概要
「ハエ」の名前が付くが、同じ双翅類とはいえハエよりアミカに近い(これも名前に反して蚊ではないのが紛らわしいが)。
成虫はふさふさな体と翅を有し、ハエというより蛾を彷彿とさせる。英語も「moth fly」と呼ばれている。
それなのに日本語名が「蛾」ではなく「蝶」の名が付くのは、ドイツ語名「Schmetterlingsmücken」(「Schmetterling」は実は蝶と蛾の両方、つまり鱗翅類全般を指すが、慣行的に「蝶」と訳される)から訳していたからである。
自然では幼虫が湿地や池沼などに住み、藻類などの有機物を餌とする。
一般に知られるごく一部の種類は、排水や下水管などで蓄積した有機物を目当てに風呂場やトイレによく出没し、一般に不快害虫とされる。排水溝のぬめりや暖かい場所で繁殖する為、冬でも油断ならない。
ただし毛で覆われた可愛らしい(?)見た目をしているので、密かに人気である。
種類
日本で家に出没するチョウバエは主にこの2種。
オオチョウバエ
体長4-5mmの中型種。翅をハート型に畳む。最もよく見られる普通種で、「便所バエ」とも呼ばれる。
ホシチョウバエ
体長1-2mm。翅を屋根状に畳む。
その他にもリーシュマニア症を媒介するサシチョウバエなど危険な種類も存在するが、今のところ日本には渡っていない。