プロトタイプサイコガンダム
ぷろとたいぷさいこがんだむ
型式番号 | MRX-007 |
---|---|
所属 | ティターンズ |
建造 | 地球連邦軍ムラサメ研究所 |
生産形態 | 試作機 |
頭頂高 | 19.3m |
本体重量 | 77.4t |
全備重量 | 110.9t |
出力 | 3,700kW |
推力 | 81,100kg |
センサー有効半径 | 11,300m |
装甲材質 | チタン合金セラミック複合材 |
固定武装 | 拡散メガ粒子砲1基、有線サイコミュ式腕部ビーム砲2基2門 |
ガンダムMk-Ⅱを完成させたティターンズが、同機をベースに「ジオンと連邦の技術を融合させ最強のガンダムを開発する」というコンセプトに基づき開発した試作型モビルスーツ。
ジオン公国軍から接収したサイコミュシステムとその周辺機器の検証を行うテストベッドとしての意味合いが強く、火器管制システムや機体制御システムはジオン系のそれを踏襲する。
機体の制御・火器管制はサイコミュによって行われるが、操作系統の切り替えによりマニュアル操作も可能。
試験段階であったサイコミュシステムとそれによるオールレンジ攻撃能力を有し、ジェネレーター直結型メガ粒子砲を装備するなど高い攻撃力を有する。
だが、ムーバブルフレームはガンダムMk-Ⅱのそれの流用であり、加えて機体各部に露出した動力ケーブルやサイコミュ搭載の為に本体の胴体に匹敵するほど大型化したバックパックによる機体重量増など、モビルスーツとしての完成度は高い物とは言いがたかった。
しかし、攻撃機として優秀なその機体特性から、本機の開発計画はモビルフォートレス計画と統合され、サイコガンダムの誕生に繋がる事になった。
なお、機体は模擬戦中に暴走し、パイロットごと機体を破壊する事で事態の収拾が図られるなど、サイコガンダムの『呪い』とも呼べる系譜はこの機体から既に始まっていた。
また、破壊された機体と同一の物かは不明だが、ロック・ホーカーの「χ(カイ)プラン」に回された機体は、『n_i_t_r_o』システムのテストベッドとして改修が重ねられている。
拡散メガ粒子砲
胸部中央部に搭載された拡散ビーム砲。
同様の武装はサイコガンダムシリーズの代名詞として後継機にも受け継がれているが、プロトタイプサイコガンダムのそれは一門のみ。更に発射後10秒間は機体が行動不能になるという極めて不安定な物であった。
プロトタイプサイコガンダム大型化試作機
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ 悪夢の戦場』に登場。型式番号MRX-118/MRX-008。
ジオングの設計をベースに、後のサイコガンダムと同様のサイズにスケールアップした試作モデル。可変機構の導入のためにメインフレームが制作された段階で開発が中止されたらしいが、詳細は不明。一説には、ムラサメ研究所で開発された「冷蔵庫」ことサイコガンダム試作8号機と同一の機体であるとされている。
開発の中止とパイロットの死亡を契機に月の裏側に廃棄されたが、無人の筈の機体がパイロットの残留思念に応じるかのように再起動。同区域で行方不明になっていたアナハイムのテスト機体と共に、実戦テスト中だったプロトタイプΖΖガンダムB型と交戦。撃破された。
MRX-007X ザナドゥ
『機動戦士ガンダムU.C.0096ラスト・サン』に登場。
『χプラン』でn_i_t_r_oシステムを実装した機体。グリプス戦役時にスタートした同計画の最初期に建造されたものだが、計画の統括責任者であるロック・ホーカーの手によって機体背面部のナイトロユニットのアップデートが長年続けられており、最終的に『外部装置が別体のモビルスーツとして成立する』程の大仰な機体として完成した(見た目としては二人羽織に近い)。
この機体の肝となるナイトロユニットにはn_i_t_r_oシステムの他にも多数の増加装備が施されている。
ナイトロユニットの腕部に相当する3連装ハイメガ粒子砲は、有線式のサイコミュ遠隔兵装としても使用可能。砲身先端からはビーム・ソードを発生させる事も出来る。
また背部にはウィングとIフィールドジェネレーターの付いたディフェンサーバインダーが搭載されている。
機体本体にはあまり手を加えられていないが、腕部兵装はビームガンに加えIフィールドジェネレーターと拳の前方に配置しパンチ力を強化する炸裂ボルトを配した複合装備「サイコミュ・セスタス」に強化されている。
このサイコミュ・セスタスとナイトロユニット側のディフェンサーバインダーに搭載された計4基ものIフィールドジェネレーターにより背面・側面からの対ビーム防御能力が強化されている。
主なパイロットはゼナイド・ギャルⅡ。なお、プロトタイプサイコガンダム本体の他にもナイトロユニット側にもコクピットが設けられており、そちらには開発責任者であるロック・ホーカー自らが搭乗した。ただし、ゼナイド・ギャルⅡは実質上機体の制御ユニット同然の存在であり、ロックの指示通りに動くだけである。
最終的にはガンダムデルタカイとガンダムGファーストによってナイトロユニットと本体が分断され、本体はゼナイド・ギャルⅡと共に確保されたものの、ロックの乗るナイトロユニットはデルタカイのビーム・マグナムの直撃を受けて撃破され、ロック・ホーカーも戦死した。
Gギガント
サイバーコミックス13号に掲載された松浦まさふみの漫画『プログラム・マスター』に登場した巨人機。
UAI社の実験機で月に廃棄されていたが、一年戦争中に開発されていた月基地の自動プログラミングシステムが戦時中最後のコマンドである「サイド3の全面破壊」を遂行するため防衛手段として宇宙世紀0083年に再起動している。
UAI社は連邦軍の元凄腕パイロットのハング・ウォーリフ少尉を雇い、技術主任のM.オカベと共に破壊計画を決行。
ウォーリフの乗ったUAI社の実験機「FX-705 RX-78重装改 実験型」 が注意を引き付けている間に、基地へ潜入したオカベが自動プログラミングシステムを破壊。
同時にFX-705に頭部を破壊され機能を停止した。
M-MSV以前の1988年に描かれた作品で掲載時は「プロト・サイコガンダム」と併記されていたが、後に整備された宇宙世紀年表とそぐわないためか後の改稿でこの設定は削除されている。