トッサカン
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とっさかん
インド神話で神々と敵対するラークシャサの王・ラーヴァナのタイ王国での呼称。※メイン画像は女体化アレンジ
トサカン(Thotsakan)とも表記される。
タイ王国の叙事詩『ラーマキエン』では、ヤック(夜叉)と呼ばれる鬼のような姿の巨人族である緑色の魔神であるとされる。
前世はシヴァ神の住む山の麓で、拝謁しに訪れる天人(テワダー)の足を洗う役目を持つノントゥック(ノントック)という名の下働きのヤックだったが、足を洗う間に暇を持て余した天人に頭を叩かれたり毛を抜かれたりされて、とうとう赤剥けた禿頭になってしまった。
そのあまりの扱いにノントゥックはシヴァ神に直訴しにいったところ、指さした者を死に至らしめる金剛石の指を直々に賜った。
その後、それでもちょっかいをかけてくる天人たちは次々と死ぬことになってしまい、シヴァ神はナーラーイ神(ヴィシュヌ)に討伐を命じることになる。
ナーラーイ神は絶世の美女に化身して現われ、たちまち夢中になったノントゥックに「わたしと同じ踊りを踊れたら、あなたのものになるわ。」と誘惑した。
しかし美女の踊りには自身を指さす振りがあったので、気がついたときにはノントゥックの命運は尽きており、今際の際に「偉大なるナーラーイ神ともあろう者が、女に化けて騙し討ちにするとはなんたることか、4本腕のナーラーイ神に2本腕の自分が勝てるわけがないのに!」と言いながら倒れていった。
するとナーラーイ神は死にゆくノントゥックに「来世では10の頭と20の腕を持つ、空を自由自在に飛ぶことができ、それぞれの腕に20の武器を持つ魔王に転生させてやる。自分は2本腕の人間に転生してもう一度お前を倒してやろう!」と約束した。
そうして生まれてきたのがトッサカンなのであった。
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