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概要編集

人形アニメーションの神様レイ・ハリーハウゼンが特撮を手掛けた最後の作品『タイタンの戦い』の中に登場する海魔クラーケン)である。


オリジナル版編集

Kraken

タイタン巨人族)の生き残りとされる。


全体的には魚人半魚人の様な姿を持つ。顔は鳥のようなくちばしがあり、4本の腕を持つ。下半身は魚のようにがついている。全身が細かいでおおわれている。


最初の登場は、アルゴス国王のアクリシオスが娘のダナエのゼウスとの不貞行為に怒って、赤ん坊だったペルセウス共々箱に入れて海に流す行為に怒ったゼウスがポセイドンに命じて解き放ちアルゴスとヤッファの街を津波で壊滅させるシーン。


最後の登場は、王妃カシオペアが「娘のアンドロメダは海の女神テティス(演:マギー・スミス)より美しい」という暴言を発してしまい、神の逆鱗に触れる。そして、ポセイドンによって再び解き放たれたシーン。


テティスは、襲撃を止めさせたければ生贄としてアンドロメダを差し出せと要求し、生贄の場にクラーケンを向かわせた。しかし最後は、飛来したペルセウスの持つメデューサの首の目から発せられる怪光を受け石となり、砕け散って海中に沈む。


2010年版編集

CLASH OF THE TITANS

海坊主のような頭部、タコのような下半身は、発達した人間のような腕と上半身を併せ持つ。

オリジナル版はどことなく愛嬌のあるデザインだが、2010年版は醜悪なデザインである。


オリジナル版よりも遥かに巨大化しており、人類に与えた被害も大きい。こちらでは、かつてタイタン族を倒すためにハデスが生み出したとされ、タイタン族が封じられた後は海底の歪みの中に封じられていた。しかし、人類に怒りを覚えたゼウスの命令でハデスが解放して、地上を攻撃させた。


余談編集

  • 一部の媒体では「クラケン」という表記もある。
  • 原典のギリシャ神話では、ティアマトケートスとなっている。海魔ということでクラーケンに置き換えられたと思われる。
  • 映画『アクアマン』に登場した怪獣カラゼンを担当したデザイナーには『パシフィック・リム』シリーズのデザイナーもいるが、『アクアマン』の脚本担当には『タイタンの戦い』シリーズを担当したライターもいる。そのためか、クラーケンとカラゼンのデザインがかなり似ている。
  • ハリーハウゼン最後の特撮作品であるが、メデューサカリボスのシーンに比べると、あまり戦闘を行わない演出と登場時間の短さからクラーケンのシーンの評判が芳しくない。予算やスケジュールの都合に影響された可能性もあるが、実情は不明である。実際に映画を見てみるとメデューサカリボスのシーンに比べクラーケンのシーンがあまりに適当である。前半では洪水のシーンは後ろ姿と尻尾の先だけの出演である。尻尾はいかにも作り物のような大雑把な造形物である。アニメーションの人形が活躍するクライマックスのシーンも短く物足りない。クラーケンの下半身は海だの岩だのに隠れてよくわからないし腕をくねくねさせてるだけで石になって死んでしまうのである。制作意欲がメデューサのシーンで燃え尽きてしまったのかと思うほどあっけない。予算やスケジュールの都合もあっただろうが全盛期のハリーハウゼンならもっと違った表現になっただろう。

関連商品編集

非常に少なく商品化に恵まれていないキャラクターである。

マテル社編集

ラージフィギュア・渋いオリーブドラブのとても大きなフィギュアが販売されている。大雑把な造形だが愛嬌があり味のある人形となっている。絶版・現在ではほとんど流通しておらず人気があり高額で入手困難。

ジェントルジャイアント社編集

ブリスターパック入りで販売されたリアルフィギュア。実物の人形から3Dスキャンされ細かく作られているがリアルすぎてサイズに見合ったデフォルメがされておらずさらに塗装のせいで顔の印象がちがい愛着のわかないフィギュアとなっている。日本国内では少量のみ流通した。絶版となっている。

関連イラスト編集

センシティブな作品


関連タグ編集

レイ・ハリーハウゼン タイタンの戦い

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