- 『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』、あるいは、これを原作とした実写映画版『ヤッターマン』に登場するヤッターメカの1体。当然の事ながらリメイク版(平成版)『ヤッターマン』でも登場する(ただし、原典と平成版ではデザインや機能が異なる)。その名の通り「究極のヤッターメカ」である、ヤッターメカの王。本項目で詳述。
- 上述のメカの存在をモチーフとする楽曲。当然、作者と歌唱者は山本正之。『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』の後期オープニング主題歌。そして上述のメカであるヤッターキングの出撃ソングにして処刑用BGM。本項目の概要に書かれているのはこの曲の歌詞である。キャラ名との区別のため、特に楽曲に限定する場合は『ヤッターキングのうた』と呼ばれることもあるが、正式な曲名は単に『ヤッターキング』のみである。ただし、主題歌が切り替わったのは第59話とかなりブランクがあり、それまでは映像差し替えで対応していた。
原典及び実写映画版におけるヤッターキング
スペック(昭和版)
全長 | 25m |
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体重 | 18t |
45話でドロンボーメカ・バスガマシーンと相討ちになったヤッターワンをガンちゃんが1週間徹夜で修理の上強化改修し大型化されたメカであり、1(ワン)にして頂(キング)なる者である。
初登場は46話。改修前のヤッターワン同様、チンジャラ砲やゾロメカ(口と背中の砲塔から放出する。なおメカの素は骨つき肉型)で攻撃出来るほか、3機のヤッターメカの母艦としても活躍し、さらに大気圏外でも活動可能。
57話までほぼ自ら戦っていた(水中戦はヤッターアンコウを格納・輸送して対応)が、自機の大型化に合わせてメカの素も大型化で非常に重くなり、投げ込む際にハンマー投げの要領で投げなければならない等、多少の無理があった。ファンファーレは鼓笛隊であり、ウィリアム・テル序曲が流れる。
58話で3機のヤッターメカ(ヤッターパンダ&コパンダ、ヤッタードジラ、ヤッターブル)完成後はそれらを格納・輸送する母艦としての役割に専念。ヤッターメカを発進させる際は胴体が中央でパカッと開いて折れ曲がるように上方に展開し、内部に格納されたヤッターメカを発進させる。
作中では上記3機の他、ヤッターアンコウを54話と最終回、ヤッターペリカンを最終回で格納・輸送した。
3機のメカからランダムで1機選択して出撃する展開は前作後期を彷彿とさせる。
『タイムボカン王道復古』では、「ヤッターワンFZ」としてさらにパワーアップ(なお外見はヤッターキングではなくヤッターワンをそのまま大型化した感じで、細部のディテールが細かくなっている)。ゲーム『ボカンですよ』ではFZがノーマルモードのラスボスとして登場、鉄球やミサイル、ホーミング水流などでプレイヤーの前に立ちはだかる。
実写映画版でも同様の設定だが、ガンちゃんがサイズを考えずにでかく造りすぎてしまったせいで格納庫から出られないという事態が起きてしまった(その後ビルを丸ごと倒して無理矢理出撃したが)。
サイズが大幅に増え、飛行能力を得るなどヤッターワンの頃よりはるかにパワーアップしているはずだが、ガンちゃんが完成を急いだためなのか、相変わらず武装らしい武装は確認できず、触手やイカ墨などの多彩な攻撃手段を持つイカタゴサクに対して何もできずに危うく負けてしまうところだった。しかし、イカタゴサクが自滅したことで難を逃れた。
2008年リメイク版におけるヤッターキング
「キーング!!」
スペック(平成版)
全長 | 6m |
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体重 | 7t |
最高速度 | 500km/h |
ヤッターワンを始めとするヤッターメカたちが持つ『正義のメモリー』(正義の心の結晶)によって誕生した、本来ならば存在自体が非論理であり得ないはずだった、奇跡と伝説のヤッターメカ。
強化改修によって誕生したリメイク前に対して、こちらでは変身という体で誕生しているため、名前以外はほぼ別物となっている。
劇場版にて、ヤッターワンが同型メカ『ヤッターゼロ』のゼロメモリーと融合することで変身。
冷静で威厳ある性格になり、語尾に「~キング」とつけて話す。ヤッターワンが鎧を着たような外見でサイズも二回りほど大きく、頭部の左右に角が生えている。昭和版と異なり母艦の機能はなく、通常はヤッターワンと同様の直立二足歩行だが、腕(前足?)を畳んで体を前方に倒すことで昭和版を思わせる外見の走行形態に変形する(参考画像)。ビックリドッキリメカ発進時もこの体勢となる。
胸部の装甲は取り外して盾「正義のシールド」として使えるほか、背部にははしご車のようなラダーを2基備えており、放水やラダー攻撃の他、先端の放水銃は取り外して手持ち武器「ウォーターガン」として使える。更に尻尾のホースからは水でできた刀身「ウォーターサーベル」を出すことができる(刀身の長さは水故に調節できるらしく、長く伸ばしてメカを切断、短くして近接戦闘を行う、といった芸当も可能)。また、ホースは救助にも使用可能。
前述の通り、ビックリドッキリメカ発進時は装甲形態に変形する。尚、メカの素はヤッターワンのものをそのまま使用。劇場版では他の全ヤッターメカと共にファンファーレを披露しており、原典のペリカン・アンコウのメロディを元に長めにアレンジされている。
テレビシリーズにおいてはラスト3話にて登場。
全てのヤッターメカがダベンキメカの前に倒れる中、ガンちゃんによってもたらされたゼロメモリーが組み込まれることで変身した(ヤッターゼロのメモリーはアイちゃんによって所持されていたことが判明しており、ドクボンによって拐われる間際オモッチャマを通じてガンちゃんの手に渡っている)。
自らのテーマソングである、山本正之氏歌唱の『ヤッターキング』をバックに背負い、上記の通り正義のシールド、水のバリアを張るウォータースクリーン、ウォーターサーベルといった大河原邦男デザインらしい武装を次々と駆使して二足歩行による人型ロボットさながらの戦闘をこなす最強メカとして“奇跡と伝説のヤッターメカ”の肩書きに恥じない大立ち回りを見せた。
劇場版・テレビ本編の両方において、戦闘終了後はヤッターゼロのメモリーが分離しヤッターワンの姿に戻っている。
キング「時間だキング。」
ガンちゃん「ありがとうキング!」
「————サンキュー、ヤッターゼロ。」
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ヤッターゼロ(平成版)