概要
『ペーパーマリオRPG』の登場キャラで、悪の組織メガバッテンの総統/総帥。英語名は「Sir Grodus」
人物像
外見
頭部のドーム状のガラス内部には機械が詰め込まれているように、身体のほとんどが機械でできていることがわかる。また、強力な魔法を使うことができる。武器は杖。
ちなみに純粋なロボットかはたまたサイボーグなのかは明言されていないが、性別は男性。組織の長に相応しい威厳のある落ち着いた口調で話す。
性格
一人称は「わたし」で、計算高く非常に厳格。部下を捨て駒扱いしたり人質を取るなど手段を選ばぬ冷酷かつ狡猾、残忍な性格でクリスチーヌからは「他のキャラと違って1人だけシリアスなのが不気味」と評されるほどである(この作品ではこのバツガルフといい、マジョリンといい、異様にプレイヤーに不気味さやヘイトを抱かせるキャラが多いのが特徴)。だが、後述の理由から同情されることも多い。
活躍
ストーリーを通して、メガバッテンを率いておもにアジトでペケダーをはじめとした部下たちに指示を出していた。ラストダンジョン「闇の宮殿」の奥深くでスターストーンを奪おうとマリオ達を待ち受ける。
彼のステータスはHP50・攻撃力7・防御力1。戦闘では、自分の行動後にバツバリアンを一度に二体生み出し、バツバリアンの数だけ防御力を上げてくるうえに、4体揃うとバリアを張り無敵になり、バリアを解除するにはバツバリアンを全滅させないといけない。しかもこのバツバリアンも攻撃してくるから厄介である(HP3・攻撃力4・防御力0)。代わりに終盤のボスにしてはHPが50と低めに設定されている。
全体をストップ状態にする魔法ややけど状態の効果を持つ炎魔法、全体にダメージを与える雷魔法にこおり状態にすることがある氷魔法などいろいろな魔法を使いこなしてくる。ちなみに、踏みつけ系の攻撃やファイアナグーリで彼の手を攻撃する事が出来、ダメージは与えられないものの攻撃が不発に終わるので、分担して攻撃するのも手。また、低確率で眠り・ストップ・氷漬けに掛かり、そうなるとバツバリアンを生み出さなくなるので、止まっている隙に攻撃を仕掛けるのも手。また、杖そのものを攻撃しても1ターン限定ではあるが魔法が不発に終わるので、杖を攻撃するという手もある。余談だが、一撃死の効果を持つスペシャル技「イチゲキコロリ」もかなりの低確率ながら通用するので(後述するクッパ&カメックババも同様)、本当にどうしようもない時は賭けで使ってみるのも無くはない。
戦闘BGMは電子音と水の旋律のような音を速いテンポで奏でるようなイメージで、悪のボスとしてのカリスマを漂わせている。
なお、彼との戦いよりも、その後連戦で襲い掛かってくるクッパとカメックババの方が厄介。それぞれHPが70・50もあり、途中回復をする間もなく戦うため、バツガルフ戦で苦戦しすぎるとかなりの劣勢に立たされる。そのため、バツガルフ戦で得られるスターポイントでレベルアップによる全回復をして戦うことが推奨される。バツガルフ戦で得られるスターポイント数は30スターポイントであるため、バツガルフ戦に挑む前に最低でも70スターポイント以上は貯めておいたほうがいいだろう。
マリオに頭部が少し割れるほど追い詰められてしまったバツガルフはピーチ姫を人質にするも、天井から落ちてきたクッパに潰されてしまう。 その後マリオがクッパと戦っている間、なんとか体勢を立て直し、ピーチを連れ奥の部屋へと逃げ込み、ピーチを使ってカゲの女王を復活させる。しかし、カゲの女王の魔力を使って世界を支配しようとしていたが、実は彼もマジョリンに「復活させた者の言う事を聞くようになる」と嘘を吹き込まれており、女王の復活に利用されていただけにすぎなかった。これがカゲの女王の癪に障り、攻撃を受けて胴体を破壊されてどこかへ吹っ飛ばされたが、エンディングでは頭部だけでどうにか生き延びており、カゲの女王が倒されたことにより懲りて悪事を働かなくなった。
