概要
三大州の一つであるオサード小大陸ヤンサの南西に広がる砂漠地帯「ダルマスカ砂漠」一帯を支配していた王国。
新生編の時点では名前のみが登場し、ダルマスカ出身のNPCが散見される程度だった。
本格的に登場したのは『紅蓮のリベレーター』のアライアンスレイド「リターン・トゥ・イヴァリース」で、限定的ではあるが初めてダルマスカの地を訪れる事が可能となった。
千年の歴史を持つバナルガン王朝により統治されてきた。北州と東州を結ぶ重要な地域にあった為、過去に何度も侵略を受けたが、その都度はねのけた歴史を持つ。
しかし本編開始の30年前、第六星暦1547年、ノア・ヴァン・ガブラス率いるガレマール帝国軍第IV軍団の侵攻を受ける。約半年にわたる戦闘の末、最大の決戦となった「ナルビナ城塞の戦い」にて、ラスラ王子と双子の妹アーシェ王女が戦死。継嗣の断絶を知った国王は降伏を受け入れたが、ほどなく病死した。これについては自殺とも暗殺とも言われている。
以後は属州として帝国の支配下に置かれ、共存関係にあったバンガ族やシーク族ら獣人族は「蛮族」として迫害された。「砂漠の蒼い宝石」と謳われた王都ラバナスタも破壊されて廃墟と化し、国教であるキルティア教も教会を破壊され、信仰は途絶えてしまった。
ダルマスカ制圧後、第IV軍団は南方の商業都市バルナインに駐留して本拠地とする。属州民であろうとも有能であれば重用するなど、従来の帝国のやり方とは異なる柔軟な施策で統治を継続するが、帝国支配をよしとしないレジスタンスは寡兵ながら根強く残り、幾度となく反乱が発生した。
本編開始の数年前、「バルハイムの反乱」と呼ばれる大規模な反乱が発生。これを鎮圧したのが第XIV軍団分権隊長リウィア・サス・ユニウスで、苛烈な反逆者狩りによって「ダルマスカの魔女」の異名で恐れられる事となった。
『紅蓮のリベレーター』におけるドマとアラミゴの解放を受け、帝国支配に甘んじてきた属州でも独立の機運が高まる。ダルマスカでも大規模な反乱がおきたが失敗に終わり、多くの同志を失う事となった。その後生き残ったレジスタンスは地下に潜伏し、反攻の機会を窺い続けた。
そうした組織の一つ「レンテの涙」を率いるのが「アーシェ」を名乗る十代後半の少女だった。もっとも30年前にアーシェ王女は死亡している事から、断絶した王族の係累と考えられている。
「リターン・トゥ・イヴァリース」クリア後、物語は武器製作コンテンツ「セイブ・ザ・クイーン」へと続く。
属州ボズヤを舞台としたレジスタンスと第IV軍団の激戦の末、ボズヤは帝国支配から解放される。その勢いはナグサ、ダルマスカへも及び、半年後の軍団長「暗殺」が決定打となり、追い詰められた第IV軍団は降伏。ダルマスカも解放されるが、それはまた別の物語となる。
余談
ダルマスカ関連は『FF12』から、イヴァリース関連は『FFT』からとられている。
これらはシナリオ担当の松野泰己が手掛けた作品であるが、あくまでも名前のみが共通しており、同じ世界ではない。
関連タグ
ファイナルファンタジー14:新生エオルゼア 紅蓮のリベレーター
ネタバレ
「セイブ・ザ・クイーン」で入手できる「戦果記録帳」で、アーシェを名乗る少女の正体が判明する。
30年前の戦いで、ラスラ王子はアーシェ王女を生き延びさせようと考え、当時禁衛府の騎士だったフランに命じ、ある計画を実行させる。それは「アーシェの死を偽装し、密かに保護する」というものだった。
敗北すれば王族は必ずや皆殺しになる。しかし自分や妹が生きている限り、民は死ぬまで帝国に抗い続ける。ラスラはそう考え、民や父国王すら欺き、アーシェを隠匿する事を決めた。
当時銃士として王家に仕えていたバッガモナン一味をも利用する形で、アーシェ王女は「死亡」。フランの故郷に伝わる特殊な秘術で、30年もの間永い眠りについていた。
やがて目覚めたアーシェは過去の記憶の大半を失っていたが、自分の事は覚えていた。
しかし秘術の影響か、あるいは戦争による心理的外傷によるものか、彼女は時折フラッシュバックする過去の陰惨な出来事によって発作を起こしていまう。
揺れるアーシェをフランは補佐する傍ら、「レンテの涙」の指導者として彼女を支える事となった。ラスラ王子の願いとはいえ、自分の偽装によってバッガモナン達を深く傷つけた事を罪と認識し、いつかは真相を明らかにしなければならないと考えながら。