概要
ダーク・キメラとは、遊戯王の原作漫画及び遊戯王OCGに登場するモンスターである。ここでは原作版とOCG版両方の解説を行う。
原作版
カードテキスト
通常モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2100/守1900
原作では王国編で闇のプレイヤーキラーが使用。「闇晦ましの城」によって闇に包まれたフィールドを活かし遊戯を苦しめたが、最後は「カタパルト・タートル」に撃ち落とされた「闇晦ましの城」の下敷きとなった。
OCG版
カードテキスト
通常モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻1610/守1460
と、原作ではそこまで大きな活躍はなかったが、何故かOCG版ではやたら中途半端なステータスを持つ。通常遊戯王ではステータスが下2桁は00か50であり、10のカードはこのカードと「SNo.39希望皇ホープONE」の2枚しかない。
このような数値になったのは原作漫画におけるフィールドの効果がOCGのように攻撃力、守備力を200ポイントではなく30%上げるというものであったため、30%加算すると2100/1900に近い値となる1610/1460に設定されたという解釈が一般的である。
しかし、原作ではカード自体にはっきりと攻撃力と守備力が書かれており、闇フィールドにはステータスアップの効果は無かったものと思われ、少々不可解な改変である。
思わぬ弊害
ステータスこそ特徴的なもののお世辞にも高いとは言えず、同じく生贄一体で召喚できる「デーモンの召喚」などの優秀なモンスターや、効果モンスターの台頭によってダーク・キメラなど通常上級モンスターはその姿を消していった。
だが、ある時彼らの前に救世主が現れた。
効果モンスター/チューナー
星3/光属性/戦士族/攻1500/守1000
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、デッキからレベル5以上で攻撃力1600以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
攻撃力1600以下という数値は初期の上級モンスターに多く、カオスエンドマスター自身はチューナーのためすぐに「スターダスト・ドラゴン」、「レッド・デーモンズ・ドラゴン」のような強力なレベル8シンクロモンスターを出すことができる。
このカードの登場によって今まで見向きもされなかったカードにも光が当たることとなった。
あのモリンフェンにも、レオ・ウィザードにも、そしてこのダーク・キメラにも…
…だが、もう一度カオスエンドマスターのテキストを見てほしい。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、デッキからレベル5以上で攻撃力1600以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
そう、ダーク・キメラの攻撃力は1610。つまりカオスエンドマスターの効果で召喚できないのである。なまじ攻撃力が高い分効果に対応しないモンスターは数多くいるが、僅か10ポイントのせいでこうなったモンスターは後にも先にもダーク・キメラだけだろう。
このため「モリンフェンよりカオスエンドマスターで呼び出せないダーク・キメラの方が弱いのでは?」と言われるが、どうしても今までのイメージが強いからか「遊戯王の最弱カードはモリンフェン」と言われることが多い。
…性能だけでなくネタ面でも不遇である。
余談
そんなダーク・キメラだが、そのステータスを活かし、攻撃して相手のライフの計算ミスを誘う通称「脳トレ」、「ダーク・キメラ・ジャッジキル」というデッキが作られている。
特にE-HEROダーク・ガイアとの相性は良く、攻撃力10は引き継がれるため興味がある方は組んでみてはいかがだろうか。