概要
- 全高:28m
- 重量:138.0t
64話Cパートラストに登場した『謎の新幹線』が変形するもう一編成の黒いシンカリオン。ブラックシンカリオンと構造は全く異なり、総武線や川越線をはじめとする狭軌区間も走行可能なフリーゲージトレインである。また、広軌も走行できるのか否かは不明。
ルクスヴェテが劣化した黒い粒子を撒き散らしながらエージェントが嘗て創造した巨大怪物体を再び発生させるだけでなく、新たに模倣複製したブラックシンカリオンナンバーズをも生み出す。細部を含めて見ると、胸部に三つの鋭角部分『エレクホーン』や、白い稲妻状のボディラインを持ちながら、構造はブラックシンカリオンというよりかはE5MkⅡに激似。内部の腕や腹部の色は臙脂(もしくは海老)色。モードシンカンセンでは角を前方に倒したアタックモードへも対応。『上空探査機ハヤブサ』に相当する鳥型攻撃支援メカ『ブラックハヤブサ』も主翼部分に6基のV-TOLローターを備える。メイン武器も内部コアを開放可能で、電撃も放てる伸縮自在な2本の金棒『フリーゲージカナボウ』である。『オーバークロス』機能も有する。
ブラックハヤブサに太鼓型ビット『シャリング』と合体、『ブラックシンカリオンオーガ ライジングモード』になり、大気中のエネルギーをヒライシンブレードから吸収してエレクホーンで放つ『カイセイサンダー』を技とする。頭部には鬼の顔を模しておりブラックナンバーズの頭部にも酷似した仮面『オーガマスク』が存在しているが、最終決戦時にはマスクが消滅し、本来のシンカリオンらしい顔面が露わとなった。
地の底より這い上がりし種族キトラルザスのひとりキリンが保有するものの、セイリュウの年齢に近い者が乗車せねばならないが、適合率が低いにもかかわらず自ら乗車して戦地へ赴き、ブラックシンカギアを操りパイロットスーツを纏う。その実力は大宮組のシンカリオンの攻撃をものともせず、E5MkⅡとの一騎打ちすら赤子の手を捻り、ライジングモードすら超進化研究所のシンカリオン(オーバークロス合体シンカリオン含め)による総攻撃でもやり通せる差である。しかも運用方法に縛りがなく、どんなレールでも走れ、シンカリオン状態でどこでも移動できてしまう。ここまで来ればチートといえる実力であるが、適合率の低さからキトラルザスの高い身体能力とメカの技術に依存しているに過ぎない。また、量産されたナンバーズ以外に僚機がおらず、ルクスヴェテが発生させづらいという難点がある。
劇中に於ける『街を壊してはいけない』という暗黙のルールを都庁を壊したことにより破ってしまったシンカリオン。その存在を知らない人間たちを恐怖させた脅威は大きい。アズサの機転が無かったら超進化研究所はますます動きづらかったといえる。
機体はクラシキ重工が超進化研究所の全シンカリオンデータを用いて極秘理に製造していた事が明らかになる。大人のキリンが長時間乗り続けられるのも500こだまやトリニティーの能力を基にしているからである。
最終決戦で破壊された筈だったが、『劇場版』でソウギョクの手に渡り、得意の分断作戦でタツミ達を光の粒子で明治時代や、昭和30年代の過去へ飛ばすも、本拠地を再建する巨大ビャッコと捕縛フィールド内で対峙。
ヴァルハランが地球へ襲来した理由を聴いたビャッコがその能力が必要と判断し、隙を突いてソウギョクから機体を奪取して最終決戦に参戦、ブラックシンカリオン紅とオーバークロスを行い、勝利の一端に貢献する。この際変形シーンは映画の尺の都合から短縮版となっているが、本編で消滅したからかソウギョクが乗っていた時とは異なり、オーガマスクが最初から外されていた。
その後の続編にてキリンが嘗て超進化研究所に八代所長の介添えで勤務し、シンカリオンの初期製作スタッフとして参加ていた事が判明。同時期にテオティであるザガンことトコナミも同僚であった。この回想からオーガの設計思想はこの時期から練られていたとも推測され、当時ヒトの側に立つ所長や、トコナミの案とは相容れないものだった事が窺える。
玩具版
番組終了後の8月にE5はやぶさMkⅡのリカラー・部品追加版で発売された。
基本的なことはリンク参照。オーガマスクが外すことができ、シャリングやヒライシンブレードが付いており単体でのライジングモードに変形できるなどMkⅡとの差別化ができている。前述した、劇場版の紅とのオーバークロス合体も可能、またALFA-Xの合体にも対応している。
余談
ライジングモードの名前の由来は見た目からして「雷神」も含まれていると思われる。
本来はCGで書き下ろされた機体は純白かつ一角天馬と言うべき真逆のスタイルで、武器もまたスピアーとシールド、付属品に新幹線に接続可能な翼を装備する(フィギュア王 冬号参照)。
その「純白かつ一角天馬と言うべき真逆のスタイルで、武器もまたスピアーとシールド」を持つシンカリオンは続編にてその名残を思わせる機体が登場することとなった。