「レイダだよ。レイダ・リィアだ。別にどこの何者かは、言わなくてもわかるだろう?」
概要
水神流剣士の頂点に立つ「水神」。七大列強ではないが「剣神」と「北神」に並ぶ最強の剣士の一人で、30年以上「水神」を務める人族の老婆。
元アスラ王国剣術指南役であり、現在でも王宮には彼女の信奉者が数多く存在する。
「レイダ・リィア」とは水神を継承する女性剣士が代々受け継いできた名前であり、名乗ることが出来るのはその代の水神のみ。上記の台詞はそういった意味合いで放ったものである。
なお、男性が水神を継承した場合は「レイダル」という名前になる。
作中では剣神ガル・ファリオンからエリス・グレイラットに水神流の対処法を学ばせるため呼び出され弟子のイゾルテと共に剣の聖地に赴いた。かつて龍神オルステッドと戦ったことがあり、その強さと恐ろしさを知っていたため、龍神打倒を目指すエリスに驚愕した。
容姿
深い皺の刻まれた肌に小柄で気難しそうな表情をした老女。ただし全体的にはおっとりとした印象で、服装次第では安楽椅子に座って編み物でもしているのが似合う外見と評され見る人に安心感を覚えさせる。
なおゲーム版の「パウロ外伝」では若かりし頃(CV:藤井ゆきよ)が登場しており、そちらでは妙齢の美女として描かれている。(どう考えても年齢と外見が合っていないが)
人物像
外見に反して口調は荒く、唾を吐き捨てるなどの粗野な行動をとることもあるドライな性格。
邪魔な相手だと弟子だろうが味方だろうが始末しようとする冷酷さがある。
作中では王族に対して「坊や」と呼ぶ描写があるなど、身分の違いによる礼儀などには頓着しない。
一方で、かつて受けた恩を返すために自ら死地に飛び込むなど、義理堅い一面もある。
若いころは荒っぽいガサツな性格で、カッコいいからと意味もなく天井をブチ破って登場するなど、どこぞの馬鹿な魔族たちと同じようなことをしており、忍耐深くまじめな勉強家が多いとされる水神流らしくない奔放さを見せている。
戦闘能力
齢60を超えており全盛期をとうに過ぎているものの、七大列強の死神ランドルフ・マリーアンより強いとされ、剣神ガル・ファリオンを相手にしても勝率三割ほどと七大列強下位相当の戦闘能力を保有する。
また修めた奥義の性質ゆえに多対多の戦いを得意としており、作中では王級相当の剣士二名に甲龍王ペルギウスとその使い魔全てを一度に足止めするといった離れ業を披露した(ただし作者によるとペルギウスはその気になれば対処できた)。
しかしながら防御特化である水神流の使い手のため攻撃には不足する場面もある。
使用技
- 剝奪剣
水神流に伝わる5つの奥義の一つ。
- 剥奪剣界
自身が編み出した六つ目といえる奥義。水神流の奥義のうち最も難しい2つを組み合わせた技(名称から1つは上記の剝奪剣と思われる)。この技を使えば、特定の構えをとった後に間合いに入った対象物全てをあらゆる角度から切断することが可能。間合いは大規模なパーティー会場一つほどもあり、中に入ったら最後指一本動かしただけで斬られる。ただしあくまでもカウンター技なので、相手が動かない限り彼女の方も動けない。こうした弱点から味方のいる集団戦で使う技と言える。
この技を編み出したことでレイダは水神を30年以上務めた。
指導者として
指導者としては才能を見る目はあるが、剣術の才能のあった少年を気に入らないから性根を叩き直すと称して、本人の意思も無視して無理やり道場に連れてきて、何度も叩きのめし、力尽くで従わされるのに我慢できなくなった少年は腹いせを行い逃亡する事態を引き起こすなど優秀な指導者とは言えない。
作中の動向
剣神ガル・ファリオンの頼みに応じて剣の聖地を訪問し、エリスに水神流の技を経験させる。
その後はエリスが剣の聖地を去ると同時に弟子のイゾルテと共にアスラ王国の王都アルスへ帰還。
関連人物
剣神ガル・ファリオンの頼みで指導した。なお、エリスが龍神オルステッドに勝てるとは考えておらず戦えば死ぬと思っていたが、止めても無駄だろうと思って旅立つエリスに何も言わなかった。
孫。彼女からは師としても祖母としても慕われていたようである。レイダ自身もイゾルテを自身の後継者として見ており、水神流を託す発言をしている。
- 龍神オルステッド
かつて戦った相手。その時はヒトガミと関係なかったので見逃された。
ネタバレ
以下ネタバレ注意
「やれやれ、夢のお告げはこういう事かい……」
アスラ王国での戦いにおいてヒトガミの使徒となり、ルーデウスたち龍神陣営と敵対した。
アリエルが兄との政治的対決を制したのちにパーティー会場となっていた広間の天井を斬り破って登場。奥義「剥奪剣界」を用いてその場の人間の動きを全て停止させるも、ルーデウスからの知らせに気づいて現れた龍神オルステッドに一撃で胸を貫かれて死亡する。
関連人物(ネタバレ)
初恋の相手。天才と呼ばれて調子に乗っていた少女時代に貴族の報復から救われ、恋に落ちた。当時からダリウスの顔は悪かったが、それでも性根の真っすぐな善人だと思っていた。しかし剣術指南役としてアスラ王宮で再会した際に心も体も歪んでしまった彼に失望する。その後は長らくそのことを忘れたまま歳月が過ぎたが、ヒトガミの助言を受けて思い出し、命の恩を返すために行動することを決める。最後は彼が逃げる時間を稼ぐために戦死した。
死んだと思っていたがアスラ王国で再会。ルーデウスが龍神配下になったため龍神側に協力しヒトガミ側のレイダと戦う。
ダリウスに雇われた味方。ただし、用が済んだら水神流の名誉を守るためにイゾルテに殺させるつもりだった。