飛頭蛮
ひとうばん
中国語ではフェイトウマン(Feitouman)、上古中国語ではプルドームローン(pɯldoːmroːn)と呼ぶ。日本ではこの妖怪のことをフェイトウマンではなくヒトウバン(Hitōban)と呼ぶように、漢字文化圏にはそれぞれ独自の呼び名がある。韓国ではピドゥマン(Biduman)と呼び、ベトナムではフィーダウマン(Phi Đầu Man)と呼ぶ。広東語ではフェイタウマーン(Feitaumaan)と呼ぶ。
昼間は普通の人間の姿と変わらないが、夜になると首(頭部)だけが胴体から離れて空を自由自在に飛び回るとされる。
一説によれば、飛頭蛮には首に赤い傷跡がある、あるいは飛ぶ前日に現れるとされ、それで見分けることが可能であるという。また、首が離れた状態で生きていられるのは一晩だけであり、朝までに首が胴体のところへ戻ることが出来なければ、そのまま死んでしまうといわれている。
同じタグでろくろ首のイラストも出てくるが、これはろくろ首の原型がこの飛頭蛮であるという説から。ちなみに首が伸びるタイプの飛頭蛮もいる。
ろくろ首と特に区別する場合には、首が伸びず胴体から頭が分離して浮遊する妖怪のことを差す。
ちなみに、文豪小泉八雲の執筆した「怪談」に出てくる「ろくろ首」は、この飛頭蛮のタイプである。
元々は中国の妖怪だが、周辺諸国だけでなく南米(チョンチョン)や東南アジア(ポンティアナク、ラングスイルなど)にも似たような伝承が伝わっている。地域によって人を病気にする、首から内臓がぶら下がっている、肥大化した耳を羽ばたかせて飛ぶなどの差はあるが、大体の伝承は上記の表現で済むことが多い。
図で表すなら、こんな感じ(ちょいとばかり余計なものも付いてるけど)
といつものようにこのシリーズのキャラを例に挙げてたら
飛頭蛮のエッセンスてんこ盛りのろくろ首妖怪が登場してしまった。
なんてこった。