概要
生年月日 | 2019年5月25日 |
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英字表記 | T.M. Kento O |
性別 | 牡 |
毛色 | 鹿毛 |
父 | マクフィ |
母 | マドリガルスコア |
母の父 | ダンスインザダーク |
競走成績 | 3戦0勝(2021年9月18日時点) |
管理調教師 | 五十嵐忠 (栗東) |
馬主 | 竹園正繼 |
生産者 | 北海道静内農業高等学校 |
テイエムケントオーとは、日本の競走馬。とても珍しい、農業高校が生産した競走馬である。
成績、生涯
デビュー前
今ここで「?」と思われた方。おそらくその反応は正しい。
北海道静内農業高校
普通、農業高校に馬術部があったり、生徒の実習用として馬を飼うのは一般的なことである。
しかし、本馬を生産した北海道静内農業高校は、さすが馬産地日高の真っただ中にあるというべきか、生産科学科馬コースというコースがあり・・・・
競走馬の繫殖牝馬を所有し、種付け→妊娠中のケア→出産→育成→セリに上場までを授業の一環として行っている高校なのである。
これまでに、ユメノロマン(JRA3勝)、ゴーゴーヒュウガ(JRA2勝)などの馬を輩出し、「叶夢」をJRAが190万円で落札したのが、これまでの最高落札額だった。
そんな静内農業高校に生まれた仔馬「マドリガルスコアの2019」は、「健叶(けんと)」という幼名をつけられ、生徒たちの愛情を一身に受けて育てられた。
2020年サマーセール
誕生の翌年、健叶は国内最大規模のサラブレッド1歳市場「サマーセール2020」に上場される。
これまで彼を手塩に掛けて育てた生徒たちが手綱を取り、購入希望者たちの前に現れた彼。
そんな健叶を手に入れようと狙う、一人の男がいた。
皐月賞、天皇賞馬にしてGⅠ7勝を挙げた顕彰馬・テイエムオペラオー、阪神ジュベナイルフィリーズを制した名牝テイエムプリキュアの馬主である竹園正繼氏である。
いざ始まったセリ。何人かの購入希望者が競り合い、最終的に竹園氏が2750万円で落札。
竹園氏は落札後、「サラブレッドとして理想的な体型をしていてずば抜けていた。最初から決めていました」とコメント。
そして、学校で生徒たちが呼んでいた幼名「健叶」に冠名の「テイエム」をつけ、「テイエムケントオー」と命名したのだった。
その後、静内町の山田ステーブルでの育成調教を経て、JRA栗東トレセンの五十嵐忠厩舎に入厩。
坂路トレーニングなど、来るべき新馬戦に備え、調教が行われた。
メイクデビュー~2歳時
デビュー戦 函館芝1200m
テイエムケントオーの初戦は、函館競馬場第5レース、メイクデビュー函館(芝1200m)。
パドックにいるときから落ち着きがなく、坂井瑠星騎手が騎乗しようとすると暴れる一幕もあった。
本馬場では一転して落ち着きを取り戻すも、スタートで出遅れ、追い上げて最終直線で5番手。しかし前方との差は縮まらず、5着という結果になった。
しかし、新馬戦で出遅れながらも掲示板入りと、素質の片鱗を見せた。
第2戦 札幌芝1500m
メイクデビューで5着に甘んじたテイエムケントオー。陣営が次に選んだのは、2021年8月22日。札幌競馬場第1R・2歳未勝利(芝1500m)。鞍上は秋山稔樹騎手に変わり、9番人気でレースに臨んだ。
いざ始まったレース。デビュー戦と違ってパドックでも落ち着きを見せ、出遅れることもなく、スタートと同時にスムーズに3番手につけ、流れに乗る。
直線でしっかり脚を伸ばし先頭に立とうとするも、イエヴァンポルッカに外から差されてしまう。
結果として、イエヴァンポルッカの二着となった。
3戦目 中京芝1600m
勝ち切れないレースの続くケントオー。次の勝負は2021年9月18日、中京3R・2歳未勝利戦(芝1600m)に決まった。
当日、台風が日本列島に近づく中、中京競馬場の馬場はケントオーがこれまでに経験したことがないほどの重馬場となっていた。
前回と同じく、スタート後は先団に取りついていくも、さすがの重馬場に足を取られたか、直線で沈んでしまう。
父の同じピンクマクフィーの8着という結果になった。
休養
初めて掲示板入りを逃したテイエムケントオー。
これまで日高→栗東→函館→札幌→名古屋と転線してきたケントオーのこれまでの疲労を鑑み、放牧に出された。
疲れをしっかり癒し、ターフで勝利する姿が見られることを期待したい。
関連イラスト
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- 北海道放送による生産者、静内農業高校への取材