概要
人類共通の脅威とされ、人類を脅かす認定特異災害。
特異災害対策機動部もまた、このノイズをはじめとした超常の災厄に対応するための組織である。
13年前の国連総会で特異災害として認定された未知の存在であり、発生そのものは有史以来から確認されていた。
歴史上に記された異形の類は大半がノイズ由来のものと言われ、学校の教科書にもその存在が記されているなど、知名度自体はそれなりに高い。
空間からにじみ出るように突如発生し、人間のみを大群で襲撃、触れた人間を自分もろとも炭素の塊に転換させ、発生から一定時間が経過すると自ら炭素化して自壊する特性を持つ。
また、一定範囲以内に人間がいなければ、周囲を探索したりはせず自壊するまであまり動くことはない。
基本的に意思の疎通や制御は不可能であるが、例外的に完全聖遺物である「ソロモンの杖」を使えばその行動を自在に制御することが可能である。
生物的な外観を持ち、各々が奇声を発するのが特徴。
形状には個体ごとに差異があり、大きさは人間と同程度からビルをも超えるレベルまで様々である。
ただし外見上の共通点として、どのノイズにも液晶ディスプレイのように輝く部位が存在する。
ノイズ同士の合体・分離も可能であり、それに伴い形態を変化させることもある。中にはその合体・分離能力を用い、切り離した部位を爆発させたり、ノイズを弾丸の如く射出したりと、兵器のような攻撃手段を持つ個体も存在する。
ノイズに対抗するには「聖遺物」の欠片より作られた異端技術の結晶たる「FG式回天特機装束・シンフォギア」が必須となる。
これ以外にノイズに対する有効手段は存在せず、一般的な対処法はノイズが一定時間で自壊するまで逃げることのみとされる。そのため、日本ではその有効性を問われながらも、都市部を中心に避難警報やシェルターの設置といった政策が取られており、被災者には補償金が支払われる。
しかしノイズが絡む事象には必ずシンフォギアや聖遺物の存在も関わってくるため、災害の詳細が政府によって隠蔽されることもあり、それが原因となってノイズ被災者がメディアの憶測による風評被害を受ける問題も発生している。
人が一生のうちノイズに遭遇する確率は、東京都民が一生涯に通り魔事件に巻き込まれる確率を下回るとされているが、一時期は私立リディアン音楽院高等科周辺に異常事態とみなされるほど頻発しており、フィーネがソロモンの杖を使ってこれを意図的に発生させ、たびたび特異災害対策機動部二課を襲撃した。
しかし、フィーネはノイズを呼び出すことはできるものの、ノイズを生み出す元凶ではなく、フィーネを撃破してもノイズ自体は絶滅しなかった。
彼女の悲願であった月への攻撃が頓挫し、彼女の負の感情の象徴たるカ・ディンギルもろとも死亡した後であっても、その存在は確認されている。
後にはフィーネの名を継ぐ組織がソロモンの杖を奪い、フロンティア事変で多数の死傷者を出した。
位相差障壁
ノイズをノイズたらしめる特性として「位相差障壁」が挙げられる。
これはノイズの存在を人間の世界とは異なる世界にまたがらせることで通常物理法則下のエネルギーによる干渉をコントロールする能力であり、ノイズ自身の「現世に存在する比率」を自在にコントロールすることで、物理的干渉を可能な状態にして相手に接触できる状態、相手からの物理的干渉を減衰・無効化できる状態を使い分ける。
要するに、ノイズは物理法則から切り離された状態で活動できるのである。
これにより、人間の行使する物理法則に則った一般兵器では、ノイズに対してゼロから微々たる効果しか及ぼすことができない。
ただし、存在比率が増す瞬間にタイミングを合わせたり、効率を考えず間断なく攻撃を仕掛ける長時間の飽和攻撃によって殲滅は可能。しかし、どちらも効率的・有効な対策とは言えず、特に後者に関しては周囲にノイズよりも深刻な被害をもたらす結果となった事例も報告されている。
シンフォギアシステムは、攻撃が命中した時に固有振動を発生させることでノイズの在り方を「調律」、強制的に人間世界の物理法則下に引きずり込んで位相差障壁を無効化することができる。
ノイズの正体(第1期ネタバレ注意!)
