概要
ヴェイガンの指導者フェザール・イゼルカントによる壮大な計画。
それはかつて自分達を置き去りにしてぬくぬくと平穏な暮らしをする地球種(地球圏の人々)とその国である地球連邦を討ち、地球と言う母なる故郷を取り戻すと言う内容…だと考えられていた。
AG80年代にイゼルカントはEXA-DBのサブユニットから奪ったデータを基にしてガフランなどの戦闘用MSやファ・ボーゼなどの戦艦の開発・製造に成功。
そしてAG101年にスペースコロニーエンジェルを襲撃・破壊した事件「天使の落日」を起こした事で地球連邦との戦争に突入した。
当初は銀の杯条約により軍事技術の低い地球連邦軍を圧倒していたもののガンダムAGEの出現により次第にアドバンテージを失っていき、AG142年に連邦内部にいた協力者たちが殆ど逮捕・処刑されるも、AG164年に地球本土への侵略を開始した。
だがイゼルカントが立案した作戦には何か穴があったりしていた。例えばガンダムAGE-1が初登場したAG115年のノーラ襲撃の際にはエネルギープラントを直接狙わずにコロニーデストロイヤーでただじわじわとコロニーが崩壊するような攻撃を行って人々や連邦軍が脱出する隙を与えてしまってたり、AG164年のロスト・ロウラン基地攻略戦では基地全滅を目的に仕掛けたプラズマ粒子爆弾の爆破まで時間を長めにセットした事で連邦軍に見つかってしまって全て処理されたりと、まるで敵である地球種に助かるチャンスを与えるような点が見られる。
実はイゼルカントがこんな隙のある作戦をわざとやっているのは火星圏と言う過酷な世界に住んでいる自分達が常日頃味わっている死への恐怖を地球圏で安穏と生活する地球種に戦争を通じて教え込むつもりでいたのだ。だが実際の目的はそれだけでは無かった。
実はイゼルカントの目標とするプロジェクト・エデンの本当の目的は地球種の抹殺とヴェイガン国民の地球移住などでは無く、戦争と言う極限状況の中で優れた人間を地球とヴェイガン双方から選別し、最終的には彼らだけを地球に住まわせると言うのがプロジェクト・エデンの真の狙いだったのだ(要するに選民思想)。
それまでのコロニー襲撃や隙のある作戦は人間を選別する為の行為だったのである。またイゼルカントはヴェイガン領土である火星圏のコロニーでも事故に見せかけて極限状況を作り出していた。また選ばれなかった者達は自国民も含めて切り捨てるつもりでいた模様。
ちなみに仮に表向き通りに地球種を抹殺して国民を地球へ移住させたとしてもそれは単に縄張り争いに勝っただけの事で、結局いずれはまた争いを繰り返す可能性があるらしい。
彼がこのような身勝手極まりない計画を立てた理由は息子ロミの死に起因している他、EXA-DBのデータから人類の愚かな歴史を見て、彼は人類がこのままではいけないと思っていたのだ。
後にマーズレイにより自分の死期を悟ったイゼルカントは自分が昔から重用していたゼハート・ガレットに全てを話した上で計画の全権を譲った(当初の予定では自分のクローンであるゼラ・ギンスを後継者にする予定だった)。
だがゼハートはアセム・アスノに敗れ去り、イゼルカントも死した為、プロジェクト・エデンはとうとう崩壊した。