概要
2015年10月より始動している『刀剣乱舞-ONLINE-』を原案としたミュージカル作品、ミュージカル『刀剣乱舞』(通称:刀ミュ)の第3作目にあたる作品。
本作では石切丸を隊長に、にっかり青江、千子村正、蜻蛉切、物吉貞宗、大倶利伽羅の6振が、正しい歴史を再生する戦いに身を投じていく物語が描かれている。
Pixivでは主に公演の感想レポートの他、本編を基にしたファンアート、2部の衣装に身を包んだ刀剣男士を描いた作品に、「刀ミュ」タグと併せて使用されている。
また、原作ゲームにおける関係性が過去2作品の出演メンバーと比較して希薄なためか、上記6振のグループを表すタグとしても機能している。本タグのほか【みほとせ】あるいは【みほとせ組】と表記されることもある。
なお、原作ゲームでは千子村正と他の5振を手合せに入れた場合、千子村正のみの特殊台詞が実装されている。
2019年に再演が決定。2019年1月20日~3月24日にかけて、東京・大阪・京都・東京凱旋公演が上演された。
あらすじ
天文11年。
遠征任務についていたにっかり青江と大倶利伽羅は、三河・岡崎城付近にて時間遡行軍が人間を襲っている現場に遭遇。松平家重臣が次々と討死し、城主・松平広忠もまた凶刃に倒れた。今わの際、広忠は腕に抱いていた幼子を二振に託すが、それこそが竹千代──後の天下人・徳川家康であった。
本丸では千子村正が新たに顕現し、さっそくその自由な振る舞いで蜻蛉切を心配させる。
そこに審神者からの招集がかかり、先の異常事態に対応すべく、石切丸と物吉貞宗を加えた部隊が出陣。
既に破壊された歴史を正すため、三河を再建し、竹千代を育てるという長い任務につく事となる。
石切丸は服部半蔵、物吉は鳥居元忠、蜻蛉切は本多忠勝、青江は酒井忠次となり、幼い竹千代を立派な若武者へと成長させてゆく。
馴れ合いを好まない大倶利伽羅は早々に別行動をとるも、農民上がりの兵士・吾兵と奇妙な知遇を得て榊原康政となる。
そして徳川に仇なす妖刀だと皮肉をこぼし、俯瞰視点にあった村正もまた気まぐれと称し、井伊直政として登場するのであった。
それぞれの立場からの葛藤や変化が描かれる中、家康の長男・松平信康が「本来の歴史通り、家康に命じられて」切腹しなければならない日が近づく。
我が子同然に育て、久しく慈しんできた信康を手にかける覚悟を決めていた半蔵こと石切丸だったが、そこへ「歴史への介入を許さない」検非違使が登場。
排除すべき異物として刀剣男士ばかりか、死ぬべき運命にある信康にもその刃を向ける……
部隊編成
歴史人物・その他
- 竹千代(阿由葉朱凌・小島幸士/中村琉葦・川尻拓弥(2019年再演))※Wキャスト
- 徳川家康(鷲尾 昇)
三英傑の一人。本作では赤子から臨終までの姿が描かれる。
親の顔を知らず寂しさを覚える事もあったが、刀剣男士らが扮した家臣団に支えられて立派な武者へと成長してゆく。その願いは「優しい子守唄が聞こえる太平の世の実現」にあり、その為に心を鬼にして戦い続ける。
- 松平信康(大野瑞生)
家康の長男。父や家臣の薫陶を受け、嫡男に相応しい器量だが、本人は気性が優しく、剣術や戦よりも土いじりの方が性に合っていると考えている。
正しい歴史では家康に命じられて切腹するという最期が確定しており、刀剣男士達は辛い判断を迫られる事となる。
吾兵の死を目の当たりにし、これ以上戦に身を置く事は耐えがたいとして家康に廃嫡を願うが……
- 吾兵(高根正樹)
徳川軍の兵卒。元は掛川の農民だったが、戦で両親と妹を失っている。戦場で大倶利伽羅と出会って縁を持ち、竹千代(信康)と共に剣術の稽古をつけてもらい、信康の近習となった。
素朴な人柄に接した信康と大倶利伽羅に徐々に変化が生じていくが、時間遡行軍から信康を庇って死亡。信康に深い悲しみを覚えさせ、大倶利伽羅にある決意を結ばせるに至った。
余談
ゲーム中の第三勢力・検非違使が初めて登場した作品。
本編でも槍を振るい、時間遡行軍や刀剣男士を相手に単騎で別格の強さを見せつける。
初演大千秋楽では、最後に物吉が家康の亡骸を抱いて労わる場面で、物吉役の横田氏が感極まって涙を流し、台詞に詰まる一幕があった。
しかし青江役の荒木氏がアドリブで助け舟を出し、結果としてより情感の深い場面となった。
吾兵という一人の人間の生が大倶利伽羅に与えた影響は大きく、その後「歌合乱舞狂乱2019」で、先の出陣から戻った後は畑仕事にも手を抜かずに丹精を込め、最近では土の改良も手掛けている事が明らかとなった。
2019年8月~10月、『葵咲本紀』が上演。
本作から続く物語となっており、信康の死後、関ヶ原の戦を前にした小山評定を舞台として、新たな物語と驚くべき真相が明かされる。
関連タグ
前作→幕末天狼傳
次回作→つはものどもがゆめのあと