その正体は太古の昔、超存在「カストディアン」が処した「バラルの呪詛」により統一言語を失い、協力よりも互いの殲滅を選んだ先史文明期の人類により作り出された「人間だけを殺す存在」。
そのコンセプトは「惑星環境を損なわず、他者を殺戮する」ことにあり、前述の位相差障壁もまた、そのコンセプトを体現する機能である。
太古に建造された「バビロニアの宝物庫」より来る存在であり、宝物庫が消滅しない限り限りなく生み出される。災害として認定されているノイズは扉が開け放たれたままの宝物庫から偶然まろび出たもの。
フロンティア事変終盤において、バビロニアの宝物庫に残存していた全てのノイズは、響達の奮闘とネフィリム・ノヴァの爆発によってソロモンの杖と共に宝物庫の中身ごと消滅され、以降はノイズの自然発生の事例は観測されず、有史以前より続く特異災害も収束の兆しを見せ始めたが……。
種類
()内の分類名称はゲームアプリ戦姫絶唱シンフォギアXDより
- カエル型(クロールノイズ)
一般的に認知されているノイズの一種。体当たりや体を紐状にしての特攻を行う。
小型故に一度に発生する数は多く、中には手足がオミットされたオタマジャクシ型やナメクジ型のような亜種が存在する。
- 人型(ヒューマノイドノイズ)
カエル型に次いでポピュラーなノイズ。アイロンのような腕部が特徴。蛙型と同じく身体を紐状に変換して特攻し、人を襲う。
刃形の手を持ったタイプやぶどうを思わせるパーツを持つタイプ(セルノイズ)など様々なバリエーションが存在する。
- 鳥型(フライトノイズ)
飛行型ノイズ。身体を捻って槍状に変形し、上空から対象を襲撃する。
その性質上不意の方角からの攻撃や移動物体の追撃を得意とする。
- ダチョウ型(ヒューマノイドノイズ)
ダチョウを思わせる外観を成すノイズ。クチバシから粘性の液体を噴射し、対象を拘束する事が出来る。
- 空輸型
タコと気球を融合させたような外観を成す。
触手を以ってコンテナなどを空輸する事が可能。
- 強襲型(ギガノイズ)
怪獣とも芋虫とも取れる独特のフォルムを持つ大型ノイズ。そのサイズと多数の小型ノイズを吐き出す能力もあり脅威度は高い。
ツヴァイウィングのライブ中に現れた個体が有名。
- 巨人型(ヒューマノイドノイズ)
人型をスケールアップしたかのような性質を持つ大型ノイズ。
大きなハサミを思わせるパーツを頭部に持つのが特徴。
- タコ型(ミリアタボノイズ)
複数の触手を持つ大型ノイズの一種。
音に敏感であり、大きな音を放つモノを追跡・攻撃する性質を持つ。
- 要塞型
建造物を思わせる外観を持つ大型ノイズ。
一般的な兵器に対して絶対な防御力を持つノイズの中でも特に耐久力に優れ、ノイズを弾丸として撃ち出す事も可能。
- 空中要塞型
飛行能力を有する大型ノイズ。
自ら攻撃は行わないが、内部に小型ノイズを多数収納する、ノイズ用輸送機・空母とも取れる存在。
取り巻きとして鳥型ノイズを引き連れる事が多い。
- 翼獣型(フライトノイズ)
鳥型ノイズの亜種と目される中型ノイズ。
鳥型と同じく突撃を攻撃手段とし、突撃形態時は機動力の他にも防御力共に優れ、雪音クリスのガトリング、立花響の拳撃すらものともしない。
- 増殖分裂型(セルノイズ)
緑色の肉塊を纏い、その中の本体は脊髄に足が付いた外見を持つ大型ノイズ。
緑色の部位は攻撃を加えると分裂・増殖を繰り返す。放置するだけでも勝手に増えていく為、攻略にはシンフォギアの絶唱を用いる以外に無い。
欧州の深淵より来たりし錬金術師キャロル・マールス・ディーンハイムが用いるノイズの亜種。
スマートフォンゲーム『戦姫絶唱シンフォギアXD』におけるイベントクエストで登場する黒いノイズ。
関連イラスト
関連項目
ギャオス・・・・・平成版では古代に人類を滅ぼす兵器として生み出された、とされている。
ネウロイ・・・・・同じく人類の敵というカテゴリに属するという以外に、歴史上に出現した異形の正体という共通点がある。
グノーシス・・・・・ノイズとはやや異なるが、あまり物理攻撃が効かない、人間に触れると塩に変えてしまうなど、触れると人間を炭素に変えるノイズと似通った特性を持つ。
バイド・・・・・此方のノイズと違い、本来なら正反対の性質を持つが、上記のグノーシス同様物理攻撃が効かない、特定の手段でなら倒せるなどの共通点がある。