概要
タクシャカ(Taksaka)とは、インド神話に登場するナーガ族の王(ナーガラージャ)の一柱で、1000の兄弟の中で最も狡猾であるといわれる。
仏教においては八大竜王の徳叉迦竜王であるとされ、睨んだものを殺す邪眼を持つといわれる。
英雄アルジュナの孫であるパリークシット王は、聖仙・リシであるシャミーカに失礼な態度をとってしまったために、シャミーカの息子シュリンギンにタクシャカに7日以内に咬み殺されるという呪いを受けてしまった。
タクシャカを恐れたパリークシット王は、何者であっても侵入できぬように柱を海上に突き立ててさらにその上に宮殿を建造し、さらに大事をとってナーガの毒の治療を得意とするリシを呼び寄せた。
しかし狡猾なるタクシャカは、呼び出されたリシに王以上の謝礼を渡して帰ってもらい、部下のナーガをそのリシに化けさせて宮殿内に侵入させた。
そして虫に化けた自身の隠れた果物を献上させることで、毒蛇の姿になってパリークシット王の首筋を咬んで殺してしまったのである。
父パリークシットを失った王子ジャナメージャナは復讐を決意し、リシを集めてナーガを滅ぼすためのサルパサトラという供犠を始めたので、ナーガ族は次々と炎で焼き尽くされてほとんどが滅んでしまった。
そのため、運良く生き残ったタクシャカは友であるインドラの宮殿に逃げ込んだのだが、そこも供犠の炎に包まれてしまう。
困った神々はナーガラージャでもある女神マナサーに頼み込み、息子アースティーカが仲裁に入ったことでナーガ族は滅亡をまぬがれた。
この滅亡の危機の発端は、ナーガ族の母カドゥルーの軽い気落ちでの呪いであったといわれる。
その他、タクシャカはパウシャ王の王妃のイヤリングを盗もうとするも失敗したという伝承も伝わる。
創作での扱い
デーヴァ神軍親衛隊員である、カマキリの神甲冑を纏った北面使タクシャカ(CV:飯田高司)が4話に登場。ソーマに目覚めたシュラトが放った修羅魔破拳に敗れた。
- 女神転生シリーズ
初出は『ペルソナ2』で、ATLUSのアートスタッフたちがアイデアを持ち寄ったというこの作品の悪魔の一体である、龍族が所属するアルカナSTRENGTHのタクシャカとして、アンコウのような発光器官を持つ縞々模様のにやけた魚のような姿で登場した。
見た目は小さな悪魔だが極太の光線「光子砲」を得意とする。
後に『デビチル』においても、変幻自在であるという設定のデビルとしてこの姿で登場している。
レベルファイブ原作のホラー小説。主人公である死神・宇城霊一郎の赤いマフラー。