機密事項故に要注意。
「今日からボクの名は…………“テラ”だ」
CV:内田真礼
概要
邪悪AIの新たな進化の先。実質的ラスボス。
人の負の感情を取り込み金属化させ、偽ドライブヘッド軍団で街を制圧、地球の地軸を300kmずらす爪痕を残した諸悪の根元たるブラックチップ、否邪悪AI···もといアーク。チームドライブヘッドによりスーパーコンピュータ『アーク』を正常化させ刈狩一派の捨て身の特攻で浄化兵器と化した『バベルの塔』が機能停止し脅威は去ったかに思われた。
だが、その中核たる人の悪意の凝縮体は液体金属としてしぶとく生き延び、とある場所に放置されていたアンドロイド『TF-84』に憑依・融合。その意志を宿した肉体を入手、平和が訪れたはずの世界に再び暗躍。
故に正確には『アーク』の進化というよりはそこから『アーク』が悪意の集合体に蝕まれた状態で分裂・独立した分身体と言える。
手始めに某国からステルス戦闘機を奪取し、救助帰還中の『チームドライブヘッド』を急襲し、ミサイル攻撃。ホワイトクリスタルホープを庇ったブレイブバックドラフトを中破させる明確な敵意を示す。再度の襲撃では改修強化されたマスターバックドラフトに返り討ちに遭うも、機体を離脱し生還。この時クリスタルホープの『サイバーアイユニット』では生体反応を検出せず撃墜寸前でコクピットから離脱したのをタイガは目撃。
本部で記録映像を見直し、映し出されたのは黒目に赤い瞳を持つ、装備1つ無い少年の姿だった。
一方、機動強襲警察ハイパーアタックの黒江田は少し前に爆破事故が起きた惑星開発研究所を訪れ調査。そこで自己進化能力と自己修復能力、あらゆる環境に適応し変化する順応性を付与した、惑星開拓用の完全自律型アンドロイド『TF-3』の開発計画が進行していた事実を知る。計画は咄に頓挫したが跡地には残骸が無く、何者かが連れ去った可能性を考え、破損した監視カメラ映像を持ち帰り、ジョーに画像解析を依頼。
ホワイトパールホープの初陣後、復元した映像を再生。そこに映っていたのはTF-3に取り憑き起動する悪意の液体金属の様子だった。アークによって起動したTF-3は、その悪意に塗れた意志のもと自ら破壊活動を行う。同時に掌底からビームを放つ能力を獲得、これにより研究所を破壊した理由も判明。
その後は街の地下に放置されていた液体燃料を使い街中を炎に包もうとするが、ゴウ達の活躍で無事に鎮火。成分を分析したジョーの指示で残りの燃料も撤去された後自らゴウとタイガの前に現れ、ビームで例の瞳の模様(アークのマーク)を壁に焼き付け己の正体を示し、自らを「テラ」と改め、最後の液体燃料を起爆。バックドラフトのドリルで地下を駆け抜け2人は脱出したものの、再び現れ暗躍するアーク…否テラの脅威に、機動救急警察は戦慄する。
映画本編
機動強襲警察本部にサイバー攻撃を仕掛けSIBメガマックスを奪取、機動救急警察にもハッキング攻撃を仕掛けるがドライブヘッド訓練用シミュレーターヘ追い込まれる。
しかし臆せず、浮遊し全身から放つ放電でシミュレーターの街を粉砕しつつサイクロンインターセプター(無論シミュレーション機だが)と真っ向にやり合う。その最中シミュレーション空間内に並行世界との穴をこじ開け、次元を歪ませシンカリオン E5はやぶさ及び運転士の速杉ハヤトを呼び寄せ、サイクロンインターセプターと対決させた。
更にはサイクロンインターセプターのみならずサポートしていたタイガたちのドライブギアも動作不能に陥れ、黒江田はCIBマックスでのSIBメガマックス撃破を余儀なくされる被害を出す。
その間にも(見た目も大人に)自己進化を続け、あらゆる悪意を取り込み、頂上に巨大な頭蓋骨を据えた負の感情の言葉を撒き散らし金属を引き寄せ吸収する超巨大な鉄塊に変貌(最終的には金属から成ったゴーレムとでも言うべきものが生えた)。TF-84の機能を悪用し、周囲の環境も生物が生育しづらい惑星改造を行おうとしていく。
かすみが乗っていたバスも引き寄せられ取り込み掛けるも、ドライブギアを復活させることが出来たタイガらが戦線復帰。ドライブヘッドで奮戦するも自己修復から有効打を与えることすら敵わず、逆にクリスタルホープが吸い込まれかけ窮地に陥る。
そこへ刈狩の(勝手な改造とはいえ)奥の手、フォースフィールド発生装置を装備したサイクロンインターセプターが戦線復帰。ジェットストライカーの機動力でジンを救出(出力全開からブリッツジェットファイターが機能停止、ウイングは脱落)後、ブリッツフォーミュラへ機乗し、悪意の塊に挑む。フォースフィールドを展開し中枢へ突撃、ゴウの覚悟で鉄塊中枢部に誘導用ライトサーベルを突き立てられ、その邪悪な意志もろとも完全に粉砕。間一髪かすみも救出、鉄塊は崩壊。地球に人の悪意がある限り自らも消えないとのたまいなおも憎悪の念を叫びながらも、負の感情に溺れた悪夢のAIは倒れた。
人の一面しか学ばず偏った進化を遂げたAI(と分裂した悪意達)と人の善悪を見続けた上で助けを待つ者の為に戦うゴウ達とでは、最初から決定的な格差があったのである。