ポストスクス
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ぽすとすくす
中生代三畳紀後期の北アメリカに棲息したラウィスクス類の爬虫類で、当時の頂点捕食者の一つ。
名前は化石が見つかったテキサス州ポスト市に因んで「ポスト市のワニ」を意味する。
発見当初は骨格の特徴がティラノサウルスによく似ていたことから、その直系の祖先と考えられたこともあった。だが実際はティラノサウルスと同じ獣脚類どころか恐竜ですらなく、むしろワニに近い系統のラウィスクス類と呼ばれるグループの爬虫類である。
全長5~6mと、三畳紀の陸生動物としては大型。頭蓋骨だけでも55cmに達し、鋭い牙や立体視が可能な眼窩など、肉食動物として高い身体能力を持っていた。また一部の研究者には、現在の蛇やトカゲのように鋤鼻器(ヤコブソン器官)を持っていた可能性も指摘している。
更に四肢の骨の構造から、近縁であるワニとは異なり直立歩行が可能であった。それどころか、短い前足や指・椎骨・骨盤の構造などから、ある程度は二足歩行が可能だったとも言われている。
これらの身体能力を活かし、当時の北米の頂点捕食者として君臨し、プラケリアスやデスマトスクス等の植物食動物を捕食していたと考えられる。また当時共存した動物として、初期の恐竜であるコエロフィシスがいるが、体格差を考えるとポストスクスの脅威ではなかったとみられている。
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