IMPERATOR CAESAR GAIVS IVLIVS VERVS MAXIMINVS IMVICTVS AVGVSTVS AVGVSTVS (MAXIMNVS THRAX)
本名 | マクシミヌス(全名不明) |
スペル | MAXIMINVS |
皇帝名 | インペラートル・カエサル・ガイウス・ユリウス・ウェルス・マクシミヌス・インウィクトゥス・アウグストゥス・アウグストゥス |
スペル | IMPERATOR CAESAR GAIVS IVLIVS VERVS MAXIMINVS IMVICTVS AVGVSTVS AVGVSTVS |
通称 | マクシミヌス・トラクス MAXIMINVS THRAX |
誕生 | 173年(属州トラキア、もしくはモエシア) |
生没 | 173年頃 - 238年5月10日(65歳) |
権力 | 第22軍団プリミゲニアと皇帝親衛隊から |
期間 | 235年3月20日 – 238年4月(3年) |
死亡 | 238年4月頃 軍による暗殺(記録抹殺) |
※ AVGVSTVSを2個書いてあるのは間違いではない
第25代ローマ皇帝
ローマ皇帝アレクサンデル・セウェルスの命を奪ったローマ軍団長。その後勝手に皇帝即位を宣言する。マクシミヌス・トラクスのトラクスは通称。トラクスは「トラキア人」の意味であり「トラキアのマクシミヌス」という意味にある。彼はトラキア出身の田舎者のたたき上げのローマの兵であり、切り込み隊長であった。
特徴
彼は元属州民出身で、この時代は当然であったがまともな教育は受けておらず文盲であった。そして性格が粗暴極まりなかったようで、戦闘指揮官としては優秀であっても即位後も罵詈雑言をはき散らすなど全く政治の素質がなかった。
巨人
彼は伝記によると身長2m60cm近くある巨人であったという。
軍人皇帝 マクシミヌス
マクシミヌスはローマの上流階級への憎しみを隠そうとしなかった、当然元老議員との関係も最悪であったが一切構うことはしなかった。反発をした議員や関係者に兵を送り口封じして回ったのである。
しかも彼は即位してから一度も帝都ローマに来なかった。マクシミヌスは自身の前線の軍団からローマ全体の統治を行った。
彼はローマ帝国の全ての税金をローマ帝国軍に注ぎ込むことを指示、全く文化政策などに興味関心はなかったのである。当然上流階級やローマ市民から反発がきたが歯向かう者はマクシミヌス傘下の軍団兵が皆殺にした。
彼はローマ軍の荒々しい上下関係をそのまま元老院に応用し、皇帝すなわち上官に歯向かう者には残忍な罰を与えまくったのである。まさしく軍人皇帝という名の起こりにふさわしい。
「アリメンタ」廃止
マクシミヌスは子供にも非情な男であった、かつて12代ネルワァが考案し13代トラヤヌスが施行した孤児扶養機関アリメンタを勅令を出し廃止した。
いい加減にしろマクシミヌス!! 元老議員
その後、元老院は80歳の総督で上流階級のゴルディアス親子をローマ皇帝に擁立し、マクシミヌスに対抗する。マクシミヌスはこれに激怒、元老院を粛清するために動きだす。
しかしゴルディアス親子はマクシミヌスと交戦することなく、隣の総督の管轄する軍団に反乱軍として敗れ去り死ぬ。
元老院はゴルディアスの死に焦りまくり、老元老議員のプピエヌスとバルビヌスを皇帝にしマクシミヌスとの決戦を図る。ただ普通に考えればゴリゴリの軍人であるマクシミヌス相手に、いつ死ぬか分からぬ老元老議員では勝ち目があるとは思われなかった。
マクシミヌス暗殺
結局、苛烈なマクシミヌスは、プピエヌスとバルビヌスと戦う前に、嫌気のさした軍団兵士に暗殺されてしまう。プピエヌスとバルビヌスはこれで平和が訪れると思われた。
またも惨劇が
プピエヌスとバルビヌスはマクミヌスの首をローマに持ち帰り凱旋したが、ここでなんとこの老皇帝2人に仕えることに拒否反応を起こした皇帝親衛隊が老皇帝2人を暗殺してしまった。
大丈夫かローマ
関連
- 24代アレクサンデル・セウェルス(前)
- 28代ゴルディアヌス3世(次)
マクシミヌスに反抗した皇帝候補
- 25代ペトレイウス・マグヌス
- 25代クインティヌス
元老院が派遣したマクシミヌスに対抗するローマ皇帝