概要
ツノトンボ(角蜻蛉)とは、ツノトンボ科に分類される昆虫の総称。同時にその中の一種 Hybris subjacens の標準和名でもある。中国語は「蝶角蛉」(蝶の角のトンボ)という。
見た目は名前の通り蝶の棍棒状の触角が生えたトンボのようだが、実はそれに反してトンボでも蝶でもなく、近縁であるウスバカゲロウと同じ脈翅目の昆虫である(この類自体も名前に反してカゲロウではない)。
大きな複眼を持つ頭は一見してトンボと似ているが、よく見ると長く毛が生えて、複眼が一本の溝で上下に分かれたようになっている。
姿だけでなく行動もトンボによく似て、実はトンボに擬態するのではないかともいわれる。
日中や夕暮れに活動し、トンボと同様空中の羽虫を狙う捕食者である。ツノトンボの英語名「owlfly」(フクロウの羽虫)はこの生態に由来する。
一部の種類は強烈な匂いを出して天敵から身を守る。
幼虫はウスバカゲロウと同様捕食性のアリジゴクであるが、形態・生態とも一般に知られるウスバカゲロウの方とは若干異なる。体は上下に平たく、体の縁辺部が歯車のように数多くの突起が生えている。巣穴や罠で身を隠れをもせず、代わりに地表や岩、植物などの表面にカモフラージュしながら獲物を待ち伏せる。落ち葉や土中に繭を結んで蛹化する。
関連タグ
ウスバカゲロウ:近縁。
トンボ:他人の空似。