サンダーバード2号
さんだーばーどにごう
120tという積載重量と、8,000km/h(資料によりバラつきあり)という最高速度で大型の救助マシンを輸送する国際救助隊の要ともいえるマシン。
その巨体に反して主翼は小さい。
「機体そのものが翼の役割を果たすリフティングボディを採用しているのでそれで飛行が可能」という説が採られる事も有るがサンダーバード4号運用時のコンテナポッド切り離し時でも普通に飛行は可能であった為、精々「コンテナポッド装着時はリフティングボディ形状による揚力発生で飛行時の負荷がある程度抑えられる」程度の内容に過ぎないと考えられる。
ちなみに左右の垂直尾翼上部をブリッジ状に繋げているパーツにもスラスターが内蔵されている。
サンダーバード1号同様VTOL機であり、更に機体の一部となっているコンテナポッドから救助作業マシンを出動させる。「垂直離陸/ホバリング用エンジン噴射口の部分は機体を持ち上げる為の油圧式の脚も兼ねている。」という劇中描写及び後付け設定になっているが実際はこれは撮影現場における撮影用模型の設定解釈ミスであり本来の設定では機首と機体後部に左右対で存在する赤い丸状のデティールがホバリングスラスターとなっていて着陸脚とは別である。
コンテナポッドは6つあり、救助に使用するメカの種類によって使い分ける。
- ナンバー1:火災対応(書籍等によっては軽土木機器用と紹介される場合がある)
- ナンバー2:大型クレーン(同じく、災害地からの避難民救護用と紹介される場合あり)
- ナンバー3:航空機事故対応または中型土木機器
- ナンバー4:サンダーバード4号
- ナンバー5:重土木機器(ジェットモグラ等)、サンダーバード6号
- ナンバー6:予備コンテナ
サンダーバード1号が現場に急行し、事故・災害の状況から必要な救助機器・救助マシンを本部に伝え、2号が救助マシンを輸送する為、アメリカ海軍のミサイル巡洋艦・センチネル号に不審機と誤認されてミサイルで撃墜された第10話(原版では第4話だが作番は13番目)では、救助に必要となったサンダーバード4号の輸送の為に、先の攻撃で大破した2号に代わってセンチネル号に積載して現場に急行するハメになり、到着までに1日近くかかるというエラい事になっている。
基本的なフォルムこそ踏襲しているが、一つの大きなコンテナを搭載するのではなく小型のものを複数搭載しているのが最大の違い。劇中では冒頭の油田火災の際に救助プラットフォームを、後述のフッドに乗っ取られた際にはサンダーバード4号とジェットモグラを搭載していた。映像化されていないが出動時にコンテナを選択するのは変わらない模様。
VTOLスラスターの位置が変更され機体底面前後にある。
また出動時には自力でカタパルトへ移動するのではなく専用の台車に乗っている。
国際救助隊に見落とされて事故現場に取り残されたことで救助隊を恨むフッドによって強奪され、銀行強盗に悪用されてしまったがアランらの活躍で奪還、フッドの計画も阻止された。
若干角ばったデザインになり、機首部には向かって左側にアンテナとセンサーが、反対側にレーザートーチとしても使用可能なプラグ&ドローグ式の給油用ノズルが追加された。初代の撮影用模型では共用されていたVTOLスラスター噴射口とランディングギア取り付け部は明確に分けられており、VTOLスラスターは軸回転駆動で前後に噴射位置・角度を変更する事が可能。(先述のVTOLスラスターとして本来設定されていた機体底面前後の赤丸ディテールは廃止。)主翼は格納庫内での駐機スペース確保の為に折り畳めるようになっている。更にコックピット部の上部ハッチが今作では円盤に、その下の床面はコンテナ内部へのアクセス手段や地上へ降りるためのエレベーターとなっている。
シーズン2第1話では谷底に落下したジープの救助活動中にマッドサイエンティストのThe Mechanicの操るドローン軍団の攻撃を受けて撃墜されて救助現場を離脱、トレーシーアイランド帰還時には前述のオリジナル版のオマージュとなる不時着シーンを披露した一方で、シーズン2第23話では救助活動中のため現場を離れられないサンダーバード3号に代わり、なんとカスタマイズされた状態(最終的にはどこぞのアークを思わせるデザインになった)で宇宙に行き、そこから遭難者を連れ帰って来るという活躍を見せたり、無換装状態で短時間の潜水・離水活動を行ったりと活動領域が増えまた、シーズン2第18話ではバージルに代わっておばあちゃんが救助された女性と一緒に操縦する展開が描かれた。
なお、今作では操縦者のバージルの左腕のコントローラーにより遠隔操縦が可能な為、上で述べたもの以外でも救助活動に直接使われる事が多くなった。
