ビルヒリオ・ルイ
びるひりおるい
カトウコトノによる漫画作品『将国のアルタイル』の登場人物。CV: 津田健次郎。
バルトライン帝国筆頭宰相で、人々からは「ルイ大臣」と呼ばれる。帝国の「国是」である領土拡大政策を推進するため、ルメリアナ大陸中の諸国家に対しさまざまな陰謀を仕掛ける。その行動はやがてルメリアナ大戦を引き起こす。
「『帝国』とは飽くことのない怪物です。我々人間にできるせめてものことは、この怪物を上手に飼ってやることぐらい……」
経歴
バルトライン帝国内でも、特に豊かな旧貴族(ユンカー)の出身。トルキエ暦70年/帝国暦446年(第1話から数えて5年前)に筆頭大臣に就任する。
作中でのバルトライン帝国側の政策・軍事行動は概ね彼の発案したもので、ルメリアナ大戦を引き起こすことになる。
ルイ家の財力をもって皇帝ゴルドバルト11世の治世を支えているため、国政の場において強い発言力を持つ。しかしエイゼンシュテイン公爵をはじめとする内政重視派の貴族、常備軍のコランタン・ピノー大将など、彼の軍事政策に反感を覚える人々も多い。
後に彼の策謀の数々はマフムートらによって食い止められ、反撃を受ける。トルキエ歴77年/帝国歴453年にはザガノスを総大将とする帝国侵攻軍によって城壁の町(ミュール)を包囲され、籠城戦を開始。
新貴族(ヘルマン)らを捨石としながらザガノスとの策謀合戦を繰り広げるが、やがてトルキエ将国との内通を城内の貴族たちに疑われて追放される。そうなるよう仕向けていたザガノスによってルイが捕虜とされたことにより、バルトライン帝国の敗北は決定的となった。
戦後処理において、ザガノスより十三人の将軍(ヴェズイール)として将軍会議(ディワーン)に参画することを求められるが、ルイは「バルトライン帝国以外の国に忠誠をささげるつもりはありません」として拒んだ。
性格・信条
「戦わなければ滅ぼされる」としてバルトライン帝国の勢力拡大を図る。そのためには征服した南方の領土、諸外国、そして国内の新貴族(ヘルマン)を犠牲にすることもいとわない。
首都聖ミヒャエルの城の書斎で地図をもとに政略・戦略を練り、配下に命じて実行に移す手法を採る。これは現場主義のマフムートとは対照的であると言える。
一見紳士的にふるまっているが、レレデリクからは「キレると何すっかわかんねーからヤなんだよ」、グララットからは「問答無用でたたっ斬られます」と評されている。
エピソード
- 聖ミヒャエルの城の誰よりも早く起き、誰よりも遅く寝る。
- 世界中の地図を所持し、地勢を熟知している。その博覧強記ぶりは、ルメリアナ大陸の中であれば川1本、岬ひとつまでそらで描けると噂されるほどである。
- 宰相付秘書官リリー・ココシュカは、ルイからその思想と地図を読む能力を受け継いでいる。
- 財務大臣シモン・ブランシャールは政敵の多いルイにとって数少ない心許せる同僚であるが、男色関係を匂わす描写がある。
- ザガノスの過去を知っていることが暗示されている。
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すべて見る【帝国小話】冬の光
イベントで皆さまに触発されたので、色々書いてみようかなと思いまして、帝国側のお話です。 アビマフ以外も書いてみようという挑戦ですが、何を書いても相変わらずの捏造と妄想の産物で、ネタバレも満載です。何か間違っていたら、優しくツッコミを入れてください。 内容はカップリングではないのですが、レレデリク様とグララットさん、アダムさんとフレンツェンさん、ルイ大臣とシモンさんをそれぞれ書いた3つの小話になります。 帝国側も魅力ある人ばかりで、つくづく将国は素晴らしい作品だなと思います。 タイトルが季節外れもいいところですが、時系列がそうなので、仕方ないのです。あと帝国は何となく冬のイメージがあります。 一枚目に解説を付けましたので、お好きな話をお選びください。 それではよろしくお願いいたします。5,830文字pixiv小説作品