概要
地球連合監察官で20話以降はTERRA臨時司令。バーベム財団から送り込まれた人間で、エリート意識が強く高慢な物言いをする。その為、周囲からは「白ヘビ」と揶揄されていた。現在では性格は歪んでいるが、本来はとても優しい性格である。
ランクが低い奏者(ランクD)であることがトラウマ、特に「D」という言葉に強い拒絶反応を示す。ランクDは量産型の意であり、一色自身(バージョン "3.20")は、バーベム卿の長年の野望を成就する為の捨て駒としての土人形(ドーレム)にして奏者(ラーゼフォンのパイロット)に万が一の事態が起きた場合に備えての「保険(代用品)」としてクローニングによる大量生産を前提にバーベム財団のバイオテクノロジーによって生み出された人造人間であるが故に自分の素顔を晒す事も許されていないDシリーズ達の中で従来のバージョンよりも長寿命化に成功し、唯一固有名を与えられ英才教育を受けたデザイナーズチルドレンであった。
結局、奏者になり損ね、出来損ないの烙印を押されてからは常に自分の存在価値と意味を模索して生きてきた。事あるごとに神名綾人に対して苛立ち威圧高に詰るのは、つまるところ奏者としての価値を無くした自らの、劣等感の裏返しに過ぎなかった。
ダウンフォール作戦失敗が原因で解任後は艦艇に監禁されていたが、連行しに来た兵士達を殺害し脱走、更にシュバルツァーのパイロットの生き残り3名(その正体は一色のクローンに当たるDシリーズ)と執事及びバーベム卿を射殺(この時既にバーベム卿の魂はヘレナの体に移っていた為、肉体のみで実際には殺せていないが)するも、直後に侍女のライラと相討ちとなり、ヘレナ(バーベム)からDと嘲笑われながら凄惨な最期を迎えた……。
映画版では、功を焦り功刀に対抗意識を燃やす戦術部長として数シーン登場したのみで「ダウンフォール作戦」発動後は出番は無く、バーベム卿の肉体を射殺したのは、バーベム卿の魂の移植が完了したヘレナに変更された。
ドラマCDでは、バレンタインデーでチョコレートを欲しがるという劇中からは想像も出来ない程コミカルなところを見せた。
蒼穹幻想曲
PS2のゲーム『ラーゼフォン 蒼穹幻想曲』のアニメ準拠編の一色ルートでは、飼い主を見失った猫を見て嫌味を吐きつつもミルクを差し出し、その無邪気振りに苦笑いするなど、家族の愛情に飢え、細やかな幸福を意識の奥底から望んでいることが深く掘り下げられていた。
リーリャ・リトヴァク艦内で神名綾人の目の前でバーベム卿の肉体を射殺したものの、既にバーベム卿の魂の移植が完了したヘレナに引導を渡されて射殺されたが、調律後の世界で本来の優しい男として妻子と幸せに暮らすという形で救済された。
一方、ある一定の条件を満たすことで分岐する「バーベム傾向編」では、最期まで憎まれ役のまま、如月樹や七森小夜子と共にTERRA本部の爆発に巻き込まれて死亡した。
なお、バーベムと決別したヘレナ・バーベムとの別れ際で、彼女に幼少期は一番の泣き虫だったことを暴露されている。
スパロボでは
蒼穹幻想曲とは違い、内面の掘り下げが殆ど無く、三輪防人やミツヒロ・バートランドのように終始単なる憎まれ役のまま原作通り退場する(但し、「MX」での一色の末路は、『蒼穹幻想曲』のアニメ準拠編の一色ルートと同様、既にバーベム卿の魂の移植が完了したヘレナに引導を渡されて射殺されるというものになっている)。
そもそも、参戦回数が少ないということもあるが。