- 『文豪とアルケミスト』の登場人物 → 井伏鱒二(文豪とアルケミスト)
「サヨナラダケガ人生ダ」
概要
広島県出身の日本の小説家(1898-1993)。本名は井伏満寿二で、筆名は釣り好きだったことによる。
明治生まれの作家としては随一の長寿であり、昭和の戦前・戦後にわたって執筆活動を続けた。
人物
少年時代は画家志望であった。佐藤春夫に師事したがなかなか芽が出ず、1929年に発表した「山椒魚」でようやく名が知られるようになる。
当時の文士には珍しく、温厚で面倒見のよい人柄で知られ、多くの弟子を持った。特に太宰治には目をかけてやり、薬物中毒だった太宰を入院させ、夫人との縁談も取り持ち、山梨県の御坂峠に招いて治療に専念させた。が、太宰がここで書いた随筆『富岳百景』に「放屁なされた」と書かれ憤慨。「僕に関わることは一切書くな」と言い渡したという(放屁事件)。
東京では杉並区荻窪に長く住み、川釣りと骨董と美食と酒を愛した。「荻窪風土記」という随筆を書いている。
1941年に陸軍に重用され、日本軍が占領したシンガポールに駐在。現地で日本軍の横暴を目の当たりにしたことで反戦思想を強め、戦後の執筆に多大な影響を与えることになった。
代表作
翻訳
関連タグ
蟹工船(蟹光線) 蟹工船は小林多喜二の作品だが、ネット上では井伏鱒二の作品ということになっている。TRPGセブン=フォートレスに登場する蟹工船を元ネタとした蟹光線という技の名前が「イブセマスジー」だったことから。