゃんとラジコンを買ってくれた。その後2人はスネ夫にもクリスマスプレゼントについて話かけるが、家庭が豊かだから望みは何でも叶えられると言われてしまった。
そこで今度はしずかに渡すことにし、しずかはこれを使って母親にテニスラケットを買ってもらうことができた。この様子を見ていたスネ夫はしずかと2人きりでテニスをするため、ドラえもん達からカードを借り母親にテニスコートを買ってもらおうとしたが、ドラえもん達によってばれてしまい、母親から怒られることになってしまった。
その後ドラえもん達が帰宅すると、ママがラジコンを買ったことについてパパを責めていたため、「機嫌を直して」とカードに書き、ママのポケットに入れて何とかこの場を和ませることができた。だがその時ママの知人から電話がかかって来て、電話に出たママは一時半に新宿駅西口で待ち合わせをするとカードに書いてしまい、のび太はこれを知らずカードを回収したため、パパからのクリスマスプレゼントを受け取ることができず、真夜中に待ち合わせの場所まで向かうことになってしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1985年12月20日に放送されたが、水田版は現在のところまだアニメ化はされていない。
1985年版
- 冒頭のび太は野球帰りにジングルベルを楽しそうに歌っていて、帰宅したところで両親の会話を聞いてしまった。ちなみにママが買うのをためらったのは値段が高かったことと、人様の物にぶつけないか心配したため。
- のび太が呼びに来た時、ドラえもんはストーブに当たりながら昼寝をしていて、のび太に起こされた際は雪が降って来たのかと勘違いした。
- ドラえもんとのび太はおもちゃ屋の矢ねの上でパパが出て来るのを待っていた。またママがパパにいろはかるたを買うように忠告するイメージ映像も追加されていた。
- ドラえもんとのび太が来た時、皆は空地に集まっていて、そこにはジャイアンもいた。そしてそこに母ちゃんが通りがかり、クリスマスプレゼントを買って来たというので、ジャイアンは受け取ったがそれは紙の靴に小さな飴玉などが詰められたものだったため、ジャイアンは怒って帰ってしまった。
- しずかを待っている間のび太はスネ夫とあやとりをしていて、スネ夫はテニスコートの件が発覚した後、母親から尻たたきのお仕置きを食らっている。
- ドラえもんはママのポケットにカードを入れる際、モーテン星を使用している。そして部屋に帰った後はクリスマスツリーを出して上機嫌で夜になるのを待ち、ママがクリスマスケーキやどら焼きを買ってあるか心配もしていたが、ママはちゃんと買っていた。
- ママが電話をしていた相手はちえこという名前で、待ち合わせの場所は東京駅南口になっていた。
- ラストはドラえもんの「プレゼントどうするんだよー!」というセリフでしめられていて、この直後夜空にはトナカイのそりに乗ったサンタクロースも映っていた。