概要
ブルーノ・デリンジャー刑事が、拳銃や日用品、雑貨を使って犯人を殴り倒すゲーム。3D作品ではあるが、一応ベルトスクロールアクションゲーム。
ただしスクロールは存在せず、固定画面内の敵を全滅させると自動的に次のシーンへ移動する仕様となっている。
ビジュアルシーンでは、一定時間内に画面に表示された操作をすることで、映画的なマルチアングルからのスローモーションによる演出が入る。
シリーズ化され、主人公のブルーノ刑事はバンダイナムコゲームスの「プロジェクトクロスゾーン」にも登場した。
拳銃や刀などはもちろんの事、食べ物やモップ、柱時計、コショウなどなど、普通に考えたら武器としては使えないであろう代物まで武器として扱われる他、(元ネタのダイハードよろしく)ステージが進むにつれて服がボロボロになっていく主人公のビジュアルの濃さなどからしばしばバカゲーに分類される事もあるものの、素人から玄人まで楽しめる絶妙な難易度とゲームバランスから、今なお愛好するファンも多い佳作。
現れる敵キャラもイロモノだらけで、ほぼシリーズ全作においてウルフ本郷をリーダーに組織されたテロ集団なのだが、相撲取りやエセ空手家、原住民もどき、果てはメイドやコスプレ男に至るまで…テロリストというよりは変態の集まりである。それもそのはずで、ウルフ本郷と一部の側近以外は全て現地でそのへんから寄せ集めただけの安上りのバイトだという裏設定が存在する。にもかかわらず、拳銃はおろか対戦車ライフルや対艦ミサイルをぶっ放しても一発では倒れず(普通なら骨も残らないレベルで粉々に吹っ飛んで当たり前であり、そもそもこれらを人に向ける事自体が犯罪である)、考え無しにボタンを押しまくっていたら連撃などであっという間に自機のライフを半分以下に減らしてくる彼らの異様なタフネスは、本当にただのバイトなのかも疑わしくなってくる。
セガ全盛期特有の、予想のナナメ上を行く設定と何度でもやり込みたくなる中毒性とを併せ持つ、まさに「ダイナマイトバカゲー」である。
2014年にはレトロゲームのノベライズで有名な桜ノ杜ぶんこにより、まさかのノベライズ化も果たしており、ファンからの評価は概ね良好。
シリーズ作品
- ダイナマイト刑事 1996年
- (海外名、Die Hard Arcade)
システムボードはセガサターンと互換性のあるST-V基板。テロリストに占拠された高層ビルの頂上を目指し、彼らに捕らわれている大統領の娘を救うのが目的。
グラフィックは3Dであるが「軸移動は可能であるものの、プレイヤー・敵共に横方向のみしか向けない」と操作性は2Dライクとなっている。
20世紀フォックスの映画「ダイ・ハード」をモチーフにしたゲームであったが、開発途中で「ダイ・ハード」の版権を取得する事が出来た為、日本国外では「Die Hard Arcade」としてリリースされた。
- ダイナマイト刑事2 カリブの海賊編 1998年
- (海外名、Dynamite Cop)
使用基板がMODEL2に変わった続編。豪華客船バミューダがウルフ・ホンゴウ率いる海賊達に占拠され、ブルーノと米海軍ネービーシールズの隊員が人質救出とテロリスト殲滅に向かう。ゲーム開始時にプレイヤーキャラと開始ステージ選択、向ける方向が全方位になった等、システムが一新されている。本作に搭載されたパワーアップシステムは敵を倒したりして出現するPマークを5つ拾うと(Sマークは5つ分)キャラが一定時間キャラの技が強化されるフルパワー状態になるというもの、ただ、そのフルパワー状態があまりにも強すぎた(Sマークがよく出てくる、持続時間が長い)ためか難易度が激減、フルパワー状態でどんな敵も楽に倒せるようになってしまっているようだ。(但しジーン軍曹でプレイ時は例外)
しかし、逆に言えば強力なフルパワーでの無双が可能という、初心者向けの難易度調整といえる。(これもジーン軍曹でプレイ時は例外)
DC版ではステージに隠されたイラストアイテムを集めることで、イラストギャラリーで入手したイラストを見ることができる。(コンプするには本作の体験版DISCが必要)
- ダイナマイト刑事EX アジアンダイナマイト 2007年
- (海外名、Asian Dynamite)
システムボードはセガのNAOMI。今度はアジアの大都市を舞台に「アジアノアケボノ」を名乗るテロ組織との戦いを繰り広げる。今作では、第1作目のヒロインだったキャロラインがプレイヤーキャラとして参戦。グラフィックの向上からか普通に可愛くなっている。
実はこのゲーム、アイテムや敵配置等が前作からのほとんど流用である。前作をプレイした事がある人は「スパⅡX」や「メタルスラッグX」等のようにマイナーバージョンアップ版と思っていただければよいだろう。今作のウリはトランクを拾うことでそのキャラの姿が変わるコスプレシステム。姿の変化で攻撃方法、使える武器が変化するのはFF3(DS版)やFF5のジョブチェンジシステムを彷彿させる。
また、前作DC版の要素だったイラストアイテムは本作にも登場し、ステージシーンに隠されたイラストピースを集めることにより、EDでの集めた分だけのイラストを見られると言う楽しみがある。
操作方法(初代)
レバー | 移動 | 向けるのは横方向のみ |
---|---|---|
レバーを素早く→→ | ダッシュ | あんまりしないほうが良いかも |
Aボタン | パンチ | 基本攻撃 |
Bボタン | キック | 1Pと2Pで性能が異なる |
Cボタン | ジャンプ | 隙だらけになるのであんまりしないほうが良い |
A+B+C | 緊急回避(体力消費) | 垂直旋風脚 |
AAAB | 回転かかと落とし | 基本連続技 |
AAAAB | 跳び後ろ回し蹴り | 基本連続技その2 |
ダッシュ中攻撃 | ダッシュ攻撃 | あんまり使わない |
↑or↓+攻撃 | しゃがみ攻撃 | 暴発注意 |
A押し続けて離す | アッパーカット | 敵を浮かす事ができる |
A+C | 昇龍拳っぽい技 | リーチがないので使えない |
B+C | 垂直ジャンプキック | これも使えない |
→要素+A+C | ダッシュエルボー | 使い勝手はあまり良くない |
→要素+B+C | ジャンピングダブルバックキック | 飛燕疾風脚に似ている |
ジャンプ中攻撃 | ジャンプ攻撃 | 押しっぱなしで技が変化する |
ジャンプ中↓+攻撃 | ダウン攻撃 | ダウンしている敵にしか当たらない |
掴んでAAA | 3連撃 | 前方に突き飛ばす |
掴んでBBB | 馬乗り | 反撃される恐れがあるので出さないほうが良い |
掴んでAABBB | ジャーマンスープレックス | 威力はやや高め |
掴んでAABBA | ジャイアントスイング | 周囲の敵も巻き込む事ができる。他の投げでもそうだが出しているときは敵は攻撃してこない |
掴んでCA | フランケンシュタイナー | 必殺投げ |
ハンドガンを持っている時に掴んでAorB連打 | その敵を逮捕 | SS版説明書等には攻撃ボタンを2回押すと書かれているがそれでは振りほどかれてしまうのでちゃんと連打する事 |
関連タグ
セガ・エンタープライゼス レトロゲーム アーケードゲーム ベルトスクロールアクション
作品関係
ブルーノ・デリンジャー警部補 シンディ・ホリデイ 俺の武器を知ってるかい? 逮捕してやる