概要
スカイリムにあるタムリエルの最高峰「世界のノド」の頂上に住まう声の道の探究者「グレイビアード」の長にして「世界を喰らう者」アルドゥインの弟のドラゴン。
人間に「スゥーム」を授けた声の道の師であるが、ドラゴンの種族としての特徴である暴虐性を抑えるために長い時間を瞑想に費やしており、グレイビアードの前にも滅多に姿を見せず、彼に会うこと自体が大変な名誉であるとされている。
彼の名前はドラゴン語で
- Paar：野心
- Thur：大君主
- Nax：残酷
を意味する。
その名前の通り、大昔に起きた「竜戦争」でアルドゥインの副官を務め、ドラゴンらの実質的なナンバー2の地位にあった実力者にして、アルドゥインと共に人類への大虐殺を主導した黒幕の一人とも言える人物。
しかし、複数のドラゴンと共に突如アルドゥインに反抗し、ドラゴンに対抗できるよう定命の者たちにシャウト（スゥーム）を伝授したと云われている。キナレスに諭されたとも言われるが、実際のところアルドゥインを裏切って人間に味方した理由は不明。
上述の通りドラゴンとしての本能や習性を瞑想によって抑制しているため、ドラゴンの中では最も温厚で話が分かる人物。
ただし、その影響と高齢により、竜戦争当時よりも力は衰えてしまったらしい。
上述のような過去から、ブレイズに「例え竜戦争で人類の勝利に貢献した恩人であっても、その罪やドラゴンとしての悪性は消え去るものではない」と、アルドゥインと同等に憎まれ危険視されている。
パーサーナックス自身もまた瞑想による本能の克服は完璧ではないと語っており、一日とて湧き上がろうとする支配欲や闘争心に苛まれなかった日はないという。抑制が効かなくなってかつての暴虐な姿に戻らないという保障もないとのことで、自身が討たれるべきであるというブレイズの言い分にも一定の理解を示している。
普段は「世界のノド」の頂上で瞑想を行って静かに過ごしているが、めったに人が訪れないためか、おしゃべり好きで話が長くなるというおちゃめな一面がある（これは多くの会話ができるドラゴンに共通する特徴で、「自分を倒した相手がどんな人物か気になった」「強者と認めた相手に尋ねられたら誠実に返答する」という一面がある）。
【クエスト】
彼が雪深く険しい「世界のノド」の頂上に居続けるのは、外界から隔絶された領域で安全にいられるということと、「世界を喰らうもの」が時間の壁を超えて吹き飛ばされた場所だからである。
つまり最強のドラゴン、本作のラスボスは、かつてこの場所からどこかの時間軸へと飛ばされ、いつか必ずその場所に戻って来るということであり、そのために「世界を喰らうもの」と戦える存在、すなわちドラゴンボーンの来訪を待つためであった。
『Skyrim』のメインクエスト終盤になると、グレイビアードの長がドラゴンであることを知ったブレイズから、パーサーナックスを殺害するよう要求されるクエストが発生する。
クエストが発生して以降は、パーサーナックスを殺さない限りブレイズからの協力は得られなくなる。アルドゥインを倒したあとにブレイズのもとを訪れても、倒したことを称賛はするもののパーサーナックスに対する態度は何ら変わりない。
しかしブレイズの要求通りパーサーナックスを殺してしまうと今度はパーサーナックスを肯定してきたグレイビアードたちを怒らせることになり、グレイビアードからの協力が得られなくなってしまう。
彼と接する限りでは話の分かる好々爺という印象があり、またブレイズの無礼かつ無神経で図々しい振る舞いから彼らに味方することを嫌い、殺害の実行をためらうドヴァキンは多いとか。
いずれにせよ、パーサーナックスを殺害するかしないかを選ぶのはドヴァキン（あなた）の選択しだいである。
余談
【中の人】
英語版の声優は、なんとあのスーパーマリオの声でお馴染みのチャールズ・マーティネーである。
マリオの甲高い声からは想像の突かない渋い声で話す。
興味があればぜひ英語版音声でプレイしてみよう。
【声の道】
アルドゥイン討伐後には他のドラゴン達に「声の道」を説くことでドラゴンたちの勢力を抑えようとしているが、同胞のオダハヴィーングからは「力の衰えた彼に従うドラゴンはいないだろう」と言われ否定されている。(※1) (※2)
- ドラゴンたちにとっては話す事と戦う事は同義であり、戦う事と支配する事は本能や性質そのものである。シャウトを修行にのみ費やす「声の道」に入れられる事を人間的に例えるならば、人間の本能である食う・寝る・ヤるを否定され抑制されたうえで「念仏唱えて修行しろ」という、坊さんじみた事を強制されるのに等しいため。
- ドラゴンは強者を是とする主義なので、パーサーナックスは争いも他者を食らうこともやめてしまったため大幅に力が衰えていることから、パーサーナックスより強い他のドラゴン達は従わない可能性があるため。
