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概要編集

深海に生息する小型のサメ

「小人ザメ」という名前の通りもっとも小さなサメのひとつとして知られており、大きさは22cm程(元々ツノザメ目は小柄なやつが多く、大抵は数十センチ程。しかしオンデンザメのような大型種もいる)。

もちろん、小さな魚の代表格であるメダカグッピーといった数cm程度の魚よりははるかに巨大だが、サメ類は現状コイツが最小級のようだ。

ちなみにエイの仲間で最小なのは「マグダレナスティングレイ」という淡水エイの仲間で、こちらも精々20cm程度。世界最小の魚とされるのは「ドワーフフェアリーミノー」というの仲間で、その大きさはなんと0.8cm

 

特徴編集

  • 体型

身体に対して大きな目を持ち、またヒレが小さくずんぐりした体型は魚雷のよう(鼻先が丸いので余計そう見える)。しかしカツオマグロみたいな紡錘形ではないので、泳ぎ自体は速くない。


  • トゲ

第一背鰭にトゲを持つのが大きな特徴。ヨロイザメ科でこの特徴を持つのは2種のみであり、とてもレアな個性だ。

ちなみにもう一種はオオメコビトザメといい、同じ属の近縁種である。

 

お腹側には発光器を持ち、これで周囲に溶け込み姿を隠すとされている。

「真っ暗闇なんだからむしろ目立つんじゃない?」と思った人も多いだろうが、コイツのいるエリアはギリギリかすかな光が届くため、下から見ると影が見えるのだ(なので数百メートル~1000メートル程度では視力を発達させたやつも多い)。お腹側に発光器があるのはこれを逆手に取った作戦で、発光器でぼんやり光れば海面から届く光に紛れて見えにくくなるというわけ。

同様の作戦を用いるやつは他にムネエソハダカイワシ類などが知られるが、捕食者の中にはそうしたカモフラージュ作戦を見破れる適応をしたやつもいる(クラゲイカが有名)。

 

生態編集

主に動物性プランクトンや小さな魚・イカなどを食べ、昼間は2000mまでのかなり深いところで生活するが、夜間は餌となる生物を追って浅いところまで上がってくる。

これを「日周鉛直運動」といい、こうしたサイクルで行動する生物は他にサクラエビタチウオ、ハダカイワシなどが知られている。

 

余談編集

日本語では「面長」という名前だが、英語ではSmalleye pygmy shark(小さな目をした、小人のようなサメ)という。ちなみに学名はSqualiolus aliae

 

なおピグミーとは中央アフリカの熱帯雨林に暮らす小柄な民族の総称。

小型の生物はこれにちなんで「ピグミー」と名づけられることもあり、コリドラスの一種やボノボ(別名ピグミーチンパンジー)、ピグミーネズミキツネザルなどが知られる。


関連タグ編集

ツノザメ目 ヨロイザメ科

 

深海魚

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