以下、代表的な装備の事例。
・マグネットランチャー
以下に記すように複数存在する。
コンテナが入るスペースの四隅に設置されているワイヤーアンカーランチャー |
|
---|---|
コンテナ二重下部ハッチの間に設置されているもの |
|
コンテナ後部に設置されているもの |
|
・蛇型ロボット
シーズン1第10話で登場。遠隔操縦式のロボットで先端部は暗視カメラ兼立体映像を映し出せる通信機になっている。後者の使用中は周囲のカバーが開いて花のようになる。
・低圧室
シーズン1第16話で登場。コックピットの後ろ側に設置されているベッド型の器具。劇中では低体温症に陥っていた男性の応急手当てに使われた。
・ケーブル
シーズン1第24話で登場。コンテナ後部に取り付けられていて先端が鋏状になっている。
・アクセストンネル
シーズン2第16話で登場。コックピットの上部ハッチから射出されて、2号へと避難させる。
・グラップルランチャー
シーズン2第18話で登場。機体の四隅に配置されていて、恐らく物体を掴めるようになっている。但し劇中では足場を安定させるために使われた。
・レーザーカッター搭載ドローン
シーズン2第25話で登場。左右それぞれにローターが1基ずつ、下部にレーザーカッターの脚が4本取り付けられた白色のドローン。サンダーバード2号が指示すると下部ハッチを通じてコンテナから射出され、指定した物体を切断する。
・マルチタレット
シーズン3で登場。オリジナル版では正真正銘の武器だったのに対し、今作では消火剤やマグネットを発射出来るものになっている。
コンテナについて
オリジナル版ではそれぞれのコンテナ毎に対処事例別に特化した小型ビークル類を積んでいるという設定だったが、今作ではこれらの乗り物は4号を除いて全て2番コンテナのポッド組み立てモジュールで「PODの換装形態」として組み立てられるという設定である。
外観も直方体に近くなり、発進用ハッチも番号が書かれた壁面全体が開くようになった。なお床面がハッチ(二重式にアレンジされた)になっているのは今作でも同様だが、それに加えてコンテナ上部も開閉可能になった。
コンテナ内部は壁面に換装作業用のロボットアームと救助活動に使用する道具やポッドモジュール用の換装パーツを収める赤い箱が取り付けられ、床面は123と書かれた列と456と書かれた列とに敷居で2分割され、やはりロボットアームが配置されている。
シーズン1では2番、3番、4番のコンテナが登場し、シーズン2で1番、5番のコンテナが登場した。なお、オリジナル版同様6番コンテナも確認できるのだが、現在に至るまで使用されていない。
以下、各コンテナについて。
コンテナ番号 | 装備 | 内装 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 消防装備 | 不明 |
|
2 | ポッドモジュール | POD AとPOD Bの中心核部となるコアパーツがそれぞれ123、456の列の上に吊り下げられている。 |
|
3 | 磁力クレーン | クローが吊り下げられている。 |
|
4 | 水中装備 | コンテナの真ん中に発進用スロープが配置され、4号がその上に乗せられている。 |
|
5 | 燃料補給装備 | 左右それぞれに3基ずつタンクを、下部には伸縮自在のノズルを備えた給油装置が吊り下げられている |
|
- サンダーバード2号の撮影モデルは米海軍の誤認による撃墜の前と後とで塗装のデザインが若干変わっているが、操縦室横の「THUNDERBIRD 2」の「2」の部分のように比較的判りやすい個所を除き、言われないと判らない場所が意外とある。
- モグラー(ジェットモグラ)の出動時の様子をよく見てみると、サンダーバード2号のコンテナの扉の開口部上端にモグラーの後部が接触するような形でぶつかっている。
- サンダーバード2号のコンテナの内、サンダーバード4号が格納されているコンテナは4号の移動にかかる時間を最小にすべく海上にコンテナを落とすという豪快な降ろし方をしょっちゅうしている。ちなみに、4号を格納しているコンテナはフロートが内蔵されているのでちゃんと浮く様になっているそうだ。・・・が、そんな高さから落として中に居る4号担当のゴードン・トレーシーがなぜ無事でいられるのかはたぶん聞いてはならないと思われる。
- リメイク版2号の外観のコンセプトアートとしては次のようなものが、操縦席のコンセプトアートとしては次のようなものがある。
- ポッドモジュールはシーズン1第5話の吹き替えで何故かオート・モジュールと訳されていた。