概要
一年戦争で戦死したと思われていたギレン・ザビが未来人(という設定が追加された)ムーンレイスから密かに収集した黒歴史のデータを元に作成したMSで、機体の全てがナノマシンで構成されている。
詳細なスペックは明らかにされていないが、黒歴史を解析して作り上げただけあって、ありとあらゆる時代のMSのデータが全て組み込まれており、さしずめ量産型ターンタイプとでもいうべきとんでもないMSである。
いくつかバリエーションが存在するが、全てに共通しているのは白と紫のカラーリング、こちらの防御アビリティを無視する武装とナノマシンによる自己修復能力、全ての攻撃のダメージを軽減するバリア「レルムD」を持つこと、そして限定的ながらも月光蝶を使用可能なことである。
中盤辺りからちょくちょく1体で出現するが、最終話とその一話前ではうんざりするぐらい大量に出現し、特に最終話では三方向から同時に攻めてくる。
その機体性能からして厄介だが、機体のHPが一定以上減るとパイロットのレギオンのアビリティ「オーバーブースト」(全ての能力が向上し、IDコマンドが変化する)が発動するため、一気に倒し切らないと手がつけられなくなる。
よく見ると、攻撃時に背中の翼が腕と武器に変形している。
武装
ランチャー・ジェミナス
射撃武器。使用の際にはSP(IDコマンドの使用に必要なポイント)を4消費する。
攻撃時の演出から察するにビームと実弾を撃ち分けることが可能なようで、IフィールドだろうとPS装甲だろうとお構いなしにダメージを与えられる。
ブレード・ルミナリウム
格闘武器。一見すると実体剣のように見えるが、刀身の周囲にエネルギーのようなものを放出してビーム状の刃を形成しているため、PS装甲でダメージを軽減することができない。
また、他のユニットの格闘武器と比べてかなり威力が高く、実質最強の格闘武器。
フィールド・インペリウム
MAP兵器。レガートゥス以上の上位機種に搭載されており、周囲1マスにナノマシンを散布する。
さながら簡易的な月光蝶ともいうべき代物だが、使用できる回数は一回のみ。
デウス・エクス・マキナ
MAP兵器。コンスラーレ3機、またはインペラトールとコンスラーレ2機を結んだ三角形のエリア内にナノマシンを散布する。
位置取りにもよるが有効範囲が非常に広範囲のため、回避が非常に困難。
レルム・ドミナートゥス
前述のバリア『レルムD』の正式名称。何らかの防御フィールドを展開していると思われるが詳細は不明。
バリエーション
センチュリオ・アウジリス
二枚の翼を持つセンチュリオシリーズの中でも下位の機体。本編は単にセンチュリオと呼ばれている。HP2700。
下位とはいってもレギオンの能力も相まって、その辺の雑魚よりは遥かにハイスペックであり、レギオンにIDコマンド(命中・威力強化またはこちらの威力・命中・回避低下、オーバーブースト時には更にダメージ軽減も追加)を使用されるとかなり手強くなる。
なので、こちらもIDコマンドを使用しないとνガンダムに乗ったアムロですら撃墜されてしまう危険がある。
センチュリオ・レガートゥス
翼が四枚に増えた中位の機体で、アウジリスを率いる小隊長といった役どころ。
周囲1マスの範囲を攻撃するMAP兵器「フィールド・インペリウム」を搭載しているのも厄介だが、
それよりも厄介なのはアウジリスの約1.5倍(4000以上)のHPである。
HPが高いということはそれだけレギオンをオーバーブーストさせる危険性が高いということであり、そのターンで倒せなければ相手のターンにMAP兵器を使用される恐れもあるため、迂闊な攻撃はかえって自殺行為となる。
センチュリオ・コンスラーレ
翼が更に増えて七枚になった上位の機体で、多数の小隊を纏める指揮官クラス。
レガートゥスよりも更にHPが上昇(6000以上)している上に、「フィールド・インペリウム」ももちろん完備。
そしてコンスラーレ3機か後述のインペラトール1機とコンスラーレが2機の計3機が揃うと、2ターンに一度、超広範囲のMAP兵器「デウス・エクス・マキナ」をぶっ放してくる。
なので、最終話ではとにかくこのコンスラーレの数を減らすのが定石である。
インペラトール
本作のラスボス、センチュリオ全体を統括する役割を担うMS。
他のセンチュリオとの連携を含めると、設定上はシステムを完全開放した∀ガンダムに次ぐ戦闘力をもっているのではないかとファンの間で予想されている。
カンストしているHP(9999)と分厚い装甲、2種類のMAP兵器、自己修復能力にレルムDと、センチュリオシリーズの集大成に相応しい圧巻のステータスを誇っている。
更にパイロットのノーマ・レギオはターン開始時にレギオンと自身のSPを全回復するスキルを持ち、豊富なSPにモノを言わせて全体HP回復とダメージ軽減&HP回復のIDを乱発するため、非常にしぶとい敵である。
オマケに攻撃面でもノーマが「攻撃力60%上昇&クリティカル(必中)」というとんでもないIDコマンドを持っているため、何らかの対策をとらなければあっという間にこちらが撃墜されてしまう。
しかし、全てのセンチュリオ達の中枢であるため、このインペラトールを撃破すれば残っているセンチュリオは全て機能が停止する。
コンスラーレをノーマ専用機として徹底的に改修したという設定なので、外見はコンスラーレと全く同じ。恐らくどれがインペラトールなのか見破られにくくするためだろう。
ライバルルートでは仲間にすることもでき、仲間にすると灰色になる。
他のセンチュリオを失ったことによる機能不全のせいで流石にラスボスだったころより能力は激減するが、自己修復とレルムDは健在であり、一新されたノーマのID(敵チームの全能力低下)により後述のトライアとは別のやり方でチームメイトを守ってくれる。
センチュリオ・トライア
センチュリオシリーズの試作機。
試作機ゆえに不安定ではあるが、潜在的にはコンスラーレとほぼ同等のスペックを持っている。
パイロットはディー・トリエル。彼女がジオンの施設を脱走した際、一緒に持ち出されている。
本編での呼称は単にトライアで、仲間にしたインペラトール同様色は灰色。
自律行動が可能なようで、ゲーム中では度々トリエルの危機を救っている。
自己修復で回復するHPはインペラトールの半分だが、代わりにチーム全員のHPを回復してくれる。
またトリエルがチームメイトをかばうIDコマンドを習得するため、こちらは劣勢を立て直す能力に優れているといえるだろう。
ちなみにガンダムエース2005年6月号において本機の設定資料が公開されている。
興味があったら探してみよう。