曖昧さ回避
- ウィリアム・S・バロウズ作の小説のタイトル。
- 1. から名前をとったイギリスのロックバンド。
- 『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』に登場するスタンド。名前の由来は2.。 →ソフト・マシーン(ジョジョの奇妙な冒険)
小説「ソフト・マシーン」
原題は"The Soft Machine"、ウィリアム・S・バロウズが1961年に発表した実験的小説。
雑誌などからランダムに文章を切り貼りして作ったカットアップ小説で、全編セックスやドラッグのイメージに彩られている。
本作における『ソフト・マシーン』とは、機械"Machine"に対置するものとしての人体、生体のことである。
「ソフト・マシーン」(バンド)
カンタベリー(イングランド)で結成されたロックバンド。プログレッシブ・ロックのカンタベリー派と呼ばれるジャズロック系スタイルにおける代表的バンドである。
メンバーの入脱退によるラインナップ変遷の多さ、それによる主導的メンバーと音楽スタイルの変化の激しさが特徴的で、音楽性は初期のサイケデリックからジャズロック、フリージャズ、フュージョンへと変遷し、最終的にオリジナルメンバーが全員脱退してもバンドは存続した(下記参照)。
1966年、デイヴィッド・アレン(b)、ケヴィン・エアーズ(g)、ロバート・ワイアット(ds、vo)、マイク・ラトリッジ(key)、ラリー・ノーラン(g)によりバンドが結成され、デイヴィッド・アレンがパリ時代に知遇を得ていたウィリアム・S・バロウズに許可を取り、バンド名を「ソフト・マシーン」とした。ラリー・ノーランはすぐ脱退。
1967年、パリ公演後、デイヴィッド・アレンは麻薬所持により再入国できずフランスに残ることになり脱退。アレンは現地フランスでパートナーのジリ・スマイスと共に「ゴング」として活動することになる。
1968年、アンディ・サマーズ(g)のサポートを得て1st.アルバム「The Soft Machine」を発表、エアーズ主導のサイケポップ作品。歯車のようなギミックの仕込まれたジャケットも特徴的であった。ケヴィン・エアーズが過酷なツアーに疲弊し脱退。ヒュー・ホッパー(b)が加入。
1969年、アルバム「Volume Two」を発表。変わらず短いポップス主体だが、ヒューの兄のブライアン・ホッパー(sax)のサポートも受け、ジャズ路線が芽生える。
1970年、「キース・ティペット・グループ」のメンバー5人(エルトン・ディーン、ジミー・ヘイスティングズ、ラブ・スポール、ニック・エヴァンズ、リン・ドブソン)のサポートを得てアルバム「Third」を発表。LP一面に1曲ずつの4曲で構成され、初期のサイケポップや現代音楽の要素も混在する実験的ジャズロックの傑作であり、バンドの代表作となった。制作後もエルトン・ディーン(Sax)が「ソフト・マシーン」に残留。余談ながらディーンはエルトン・ジョン(本名レジナルド・ケネス・ドワイト)の芸名の由来となった一人である。
1971年、アルバム「Fourth」を発表。インスト曲だけとなり、ロバート・ワイアットが脱退。ここからはディーンが主導するフリー・ジャズ的なサウンドに変化する。フィル・ハワード(ds)が加入するが、次作を製作中に脱退。「ニュークリアス」からジョン・マーシャル(ds)が加入。
1972年、アルバム「5」を発表。エルトン・ディーンが脱退。「ニュークリアス」からカール・ジェンキンス(oboe、sax、key)が加入。
1973年、アルバム「6」を発表。ヒュー・ホッパーが脱退。「ニュークリアス」からロイ・バビントン(b)が加入し、アルバム「7」を発表。この2作はジェンキンス主導のニュークリアスそのままにキーボードをメインとするフュージョン路線になった。
1975年、アラン・ホールズワース(g)が加入。アルバム「Bundles」を発表。ホールズワースによるテクニカルなギターが主導のフュージョンとなった。マイク・ラトリッジが脱退し、バンドは元「ニュークリアス」のメンバーで占められる(アラン・ホールズワースも「テンペスト」の前は「ニュークリアス」在籍)。アラン・ホールズワースがすぐ脱退し、ジョン・エサリッジ(g)、アラン・ウェイクマン(sax)が加入。カール・ジェンキンスはキーボードに専念。
1976年、アルバム「Softs」を発表。ギターはエサリッジに交代したが、引き続き速弾きギターが特徴的なスタイルとなった。ロイ・バビントンが脱退。スティーヴ・クック(b)が加入。
1978年、ライブ・アルバム「Alive & Well」を発表。カール・ジェンキンスとジョン・マーシャルだけが残る。
1981年、多くのゲスト・ミュージシャンを迎え、ラスト・アルバム「The Land of Cockayne」を発表。
2015年、ジョン・マーシャル、ジョン・エサリッジ、ロイ・バビントン、セオ・トラヴィス(sax、key)が「ソフト・マシーン」を名乗る。