概要
浙江にいたと伝わる5体1組で行動する化け物で、1体だけが目を持ち、あとの4体は目が無い。
そのため目のあるものが他の4体に指示を与え行動するという。
中国語では5体1組の一目五先生をイームーウーシエンション（Yimuwuxiansheng）と呼ぶ。
なお、目のあるものを一目先生とも呼ぶ場合もある。
この妖怪は熟睡している者の匂いを1体ずつ鼻で嗅ぐことで精気を吸う。
5体全員に精気を吸われたものは、疫病に罹ったように命を失い死んでしまうといわれる。
ある晩、宿に泊まったが寝つけなかった男が、一目五先生が話しているのを聞いた。
1体が寝ている者の匂いを嗅ごうとすると、目のあるものが「その男は善人だから嗅ぐな」「福運があるから嗅ぐな」と制止し、別な者を嗅ごうとすると「その男は悪人だから嗅ぐと腹を壊す」と留められた。
目の無い4体がどのような者を嗅げばよいのかと、目のあるものに質問するとこう答えた。
「そこの2人は善人でも悪人でもなく、福も禄もないから嗅いでも良い」と。
そして5体に次々と匂いを嗅がれた2人は、次の日には死んでしまっていたという。
関連イラスト
創作での扱い
- 水木しげる作品
『中国妖怪辞典』に一つ目の猿のような鬼の周りに、4匹の目の無い鬼が描かれている。
NHKで『のんのんばあとオレ』のドラマが放映された際の特番で、そのイラストを元にしたアニメーションが作られた。
第51話に登場。目が無い4体は手足のような姿をしている。
