概要
原作における闇晦ましの城
『闇晦ましの城』とは遊戯王において闇遊戯とデュエルした闇のプレイヤーキラーが使用したモンスターカードである。
その名前の通り、『空中に浮かぶ城』といった外観をしており、前面にはデカデカと「闇」の文字が掲げられているというなんともストレートなモンスター。
特殊効果として、召喚されると「自分の場を晦ましてしまう程の濃い闇を出現させる」効果があり、相手プレイヤーからは発生源である「闇晦ましの城」以外のカードが見えなくなってしまう。
この闇を攻略する為には当然「闇晦ましの城」を破壊すれば良いだけの話なのだが、原作では守備力が2500もあり、更に空中に浮遊している為に飛行能力を持たないモンスターでは一切太刀打ちできないという、中々に強力な効果を持ったモンスターだった。
そのため、闇遊戯はあるカードによる攻略を思いつくまでは、闇に紛れたモンスター達に散々苦しめられる事になった。
なお、実際には「外周部分にある『浮遊リング』を破壊されると墜落してしまう」という弱点がある。
落下した城には攻撃判定(?)があり、下に居た自分のモンスターを道連れに破壊してしまうため、
それなりにデメリットも存在している。
原作の謎だったデュエルとして挙げられる事がしばしばあるが、おそらくは
- 飛行能力:MTGで言う「飛行」及び「到達」に類する能力を持たない敵から攻撃されない能力
- 闇を発生させる能力:自身のコントロールする悪魔族モンスターに攻撃・効果の対象にできない能力
- 墜落:破壊された際、自フィールドモンスターを道連れにするデメリット効果
という3つの効果を持つ特殊なモンスターという位置づけである。
当初原作では『夜は全てのモンスターはフィールドパワーソースによる強化を受けられない』とされており、実際使い手である闇のプレイヤーキラーのモンスターも姿こそ見えなくなれど、攻守がアップする様子はなかったがアニメ版では若干変更されており、『悪魔族モンスターだけは闇のフィールドパワーソースで強化される』と説明されていた。
遊戯王OCGでの闇晦ましの城
原作では『守備力は2500』と『前述の濃い闇を出現させる』以外は一切不明だったが、OCG版では
と細かくステータスが決められたのだが、攻撃力も守備力もかなり中途半端な数値になっているが、これは『この数値から30%アップすると原作でのステータスに近くなる』というかなりややこしい処置が施されたためと考えられる。
そのため闇のプレイヤーキラーが使用した他のモンスター達も攻撃力や守備力が中途半端な数値になっている。
そして遊戯王OCGでの闇晦ましの城には原作になかった特殊効果が追加されたのだが、
それはリバースすると、リバースしたターン及び、このカートが表側表示で存在する間の4回目のスタンバイフェイズまで場の全ての表側表示のアンデッド族モンスターの攻撃力・守備力を200アップさせるという効果である……当然、前述の通り闇のプレイヤーキラーはアンデッド族のモンスターは一切使用していないので、なぜこの特殊効果が追加されたのかは今でも不明である。
更に謎な点として、OCGのゴースト王―パンプキング―は能力アップ効果のトリガーが何故かフィールド上のこのカードが存在する事になっており、プレイヤーは攻920/守1930のこのカードとパンプキングを4ターン以上守り続けないと最大の効果を得る事ができないようになっている。
ゲーム作品での闇晦ましの城
GBシリーズではDM1から皆勤となっているカード。
DM2まではOCGと同じステータスだったが、DM3では原作準拠のステータス(ATK1200/DEF2500)に上方修正。下級モンスターとしては『ビッグ・シールド・ガードナー』に次ぐ守備力を誇る優秀な壁役となった。
更に『フィールドを闇に変更し、味方フィールド上のモンスターを全て伏せ状態に戻す』という原作での描写を一部再現するような効果も得ている。
効果発動時に攻撃表示になってしまうため壁としての機能を捨てざるを得ないという欠点はあるものの、フィールドの恩恵が大きめで対人戦では張り替え合戦も頻発しがちなDM3ではかなり便利な効果。加えて効果発動済みのモンスターを伏せ状態に戻すことで再度効果を使用可能にする、といった芸当も可能。
召喚魔族が弱点を突かれにくい黒魔族であることや、生け贄1体で召喚できるモンスターとしては破格の攻撃力を持つ闇魔界の覇王と相性がいいのも大きな利点。
DM4以降も3と同様のステータスになっているが、4では攻守の数値からレベルが設定されている関係上召喚に生け贄が2体も必要になってしまい、かなり使い勝手が悪化している。
一方、DM8では効果が起動効果ではなく永続効果になり、毎ターンフィールドを闇に塗り替え味方を伏せに戻すというとんでもない性能に。
しかも効果発動のために攻撃表示にする必要もなくなったため、フィールド効果込みで実質守備力3250という尋常でない硬さを常に発揮できる。
恐ろしいほどのパワーカードとなったが、他の高ステータスの下級モンスター同様コストが493と極端に高く設定されているのが問題。DM8ではとにかくデッキキャパシティが上がりにくいため、デッキに入れたいならカートリッジを2つ用意して通信機能で稼ぐか、クリア後のやり込み要素である「永遠の間」に入り浸るか、さもなくばそのへんのデュエリスト相手に1000回を超える勢いでひたすら勝負を挑み続けるしかない。
PS2版での継承されし記憶では原作での特殊能力の再現が難しかったためか、『表側守備表示で存在する間、自分のコントロールする全ての悪魔族モンスターの攻撃力・守備力を500アップさせる』という効果になっている。
『デュエルリンクス』では前述のパンプキングとの兼ね合いでゴースト骨塚が使用しており、
専用のボイスまで収録されているなど、もはや闇のプレイヤーキラーの切り札ではなく、ゴースト骨塚の切り札扱いされていたりする。
余談
アニメ版のオリジナルストーリーである『デュエルモンスターズクエスト編』ではラスボスと敵に捕まった海馬兄弟の待つラストダンジョン的存在である『暗黒浮遊城』として登場している。
関連タグ
ゴースト王パンプキング:遊戯王OCGではなぜかお互いに、『アンデッド族(特にパンプキング)を強化する効果』を持っている。