ラーマキエン
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らーまきえん
ラーマキエンとは、タイ王国で伝えられている民族叙事詩である。
英語:Ramakien
タイにおける重要な古典文学・民族叙事詩であり、インド人のヴァールミキがサンスクリット語で編纂して伝えられたインドの二大叙事詩の一つ『ラーマーヤナ』が元になっており、タイ人には古くから知られている。
トンブリ王朝(1767年~1782年)の時代にタークシン王が戯曲として編纂しはじめたとされ、その後ラタナコーシン王朝(チャクリー王朝)のラーマ1世が引き継いで編纂し完成させたとされており、その後ラーマ2世が上演用の戯曲として書き上げ、ラーマ6世の時代に正式に『ラーマキエン』と名づけられた。
元となったインドの「ラーマーヤナ」とタイの「ラーマキエン」は、物語の基本は同じだが解釈の違いから相違点がいくつか存在する。
- ラーマ王子の仇役である羅刹王のトッサカンは、本家「ラーマーヤナ」ではラーバナという名前で登場している。
- 話の始まりが本家「ラーマーヤナ」ではラーマ王子やシータ王妃の誕生から始まるが、「ラーマキエン」ではトッサカンとラーマ王子が転生する前世のノントックとナーラーイ神の因縁から始まっている。
- 物語の最後である大地の裂け目(冥界)に入り死んでしまうシータ王妃と、シータ王妃の死を悲しみ、ふさぎ込んで忘れられず思い続けて死んでしまうラーマ王という悲しい結末(カルマ)で終わらせる本家「ラーマーヤナ」に対し、「ラーマキエン」ではシータ王妃が竜神王国に留まる間にラーマ王は善行を積み、それを見ていたシヴァ神の仲裁で、二人は再び結ばれるという形で終わらせている。
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