概要
国際救助隊の保有する救助メカの一台。原語版での名称は「ファイアフライ」(FIRE FLY)。
ジェットモグラや高速エレベーターカーと同様、サンダーバード2号で救助現場まで輸送される。作品ごとに機能やデザインに違いは見られるものの、黄色のブルドーザーという点は共通している。
オリジナル版(1965年)
黄色の耐熱ブルドーザー。主に火災現場の瓦礫除去や消火に使用される。車両前方には消火砲が取り付けられていて、ドーザーブレードに開いた孔を通してニトログリセリン弾を発射して爆破することにより、除去・消火が可能。なお、車両後方にも消火砲が設置されているのだが、本編では1度も使用されたことがない。
初登場は第5話「世界一ビルの大火災」。劇中では3番コンテナで輸送され、同じく積まれていたジェットモグラがトンネルを掘削できるよう、現場となったトンプソンビル火災崩落現場の瓦礫を撤去、その際に管制室にいたトンプソンビルの関係者をして「凄い機械だ。普通だったら熔けてしまう」と言わしめた。第10話「ニューヨークの恐怖」では6番コンテナで輸送され、油田での火災の鎮火に当たった。
何れの場合もバージル・トレーシーが操縦を担当したが、現場が現場なので耐熱服を着用した上での事だった。
コミック版
イギリス本国で発売されたTV Century 21中のコミックにおいては高速エレベーターカーや磁力牽引車と同様、無線操縦式の車両が複数台登場している。
ファミコン版
プレイヤーが操作する自機として登場するが、TV版(SF人形劇)とは異なり、原語版に準拠した「ファイヤーフライ」と呼ばれている。後に発売されるスーパーファミコン版とは違い、本作はシューティングゲームなので、除去するのは瓦礫ではなくフッドの操る兵器や生物であり、ドーザー部から弾を発射してこれらの敵を蹴散らしていく。
設定上では溶岩の上でも走れるのに、溶岩の噴火や山・壁に接触するとダメージを受ける、装軌車両なのに真横にも走る、レーザーのような火柱を放つ…など、版権物ゲームソフトならではのツッコミどころが色々とあるのはご愛嬌。
実写版(2004年)
移動方法がキャタピラーではなく金属製の車輪に置き換わっており、ブルドーザーというよりもホイールローダーに近い外観をしている。コックピットはオリジナル版同様、ドーザーブレードの真後ろに位置しており、出入口は天井に取り付けられている。車両中央にはオリジナル版をアレンジしてか、旋回可能な消火砲が二門取り付けられているが、今作では消火設備の操作と車両の操縦が独立しているらしく、最上部に専用の操作盤が設けられている。しかもこの区画は完全に外部に露出していて、いざという時に身を守ってくれるものが何も無い。流石に実際の現場では何かしら耐熱服を着用するのだろうが、消火砲担当者の安全をブレインズは考えなかったのだろうか。因みに今作では車両の側面ではなく、ドーザーブレードの方に赤文字でFIRE FLYと書かれている。
劇中ではブレインズの息子、ファーマットが車両の操縦を、ティン-ティンが消火砲の操作を担当。彼らを追って来たフッドの手下の傭兵、ミュリオンとその部下2名に消火剤を浴びせ、アランがサンダーライザーで逃げ道を確保するまでの時間を稼いだ。
サンダーバード Are Go (2015年)
サンダーバード2号の2番コンテナ「ポッドモジュール」で組み立てられる救助マシンの1種という扱い。FIRE FLYの名称は使用されていないが、日本では玩具でジェットブルドーザーの名称が使われている。初登場はシーズン1第4話「危険な鉱山を閉鎖せよ」であり、同シーズン第10話「ピラミッドの呪い」で組み立てシーンが流れている。
これまでの作品にあった消火装備が廃止されており、機能は通常のブルドーザーと違いは無い。劇中での役割はジェットモグラの掘削したトンネルの穴埋め(シーズン1第4話)、瓦礫の撤去(同シーズン第10話)といった他の機体の活動のサポートが目立つ。単独任務としてはシーズン2第15話での分水路造営というで使われ方がある。
また、ジェットモグラ同様、エピソードごとに操縦者が異なるのも特徴。
関連動画
オリジナル版
リメイク版