概要
第37話「闇からの使者スクランダー必殺」に登場した機械獣。
五つの首を持ち、背部のロケット推進装置を用いて飛行できる。胸部にはロケットランチャーが内蔵されているが、発射口が上向きなので、飛行中にしか使用できない。
その五つの首は、ダブラスM2やゲルベロスJ3のように長く伸びており、分離して行動することが可能で、原理は不明だが自由自在に空中を移動できる。またそれぞれの首の口部から液体タイプの爆弾(ニトログリセリンの一種だろうか?)を吐き出しての爆撃攻撃が可能。
また、特殊な電磁波を発生させる機能を有し、電磁波を用いる事で本体及びそれぞれの首を、透明化させる事が可能(しかもレーダーでも探知できない)。
なお五つの首が分離すると接合部が円錐状に隆起して、さながら第六の頭部を形成する(ボス曰く、「のっぺらぼう」)。
原案デザインは、石川賢。
原案時からデザインラインは決定稿とほぼ同じ。五つある頭部はやつれた人間の顔に似ていたが、決定稿ではよりごつく、いかつい顔になった。
全高23m、重量210t。
劇中の活躍
あしゅらの鉄仮面の一人が、スミス博士に変装し、光子力研究所にやってきた。彼はスクランダーに爆弾を仕掛ける任務を帯びていた。
しかし、警備が厳しいため、あしゅらはロクロンQ9を出撃させた。その透明化能力を用いて、釣りに出かけていたボス、そしてさやかを拉致する。
天地が原にZで向かう甲児。その隙にスクランダーにプロトン爆弾(後に取り外された際に、弓教授から「いかにマジンガーZでも水爆の数万倍強い(!!)プロトン爆弾では、ひとたまりもなかったところだ」と言われる程の威力らしい)が仕掛けられる。が、その際に警備員がスミス博士が鉄仮面の変装だという事を見破る。
レーダーにも映らず、飛行するロクロンQ9に苦戦するマジンガーZ。光子力ビームでダメージを与えるが、ロクロンQ9は空中から爆撃する(ちなみにさやかとボスは20mくらいの高さから落ちたが、痛がりこそすれど無事だった)。
甲児はスクランダーを呼ぶが、プロトン爆弾が仕掛けられていた。弓教授は偽スミス博士に左上腕を撃たれるも、警備員と協力し射殺。スクランダーを呼び戻し爆弾を取り外す。
再びスクランダーは発進し、マジンガーZとスクランダークロス。
ロクロンQ9は光子力ビームとブレストファイヤーで破壊されるのだった。
余談
その名前から、モチーフは妖怪の「ろくろ首」と思われるが、ボスの発言から「のっぺらぼう」も含まれていると思われる。
放送当時、ソフビ人形やジャンボマシンダーなどで商品化され、近年にもメディコムトイなどからソフビが商品化・発売されているが、首の数が劇中の五本から三本に減らされている。