ゲルベロスJ3
げるべろすじぇいすりー
第32話「恐怖の三つ首機械獣」に登場した、空飛ぶ機械獣。
いつものようなバードスの杖による命令で動いているタイプではなく、珍しくあしゅらが幾つものスイッチで遠隔操縦する三つの首を持ち、緑の左首から溶解液を吐き出し、赤の中央首の両目から熱線、紫(アニメでは青っぽくも見える)の右首の口から超音波を、それぞれ発射する。また、背中の噴射口からのジェット噴射で飛行できる。
その多彩な武器と飛行能力を用いてマジンガーZを翻弄し、一度は行動不能にさせる事に成功した。
名前からして、三つ首の地獄の猟犬「ケルベロス」が元ネタと思われるが、複数ある首は長く伸び、くねくねと動く事から、多頭蛇「ヒドラ(またはヒュドラ、ハイドラ)」にも似ている。
原案デザインは石川賢。
胴体はかなり大型で重厚な体格をしており、三本首に合わせて足も三本になっていた。
また、三本首の先端に付いている頭部も三種類で、全く異なる顔つきに(右首は人面、中首は決定稿と同じく蛇を思わせ、左首は怪物然としたもの)。
東映側にリライトされた決定稿では、足は真ん中を削除され二本足に。飛行能力を持つためか、全体的にシャープなフォルムにアレンジを施された。
また、三本首の頭部は、中央首の蛇に似た顔はそのままで、左右の首は同一の「骸骨に若干似た顔」に統一された。
出撃したゲルべロスJ3は、その武装と飛行能力でZを翻弄。深追いした兜甲児は、ブレストファイヤーを放って倒そうとするも躱され、走り回った後に弓教授の「エネルギーのメーターがレッドゾーンに入っていて危険だ(意訳)」との警告を振り切って「マジンガーは万能の神だ!あんな機械獣に負けるもんか!」とZの性能を過信して息巻いて再度ブレストファイヤー放つも、Zをオーバーヒートさせてしまい、事実上自滅によって行動不能となり、甲児とマジンガーの敗北となる。
しかし、Dr.ヘルの命令を無視したあしゅら男爵は、そのままゲルべロスJ3に光子力研究所を襲撃させるが、研究所のスーパーバリアによって中破し退却。
甲児はなんとかゲルべロスJ3への対抗策を考え、シローの飛行機の模型を見てアイデアを思いつく。
気象観測用ロケットを、アフロダイAに装備させる甲児。しかしその最中にゲルべロスJ3が再び光子力研究所へ襲来する。ゲルべロスJ3は、今度はJ3の修理中にヘルが閃いたアイディアによるバリア分解光線(弓教授の推察によるもので、アンチバリア装置によるものとの事)を真ん中の赤い首の両目から発射し、スーパーバリアを無力化して割るどころか波紋が広がるように大きな穴を開けてしまう。
しかし、Zとともに飛び出した甲児は、勢いが付いた時点で一緒に走っていたアフロダイA改造したにロケットを発射させ、そのロケットを掴んで空を飛ぶ。
ゲルべロスJ3に追いつき、そのまま相手もろとも地面に叩き付けるマジンガーZ。地上でミサイルパンチと光子力ビームを用い、止めを刺すのだった。
このエピソードでマジンガーZの対空能力が浮き彫りとなり、次週のジェットスクランダー実装に繋がる事となる。