『将来ある女性を辱めた上に、その身を火に掛けるとは……』
「人間社会に紛れ込んだ薄汚いケダモノめ。最後の血の一滴まで、この私が、搾り取ろう」
『どこへ逃げようと、必ず狩り出す。被害者と、その遺族の涙にかけて』
「外道に歩行能力などいらんだろ? 歩けば害悪しか振りまかんのだから」
「おい小僧、貴様、京極組だな? この外道を守るというなら、死ぬぞ」
久我「がァァッ!! 藤岡は京極組がケジメを付ける!! よこせぇッ!!」
「お前は若く、未来があるようだ。そう死に急ぐな……」
久我「く……あ……」
「約束だと? 約束とは人間同士で成立するものだ…… テメェはケダモノだ。そんな奴に約束などあるか」
「黙れ! 貴様には苦悶の声を上げる資格もない!!」
「まだ三本だ。情けない声を出すな」
「貴様はゴミだ。その薬漬けの脳みそ共々、地獄へ落ちろ」
「面倒くさいから……やっぱり焼き殺すわ。苦しんで死ね」
対象
依頼人の娘を車で轢いて無抵抗にした上で拉致、強姦した後飽きて人気の無い場所で焼殺した元京極組所属の薬物中毒者藤岡竜男に執行。京極組の久我虎徹も藤岡を始末しようとしていたが、久我は伊集院の凄まじい殺気によりまともに身動きが取れず藤岡を捕えることが出来なかった。
概要
古代中国で行われた処刑法で、鉄の杭で罪人の頭部に穴を開けるというシンプルなものである。また、人間の脳は頭部に杭を打ち込まれても急所を外していれば死に至ることは無いという。
過程
ちなみに伊集院が命を助けるという条件で聞き出したその動機は「ムラムラしており誰かはどうでもよく面倒くさいから強姦した後は焼殺した」というケダモノの理屈そのものであり、藤岡は「言われた通り喋ったじゃないか! や、約束が違う!」と訴えるも、伊集院は「約束とは人間同士で成立するものだ。テメエはケダモノだ。そんな奴に約束などあるか」と一蹴。藤岡の頭に杭を打ち込んだ。
劇中では4本目を打とうとしたところで藤岡が命乞いをしたので、「面倒くさい」という理由で被害者と同様に焼殺している。
事件の元ネタについて
詳しくは藤岡竜男の記事を参照。
今回の登場人物
- 藤岡竜男(ふじおか たつお)
今回の断罪対象。京極組の元組員で組の薬物に手を出して破門になった人面獣心の外道。
詳細は本人の記事で。
- 藤岡のヤク仲間
藤岡のヤサでヤクにおぼれていた男。ヤクで痛覚がマヒしており、ナイフで伊集院に襲い掛かろうとしたが、鉄線入りのベルトで両目の眼球を破裂させられて無力化された。
- 大島五郎(おおしま ごろう)
今回の依頼人。妻の陽子が命と引き換えに産んだ春子を大切に育て、自身の老後も二の次で結婚資金を貯めていた。だがある日春子が夜遅くまで帰って来ずに心配していた矢先、彼女が凌辱された後に焼き殺されたことを知り警察の死体置き場で遺体を見た後嘔吐してしまう。
その後警察の捜査が遅々として進まない為に、自身で犯人を捜し出そうとしたが見つけることが出来なかった時友人から現代の必殺仕事人がいると聞きその噂を頼りに伊集院の元にやって来た。
なお伊集院がいつもの覚悟を聞いた際に末期の胃癌で余命半年だと告げ、娘を殺された恨みを持つ自分が死ぬ前に犯人を見つけて殺してほしいと頼み込んだ。
ちなみに伊集院との会話シーンでは、何故か大場さんと呼ばれていたが正しくは大島さんである。
- 大島春子(おおしま はるこ)
今回の被害者。母の命と引き換えにこの世に生を受けたが、父である大島に愛情を持って育てられた為に片親でもひねくれる事なく父親思いのいい娘に成長した。
事件が起こる前日、大島に温泉旅行に行こうと言っていたが次の日の夜にアルバイト先から自転車で帰宅途中に藤岡の車に撥ねられた末に凌辱され、放心状態で山奥に捨てられそうになった時に「面倒くさくなった」というふざけた理由でガソリンをかけられて焼き殺されてしまった。
- 大島の友人
大島の飲み友達でルポライターをやっている。1年以上犯人を捜して見つからないことに絶望していた大島に現代の必殺仕事人が存在している噂を告げた。
京極組の構成員。元同僚だった藤岡の悪行(恐らく今回の事件以外にも犯罪を犯していた模様)を看過出来なかったことから捕縛しに来たものの伊集院の殺気と威圧感に圧倒され、それでもナイフを抜いて身柄を引き渡すように叫ぶが結局身動き出来ずに、伊集院に藤岡を捕縛されてしまった。
なお彼は今までは外道ばかり登場していた京極組構成員で初の良識派であり、藤岡を捕縛に来たのも当時若頭だった五十嵐幸光の命を受けたものと考えられる。
余談
- 伊集院に依頼をしに来る依頼人は、ほとんどの場合は伍代などの情報屋か小峠などの反社会的組織の人間から話を聞いて来ることが多いが、今回はルポライターをやっている友人から噂を聞いてそれを頼りに伊集院の元を訪れたというパターンだった。このことから前述した者が登場する以前は噂などを聞いて依頼に来ていたことがほぼ確実になった。
- なお冷凍拷問の回には伊集院を知っているルポライターが登場していることから、マスコミ関係の人間にも拷問ソムリエの存在を認識している者といない者が存在しているようである。
- 今回は珍しく自己紹介の場面でフェードがかかっており、これは恐らくこれの昨日に上がった動画と同様に新年の簡単な挨拶を行ってから本編に移る構図だったのだが、何らかの事情で撤廃されたものだと思われる。
- この回が京極組の武闘派・久我虎徹(現京極の轍)とのコラボ回であり、あちらの主人公である久我虎徹がゲストとして初登場した。久我はこの回の約5ヶ月後の伊集院茂夫による冷凍拷問と焙烙刑と火炎放射器で再登場し、伊集院に情報提供の見返りとしてリベンジを挑んでいるが、結果は…
- なお、今回のみなぜかエンドカードが特殊であり、拷問ソムリエシリーズ専用(ダルマ兄弟以降のものではない)のものとなっており、現在のエンドカードにはいないJJとダリウスがいる(なぜかソフィアはハブられている)。
- 今回から、外道の声担当は伊藤タカユキ氏からヤシロこーいち氏がメインとなった。
関連タグ
伊集院茂夫によるダルマ刑:依頼人が今回の依頼人同様、余命が幾ばくも無いと宣告されていた。ただしこちらは依頼完了後に伊集院への感謝の手紙で判明している。