リメイク版のスタッフロールでは五体満足になっており、どうやらその気になれば胴体を作り直すことも容易らしい。もっともその直後カゲの女王がそれをわかっていたかのようにわざわざ破壊しにきたが(ただしこの寸劇は前作や前々作のパレードのようなものと考えられる。特に前々作はとっちめられた筈の連中が普通にパレードに出演していたりするので、本編と関係ないファンサービスと考えるべきだろう)。
スーパーマリオくん
ゲームとは違い、終盤で初めて登場。どうみても読者にバレバレなハリボテを被ってクッパに変装し、マリオ達を利用して1000年の扉に入る。目的は世界征服だが女物の制服を着るなど例によってボケている。
正体がバレた後は様々な魔法(とはいえアイスバー型に凍らせる、マリオをビデオのように操るなど)でマリオ達を苦しめるも、偶然マリオを追いかけてきた本物のクッパに踏みつぶされたことで、あっさりやられる。その後はカゲの女王の反感を買ったことで、頭部だけのてるてる坊主にされてしまうという末路をとげた(最後は部下に明日天気にしてと頼まれる始末)。
ちなみに、戦闘順がブンババと前後している。
余談
本編ではメガバッテンの総統として諸悪の根源のように描かれてはいるが、実際の黒幕はむしろスターストーンを7つ集めると開く扉の奥に強大な力が眠っておりそれを従えられると嘘を吹き込んだマジョリンの方であり、バツガルフ及びメガバッテンはその嘘に踊らされていただけに過ぎない。これをもって彼も被害者とする見方もある。
…とはいえ、世界征服の野望そのものは本人の意志であり、劇中でスターストーンを集める為に働いた悪事の数々、部下を捨て駒にする行為に関してもバツガルフが自分の意志で行っている(これら悪事に関してマジョリンが誘導した可能性はあれど洗脳されたという描写は皆無)。
彼自身もメガバッテンもれっきとした悪人であることは間違いなく、むしろ悪人だったからこそマジョリンに利用されたというのが正確な所であり、とてもじゃないが純粋な被害者とはみなせないだろう。劇中の顛末はまさしく因果応報と言える。
なおリメイク版ではスタッフロールにてまたしても女王の制裁を受けてしまっているが、当然ながら本編終了後に女王が攻撃を出来るはずが無いので、これは楽屋落ち的なメタ的演出と見るべきで「何もしてないのに攻撃された」と捉えるのは不適切である。
別の視点として「バツガルフがスターストーンを敢えてマリオに取らせる作戦を取った事がマジョリンの思惑を台無しにした」という見方もできる。
彼の行動はよりにもよって「カゲの女王を妥当する力を勇者(マリオ)に揃えさせ、マジョリンの悲願であった女王復活を女王が討伐されることにより崩壊させた」とも言えるのである。
結局この二人は「一方的に利用された」関係などでは無く、お互いに利用し合ったつもりで潰し合っていた関係と見るのが正確であり、どちらが被害者かを考える事にあまり意味はない、が結論になるのだろう。
次回作『スーパーペーパーマリオ』の英語版では、カメレゴンが愛するアニメのタイトルが"The Grodus Chronicles"(バツガルフ年代記)となっている。
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ペーパーマリオRPG メガバッテン スーパーマリオヴィランズ
悪のカリスマ 狡猾 残忍 ラスボス臭 まるでラスボスのようだ
タタンガ:『スーパーマリオくん』の「6つの金貨」編では、同じくマリオたちを圧倒するも突然真上から現れたクッパにやられてしまう。
ヘルルーガ・イズベルガ:狡猾で残忍な性格の敵首領繋がり。ただしこちらは(スーパーロボット大戦OGシリーズのみだが)悪の道に進んだ背景には幾分か同情の余地がある。