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ベエンダー

べえんだー

スクウェア・エニックスのコンピュータRPG『サガフロンティア2』の攻略本「アルティマニア」の巻末小説に登場する、公式オリジナルキャラクター。 ※メイン画像は、ファンの描いた想像図です。
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概要

ゲームには一切登場しない人物。この小説の作者であるベニー松山氏の書くサガシリーズの小説は、作風が違っていても「1人の人物が物語全体を見る」という視点で共通している。しかし歴史の一部分を切り出してプレイヤーに見せる作風のサガフロンティア2では、歴史の全てを見ることの出来るキャラクターなどいるはずもない。そこで、そうした観点で物語を見ることの出来るキャラクターが登場した。それが彼、ベエンダーである。


ただし、ゲーム内の歴史全てを見るという都合上、ゲームの設定どおりに沿っては無理があると判断したのか、ゲーム内のストーリーとは明らかに矛盾した箇所が散見される。あくまでも完全なパラレルワールドとしてお楽しみいただきたい。


人物・来歴

東大陸の東部の入口にあたるラウプホルツ。この近くにはグールの塔と呼ばれる、見た目は美しいがアンデッドの巣窟になっている恐ろしい塔がある。ゲーム内では経緯が一切不明だが、小説版ではその塔で永久の寿命を研究していた者がいたことになっている。そして、魂に等しいエネルギーであるアニマを故意に抜き出して結晶化させることで自身を死なない体とし、寿命から解き放たれることで、永遠の時間を使って高度な哲学などの研究に没頭することができた。


しかし、本来の生存本能に嘘はつけないもので、弟子たちは次々にアニマを取り返すため、結晶化したアニマの安置室に駆け込んで取り返そうとした。しかし、一度アニマを取り出して抜け殻となった体にアニマを入れることは——すなわちアンデッドと化すプロセスに他ならなかった。こうして多数の弟子が一斉にグールとなり、この塔がグールの塔と呼ばれるようになったのだった。


この術を編み出した賢者も、さすがに永遠の寿命を持つ自分たちの存在意義が何だったのか、疑問をもつようになってきた。そこで、新たにアンデッドを一から作り出すことを考案。元々アニマを持っていてそれが失われたから、アニマを取り返そうとしてグールになった——失われるアニマが惜しいのが原因であれば、じゃあ失われるアニマが生まれた時から元々なければどうなるか、というわけである。そして、彼——ベエンダーが作られ、世界を見て回るよう指令を受けて旅立った。


外見は美しい青年だが、人間とは比べ物にならない卓越した身体能力を持ち、ゲーム中でも最強クラスの威力を持つ金属剣「丙子椒林剣」を使う。ただし結局の所、人造とは言えアンデッドであることに変わりはない彼はアニマへの渇望はあるらしく、生物のアニマを摂取する為に殺めることは多々ある。ただしそれは肉食動物がエサを求めて草食動物を狩る行為に似ていると考えればよく、無闇やたらに衝動的に狩っているわけではない。また、自然の多いところなら、草花などから漏れてくるアニマを取り込むだけで十分活動できる。


また、アニマを持たなかったため、通常アニマで存在を察知する人間に彼の姿を見ることは出来ず、一部の術不能者や死にかけてアニマを失いかけた者が純然たる視力で見るか、もしくは逆に非常に卓越した術者がアニマの空洞と言う形で彼を見つけるかのどちらかである(例外として、ヴァージニア・ナイツ(ジニー)は直感的なものでベエンダーを感じ取っている)。しかも卓越した身体能力は、仮に見つかっても認知される前に立ち去れるため、人間にほぼ気づかれることは無く、アンデッドとしての自身のありようを探ることが出来る。それでも、人々の噂には上るようになり、「夜猟人(ナハト・イェーガー)」と呼ばれるようになる。


彼の剣を見て金属剣を作ろうと思い立ったギュスターヴ13世、自信家だったところに慎重さを学ばせたネーベルスタン、荒くれ者に殺されかけながらもウィリアム・ナイツ(ウィル)の身を案じ続け、ベエンダー自身を依り代にするよう頼んだコーデリア・エメリー、そして彼の正体をノーヒントで見つけ出して命じられた指令について真剣に話し合ったシルマールなど、歴史の裏表に大きな影響を与えた。


特にコーデリアは深くかかわることになり、「ウィルを守ってほしい」という彼女の今際の願いを聞き入れ、彼女のアニマ(=魂)を喰らうことなく自身の中に住まわせ、共にウィルを陰ながら守っていく。このことが、ベエンダー自身に人間とは何かを学ばせていくことになる。

一方で、人間を知りすぎたことで、物語の終盤では人間のアニマを食べられなくなってしまう。


道中でアニマを強引に喰らうエッグを発見してからは、同じアニマを喰らう者としてあまりにも性質が違っていたことで、その身勝手さに怒りを覚え、エッグをまごうことなき敵として始末しようと試みる。普通の道具や術では金属でさえもエッグを破壊することは不可能だが、卓越した彼の能力と鍛え上げた丙子椒林剣によって、一度は破壊寸前まで追い込んだ。だが、同時にエッグ側も彼の性質を学ぶことになり、ゲーム本編でも行っていた人間種族への征服活動と同時に、目の上のたんこぶになった彼の始末を長年かけて行うことになる。


終盤、自分がエッグと似た製法で作られたほぼ同一の存在であることが判明し、ショックを受けるが、ジニーとの会話によって立ち直り、同時に死せる賢者が終末を迎えることを望んでいたことに気付く。エッグとの決着をジニー達に託すと、自分は創造主たちを不死から解放するためにグールの塔に旅立った。


月日は流れ、ウィルが寿命を迎えようとした時に遂に彼の前に姿を現す。そして、長年連れ添ったコーデリアのアニマを解放し、昇天していく二人を見送った。


真に孤独となった彼は、自分の寿命を有限であると仮定したうえで、自分の生を悔いの無いものにしようと誓う。その様から人々から「神」と呼ばれるようになり、神が存在しない世界であるサンダイルである意味初めての「神」と呼ばれる存在になる。

余談

同じくストーリー執筆をベニー松山氏が中心になって行うインペリアルサガにおいては、エッグの破壊を使命とする人物が別に登場するため、彼は登場しないと明言されている。死せる賢者の登場するイベントストーリーでは、ベエンダーを登場させずに、なおかつアルティマニアのストーリーを再現させるため、「死せる賢者が永遠の寿命を持つ自分たちの存在意義が何だったのか疑問を持つ」ところまでを共通とし、そこから先をパラレルワールドとしてストーリー展開を変化させている。


続編インペリアルサガエクリプスでもストーリーは地続きになっており、ベエンダーの存在しないこの世界においても死せる賢者のありかたは同じであり、不死からの解放を願うようになっていた。のちに、ベエンダーに代わって死せる賢者を介錯したのは、賢者の高弟から見て遠い弟子であるシルマールヴァンアーブルミーティアを中心としたパーティであった。

関連

サガフロンティア2

死せる賢者 アンデッド 人造人間

丙子椒林剣

コーデリア・エメリー

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