性能
種別 | セミオートマチックライフル |
口径 | 14.5mm |
銃身長 | 1219mm |
使用弾薬 | 14.5x114mm(100m離れた3cmの装甲を貫通可能) |
装弾数 | 5発 |
全長 | 2140mm |
重量 | 20800g |
銃口初速 | 1,012m/秒 (3,319 ft/s) |
有効射程 | 400m(公称であり実戦では800m?) |
概要
フェドロフ大尉に見出され設計技師となったセルゲイ・ガブリロビッチ・シモノフが設計し、1941年8月29日、ソ連の労農赤軍に制式採用された5発クリップ式ガス圧利用半自動対戦車ライフル。
本銃の特徴はその威力と、オートマチックで連射がある程度きくという点にある。
複雑な機構による生産工程の増大と初期不良を見越し、同じ弾薬を使用する単発式のデグチャレフPTRD1941も並行して生産・供給され、PTRS1941の生産体制が整い前線に行き渡るようになったのは1943年のことであった。
独ソ戦初期のドイツ軍主力戦車であるIII号戦車・IV号戦車の側面をぎりぎり貫通する威力があったものの、実戦では専らキャタピラや覗き窓、戦車の主砲、戦車から身を乗り出した者などを狙撃し、ドイツ軍戦車を閣座させ、その戦闘力を奪った。
また陣地や軽装甲車両(トラック等)への攻撃に加え、例えばトイレを破壊したりスープの鍋に穴をあけたりとドイツ軍への嫌がらせなどにも使用されたという。
ドイツ軍の新型戦車相手には威力不足となり、1943年以降生産は縮小されたものの、デグチャレフPTRD1941と共に大量に生産され、第二次世界大戦を通して生産と使用がなされた。第二次大戦後も朝鮮戦争にて対物ライフルとして使用され活躍した。
SKSカービン
シモノフ技師が設計し、1949年に労農赤軍に制式採用された半自動小銃「SKSカービン」にはPTRS1941のメカニズムがサイズダウンされて使われている。
日本での知名度
アニメ『ルパン三世』に登場する次元大介が「カリオストロの城」にて、マグナムの効かないボディアーマーを着込んだカリオストロ城の暗殺部隊に対して射撃した事で有名になった。普通に考えれば対戦車ライフルを人に向けてぶっ放せば原形をとどめないほど木っ端微塵に吹き飛ぶのだが、このボディアーマーが余程頑丈だったのか暗殺部隊の兵隊達は対戦車ライフルの弾を喰らっても五体満足で吹っ飛ばされるに留まっている。ちなみに次元は「魔法のランプは悪夢の予感」や「THE FIRST」でも使用している。
名前と形は似ているが、某アニメのロリ娘が振り回している代物は同じソ連製対戦車ライフルでも前述のデグチャレフPTRD1941の方である。