CV:黒田崇矢、クリストファー・ウェカンプ(海外版)
「君のような男に娘はやれないよ」
「君にお父さんと呼ばれる筋合いはないよ」
概要
『五等分の花嫁』の登場人物。アニメ版では非常にダンディな声をしている。中野家の五つ子の義父。大病院の院長を務めており、自身も医師(診療科は不明)として毎日のように働いているため帰宅することは稀で、娘達と顔を会わせる機会が少ない。
大病院の院長を務めているだけあって
- 娘達にはそれぞれ個室まで用意されている高級マンションの一部屋に住まわせる
- 風太郎を家庭教師として雇った際の給料が娘1人につき5000円、つまり家庭教師1回分だけで25000円
- 高級車を所持し、専属の運転手までいる
などの描写から経済面では相当に裕福であることがわかる。
感情を表に出さず(江端には彼の感情がわかる模様)淡々と事務的に話して事を進める姿勢。
これが原因で四葉の成績低下の原因の一端にもなってしまったり、娘達からは冷酷で厳しく悪役だと思われている(「二人きりは緊張感がある」と思われたことも)が、根は優しく、不器用なだけの人。
娘達と会う機会が少ないことから、五つ子の家庭教師である風太郎に「自分の娘に興味がない」と思われ(家庭の事情は五月から一部しか知らされておらず、詳しい事情も知らない)、二乃と五月の一件で「少しは父親らしいことをしろ」と怒鳴られる。それ以来、このことを根に持ち、風太郎のことを嫌い相手にしなかった。また、3年への進級した際には風太郎と五つ子を同じクラスにするように仕向ける(原作のみ)一方で、彼に代わって旭高校理事長の息子、かつ風太郎に代わり学年トップになった武田祐輔に家庭教師を変更しようと考えたこともあった。
酒が苦手で祝い事にしか飲まないと決めている。
一人称は基本的に「僕」、たまに「私」。「〜だよ」「〜かい?」などといった口調で喋る。
学会で出張することもある。
人間関係
上杉風太郎の父親である勇也とは学生時代の同級生でいわゆる腐れ縁の友人。
学業は不動の1位であり、且つ生徒会長であった。当時は教師である零奈のファンであり、彼女が病により余命僅かとなった頃に再婚し、彼女を看取った後に娘たちを引き取り今に至る。
学業が優秀にも拘わらず零奈を恩師と慕う理由は明らかにされていないが、普段の言動を見るに、彼女の冷徹さや教師としての仕事ぶり等の影響もあったと思われる。
人間関係の構築を積極的に行う性格ではない描かれ方がされている反面、医療従事者でありながら教育関係の知り合いが複数確認される。
ゲームやごとぱずでは教育関係に留まらずホテルやクルーズ関係等の知り合いもいるようである。
彼の中では、二乃はウソをつかないと信頼しており、五月は素直で物分かりが良いと思っている。
両親は風太郎と花嫁の結婚式の時点でも健在だが、マルオとは似ても似つかぬ外見となっている(何気にビジュアルが判明したのがマルオ自身よりも早い)。風太郎の母方の祖父と思われる老紳士の方がまだ似ていると言える。
とある人物の「やはり血の繋がりが親子の絆には必要不可欠」という台詞から彼自身も養子なのかもしれない。
ネタバレ
※ネタバレ注意
学園祭では、次女である二乃から招待を受けていた。1日目、2日目も学校に姿が見えず、二乃も「あの人が来るわけないわ」と半ば諦めかけていた。しかし、マルオは生徒のインタビューに答える姿が動画に映っており、学園祭に来てくれていたのだ。しかし、病院からの電話が掛かってきてしまった為、すぐに仕事に戻っていただけだった。
2日目の夜、風太郎と二乃が彼の病院に訪れ、彼女が作ったフワフワのパンケーキを素直に賞賛し、「僕が食べるには量が多すぎる。今度は家族みんなで食べよう」と発言するなど、決して娘達を見ていなかった訳ではなく、心の中で「先生(零奈)、あなたの娘達は、こんなにも大きくなりましたよ」と胸中を明かすなど、ただ向き合い方が分からないだけの不器用な父親だったのである。さらに今まで風太郎に対して冷めた態度を貫いてきたが、娘達の事を真剣に考え、自分では出来なかった娘達の改心を成功させてくれた事から「君を家庭教師に選んでよかった」と本人に感謝をしている。その後、別れ際に二乃から「フー君を私達の家庭教師にしてくれてありがとう、お父さん!」という満面の笑みで伝えられる。
※さらなるネタバレ注意
自身の病院に訪れた勇也を弾き返そうとするも、彼の口から「つれねぇな。せっかく、いい情報を持ってきてやったってのによ。アイツが来ている。10年ぶりにな」という話を聞いて、風太郎と娘達が通う学校に乗り込む決意をする。
学園祭最終日、三玖が変装した五月を無堂は「五月くんだ!」と言い張るも、マルオは「五月くんはここにはいない」と、零奈の思いをないがしろにした事、彼女の存在否定や五つ子達に悲しい思いをさせた事に静かにだが、怒りを燃やし、「感謝していますよ。あなたの身勝手で無責任な行動が私と娘達を引き合わせてくれたのだから。」 「その後の彼女(中野零奈)が子供たちにどれほど希望を見出したのかをあなたは知らない。あなたに彼女を語る資格は無い!!」と無堂の前で断言。最終的には五月から最後まで零奈への謝罪の言葉が無かった事を非難されると同時に「貴方の罪滅ぼしの道具にはなりません」と絶縁宣言され、無堂はその場から逃げるように立ち去った。
原作及び映画の後日談を描いたゲーム『〜君と過ごした五つの思い出〜』では以前に比べ娘達の住む自宅へ帰ってくる機会を増やしていたり、娘達との卒業旅行を計画している風太郎に「家庭教師としての役目を全うしてくれた礼にもなる。楽しんできなさい。」と声をかけたり娘達との夕食に風太郎も誘ったりと、以前よりもだいぶ態度や言動が柔らかくなった一面を見せており娘達との関係性も良い方向に変化している様子。
それから5年後、風太郎と花嫁の結婚式に出席。赤ワインを飲む姿を見た勇也から「お祝い事以外じゃ、酒は飲まないんじゃねぇのかよ?」と聞かれ「だから、飲んでいる。そんな気分なんだ」と答えた彼の表情には、確かな笑みがあった。
相変わらず風太郎に対し「君にお父さんと呼ばれる筋合いはないよ」と言ったりするが、これはもはや単なる挨拶代わりのお約束と化している。
最終的には娘と結婚した風太郎や彼の妹らいはとも義理の親子関係となった。