ファイヤードラコ
ふぁいやーどらこ
第35話「99年目の竜神祭」に登場。
大昔、やまなみ村を襲っていた伝説の竜で、村では赤、青、白の三本の首と頭を持つ妖怪三つ首竜として伝説が語り継がれていた。性質は肉食性で、牛や人間を平らげるほどの大食漢。
当時のやまなみ村の村長によって酒で酔い潰したすきに三本首を根元から纏めて刎ねられると、傷口から龍玉が零れ落ち、刎ねられた首は山奥へと逃げ去って行った。
その後龍玉は村の神社に治められ、100年がたつと龍玉が曇って三つ首竜が復活すると言われている。そのため龍玉は99年目ごとに開帳され、曇らないように磨かれている。
三本の首はそれぞれ人間の姿に化身し、復活の時を窺っていた。「赤い首」は人間を一瞬にして灰にしてしまうほどの火炎「紅蓮ファイヤー」を吐く火吹き男(火炎を吐く際には腕が怪獣化する事がある。)、「青い首」は一撃で巨岩を砕く石頭を持つ怪力男として大道芸人に紛れて龍神祭りに参加、そして「白い首」は光男という少年に化け、神社の神主・山川の養子として迎えられていた。(学業成績も高いほど知能も相応にある他、猛と互角の空手の腕前を誇り、紅蓮ファイヤーを受けても平気な程に頑強。そして人間と同様に成長する。)
他の2人が光男を脅迫し、龍神祭りの最終日に神社から開帳された龍玉を盗み出させた後3人は合体し、現代に復活する。
青い首の頭突きと赤い首の火炎放射で猛の変身を妨害し、ようやく変身できたウルトラマン80との戦いでも同様の手段と噛みつき攻撃で80を苦しめる。
しかし、人間たちとの交流を通して善良な心と人間社会への帰属意識を芽生えさせていた白い首=光男が反抗したために統率が乱れ、形勢は逆転。ウルトラアイスポットを受けて怯んだところをサクシウム光線の二連射で赤い首と青い首のみを破壊され、火花を噴き上げながら昏倒する。
肉体は白い首のみとなり、80の手で光男の姿に戻った後、村を出て何処かへ去って行った。
その経緯からして「ファイヤードラコ」が本来の名称であるとは考えられず(当然劇中では一度もそう呼ばれていない)、事件解決後にUGMによってつけられたレジストコードであろう。
防衛チームの戦闘機を操作するシューティングゲームである本作では、ウルトラマン80の前期主題歌をBGMとする月面ステージのボス怪獣として登場する。
当たり判定が3本の首にしかなく攻撃も激しい。とはいえ回避不能の攻撃をしてくるわけではないし、攻撃不能の時間もないためここまで来たプレイヤーにとっては強敵とは言い難い。
もっともこいつを倒したら・・・。
本編での設定がガン無視されているとか、他にもっとウルトラマン80のステージボスとして相応しい敵は他にもいただろうという意見はゲーセン稼動時からあったりする。
- 脚本段階ではファイヤードラゴンだったが、東宝の同名怪獣と被らないように変更された。なお、前回ラストの次回予告では「ファイヤードラゴン」と呼ばれている。
- 赤い首と青い首の鳴き声はガボラ、白い首の鳴き声はカマキラスの流用。
- 神主の山川を演じたのはまんが日本昔ばなしで有名な常田富士男氏で、冒頭の人々に紙芝居で三つ首竜の伝説を語るシーンは正にまんが日本昔ばなしの世界に入ったような感じになる。
- 造形は若狭新一率いるMONSTERS。西川伸司氏の漫画「日本特撮映画師列伝 ゴジラ狂時代」によれば、納品が間に合わず同社はジヒビキランまで仕事を干されたという。
- 冒頭の昔話からわかるようにモチーフはヤマタノオロチで、デザイン画では両手も竜に見えるように描かれている。
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