概要
ウコギ科ヤツデ属の常緑低木。
名前は葉が深く切れ込む(掌状葉)ことに由来する。別名テングノハウチワ。代表的な陰樹で日陰に強く、日本庭園の庭木としてよく植えられている。地植えすると高さ2〜4メートルくらいになる。鉢植えの観葉植物として仕立てることもある。
葉は光沢があり厚い。晩秋に球状にまとまった白い小花がたくさん咲く。関東地方以西の暖地の林内によく自生している。
ヤツデサポニンを含み、去痰などの生薬として用いられる。古い日本家屋のトイレの近くに植えられていることが多いが、これは本種が汲み取り便所の蛆殺しに使われていたためである。