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「猿渡一海29歳独身。ネットで初めてあなたを見た時から心火を燃やしてフォーリンラブでした! あ……握手してください。」






概要だぁ〜!編集

 第18話において、劇中初変身で圧倒的な強さを見せ、桐生戦兎万丈龍我を追い詰めた猿渡一海仮面ライダーグリス。だがとどめは刺さずに撤退したのは、戦場に現れた石動美空の姿を見て、何か見覚えがあったからだった。再戦でも同様に優位に立ちながらも、やはり助けに現れた彼女の姿を見て動揺し、戦兎らを取り逃がしてしまう。

こうした事情から、彼は美空とはどんな因縁があったのか?と思いを巡らせた視聴者はさぞ多かったことだろう。しかし次の瞬間にそのシリアスな雰囲気は一変する。彼は自分のスマホの待受画面の画像を見て確信に至る。

「みーたんだあ~♪」

何のことはない、彼はネットアイドル・みーたんの熱狂的なファンだったのだ。生でその姿を見ることができて、満面の笑みを浮かべていた。

18話!!!!!!!

次話でも「バーバー桐生」で散髪してもらいながら先の画像を眺めていた一海だったが、その一方でみーたんが戦兎たちと一緒にいることに悔しさを隠せない。さながら推しのアイドルの熱愛報道を知って歯噛みするドルオタの姿そのものである

そしてまたも戦兎に対峙した際、「お前に訊きたいことがあったんだ」と問い詰める。どんな重大な秘密に関わるものなのかと身構える戦兎たちに対して、この時はグリスに変身した姿のまま「みーたんとはどういう関係だ?」これには戦兎たちのみならず、味方である北都三羽ガラスの面々までずっこけていた。

この時は「あいつは別人だ。よく間違えられる」という戦兎の嘘の説明にあっさり納得してしまい、それ以上追及することはなかった。その後に三羽ガラスを抱き込んでみーたんコールまでやらせている(第29話の回想シーンで、彼らも同じくみーたんファンだったことが判明している)。

第22話で行われた戦兎=ビルドとの東都 vs 北都代表戦において、決闘をリングサイドから見守る面々に美空の姿もあったが、別人だと思い込んでいるためか気に留めてはいなかった様子である。


……と思われたのだが、戦いの後、戦兎を迎え入れる美空の振る舞いから、やはりみーたん本人であることを確信。ファンとして名乗り出て握手を求め、滝川紗羽が要求した握手券に、生活費に充てるべき金を払おうとまでして制止されている。

直後、北都に訪れた異常事態を知らされてそれどころではなくなってしまったが……。


第24話では戦兎と共闘を誓い、それまで拠点にしていたバーバー桐生を出て彼らのもとに身を寄せることになる。この時、明らかに自作したと思われるみーたんの枕カバーを使用していることが判明。

これは実は「推しのアイドルと一つ屋根の下で暮らす」という究極の願望を叶えているとして、リアルのドルオタから羨ましがられているとも……。


第28話では、紗羽から依頼された、囚われの鍋島を救出する作戦の見返りとして要求したのがみーたんの握手券。その役目を終えて帰還した際、戦兎=ビルドの代表戦勝利を美空と手を取り合って喜ぶ万丈に対して「俺がなあ、どんだけ苦労してみーたんの握手券を手に入れたと思ってんだこの野郎!」と食って掛かっており、本当に推しのアイドルのために命も賭けられる男である。


みーたん

美空のほうもそれを熟知し、受け入れるようになってからは一海に「みーたん」としてお願いをしており、大量の「握手券」「写真撮影券」「耳かき券」をカバンにどっさり詰めて彼のもとに赴いたりしている。


美空からの彼の呼称は相変わらず「グリス」のままであり、彼の方は「カズミン」と呼んでもらいたがっている。

第35話では、パンドラボックスがエボルトに奪われ、戦兎が重傷を負って病床についているという極めて切迫した状況にもかかわらず、美空と2人きりになったことで妄想を爆発させ「ここは、心火を燃やしてそっと抱きしめる」を実行するかしまいか逡巡する独り芝居を演じていた。


事態はいよいよ緊迫しているにもかかわらず、第36話では冒頭のあらすじ紹介でドルオタが過ぎて番組を乗っ取ろうとまでしてしまった。本編でも倒れ込んだ美空を支えようとして彼女の身体に触れることになってしまい、ドギマギしてしまう一幕を見せ、その思いが口に出てしまったのを戦兎に突っ込まれていた。

この後、因縁の相手である氷室幻徳と対峙した時のハードでシリアスな雰囲気とのギャップの極端なまでの激しさもこの回の見ものである。

この第36話と同様の事態は第41話でも発生しており、こちらは美空本人から突っ込まれてしまっていた。


第43話では葛城忍に対する姿勢の違いから戦兎と仲違いした一海が幻徳とともに姿を消してしまい、なんとか一海に戻ってきてもらおうと紗羽が「みーたんの抱き枕」なるものを用意。翌第44話で一海はその存在を知り、ドルオタを通り越してもはや変態にしか見えないリアクションとともに歓喜していたが、たまりかねた美空と紗羽から殴られてしまっている。めげずに抱き枕を(龍我や幻徳をも巻き込んでまで)買おうとしていた一海だったが、結局美空と紗羽が使うことになった模様。


最終決戦前夜になっても相変わらずで、第46話ではバーベキューの最中、美空のものと思われるかわいらしい柄のタオルを見つけてしまう。これで汗を拭おうとする自分と『そんなことをしたらドルオタの風上にも置けない』とする自分との狭間で揺れ動いた末、とうとうタオルに顔をうずめ「ええ匂いや…」と至福のひとときを味わうに至る。とうとう一線を越えてしまった。


…と思いきや、このタオルはなんと幻徳のものであったことが判明。つまり一海は勘違いで幻徳のタオルに顔をうずめてしまったことになる。というか幻徳はどうしてそんなタオルを持っていたのだろうか…。なんにせよ、一海は泣いていい。


そして……編集

「みーたんが最後の大舞台を見てくれるんだ。全力でカッコつけねえとなあ!!」


最終決戦で禁断のグリスブリザードに変身してしまった一海は、ハザードレベルが限界値を超過し、もはや消滅を免れない運命となってしまう。見守る美空による必死の制止にもかかわらず戦闘を続け、勝利を収めて後は消滅が刻一刻と迫る。

泣きつく美空からの呼びかけは最後まで「グリス!」のままだったが、その真意は「当たり前でしょ! 名前呼んだらいなくなっちゃう気がして……だから呼べなかった……」というものだった。一海の熱意は、実は彼女に届いていたのだ。美空はそれゆえに「グリス!」と呼び続け、「生きてよ!」と必死に願うも、「推しに看取ってもらえるなんて、幸せ者だな。あいつら(=北都三羽ガラス)に自慢してやんねえとな……」と言い残し、ロストフルボトルを彼女に託して遂に消滅。


その後にようやく「カズミン!」と呼びかける美空の声は、彼に届くことは無かった。


この最期は視聴者に大変な衝撃を与えた。最後までドルオタでありながらここまで壮絶な死を遂げた姿に、ファンからは「世界一カッコいいドルオタ」という声も挙がっている。


なんと……編集

この衝撃も記憶に新しいうちに、美空役の高田夏帆の2019年カレンダーの写真を一海役の武田航平が撮り下ろすことが発表された(こちらを参照)。「心火を燃やしてご期待ください」とのこと。ある意味、外の人が叶えられなかった願いを中の人が叶えたことになる。

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