初代メタルギア
しょだいめたるぎあ
MSX版の他にアレンジが加えられたファミコン版が発売されている。
MGSのリメイクであるMGSTTSの限定版にはファミコン版が、MGS3のサブシスタンス、20周年廉価版、HDエディションにはMSX版のリメイクが付属している。
1995年、南アフリカに現れた武装要塞アウターヘブンにて” 恐るべき兵器 ”が開発されていることを察知したアメリカ政府はハイテク特殊部隊FOXHOUNDの出動を要請。
ビッグボスはグレイ・フォックスを派遣するも、フォックスは「メタルギア」という言葉を最後に消息を絶つ。
再度出動要請を受けたFOXHOUNDは新人隊員であるソリッド・スネークを派遣する。
作戦名「OPERATION INTRUDE N313」・・・その与えられた作戦の任務とは単身アウターヘブンへと潜入し、フォックスから情報を得てメタルギアを破壊することである。
隠密性重視のその作戦は、無線機以外は装備も武器も現地調達という無茶極まりないものであった。
そしてソリッド・スネークは水路からアウターヘブンに足を踏み入れていく。
本作の主人公。武装要塞アウターヘブンに先に潜入していたFOXHOUNDの団員、グレイフォックスを救出、又はメタルギア破壊工作する為に潜入する事になる。
FOXHOUNDの新人隊員として初仕事でもあったが、持ち前の潜入で任務を遂行して行く。
しかし本来彼が行き着く事はない境界線を踏み越えた時、武装要塞アウターヘブンの黒幕がスネークの前に姿を現わすのだった…。
スネークより先に潜入したFOXHOUNDの先輩。
BIGBOSSからの伝令により、武装要塞アウターヘブンへ潜入するも失敗し、囚われてしまう。
捕まる際にFOXHOUNDに連絡しある手がかりを残す事に成功する。
その手がかりは” メタルギア ”と言う言葉だった。ソリッド・スネークはこの手がかりを元に潜入する事になる。
かつてはネイキッド・スネークと呼ばれた伝説の傭兵。
FOXHOUNDの指揮官として、ソリッド・スネークに、グレイフォックスの救助、武装要塞アウターヘブンにて、例のメタルギアの情報、又破壊する様に指示する。
本作戦にて司令塔で作戦の指揮官としてメタルギア破壊まで工作を助言し任務成功へと補佐する。
スネークに作戦開始前にあまり細かく説明しなかったのか、「いい忘れていたが」と通信で情報を後出しで教えてくる事が多い。ボディ・アーマー入手時に通信をすると「男なら使うな!」と無茶ぶりをしてくる。ダンボールに対しては「引越しでもするのか?」というどこかとぼけた返しをしてくる。
- ペトロヴィッチ博士(ドラゴ・ペトロヴィッチ・マッドナー)
天才科学者で、亡命中にアウターヘブンに娘エレンと共に捕まり、兵器開発を強要されている。
ロボット工学の父と呼ばれており、TX-55メタルギアを開発した。
かつて英雄とも狂人とも言われた数々の戦場で戦い続けた伝説の傭兵であるとされ、カリスマ性の高さから戦士達の間には生ける伝説として信奉者もいる程の謎の人物。南アフリカのガルツヴァーグに武装要塞「アウターヘブン」を建設し、核搭載二足歩行戦車「TX-55『メタルギア』」を開発している。
作戦開始当初ではその存在は語られておらず、アウターヘブンの最深部に到達したスネークの前に現れるが…?
TX-55「メタルギア」
全高 | 6.05m |
---|---|
全長 | 3.25m |
全幅 | 2.75m |
重量 | 20.5トン |
武装 | 1.5cmバルカン砲:2基、20cmレーザーバルカン、2連装中距離多弾頭ミサイル(核弾頭搭載型)ランチャー |
メタルギアシリーズで最初に登場した、核搭載二足歩行戦車であるメタルギア。初めて表の世界で知られる事となったメタルギアでもある。TX-55はそれ以前に造られたものとは系統も製作者も異なる為MGSPW以降に登場したものに比べるとスペックも低く外観からして異なったイメージに見えるが、これにやや外観が近い。二連装の核弾頭発射モジュールを右側に装備している。
歴代のメタルギアの中ではかなり小型の機体。
それまでのメタルギアはいずれも「動くミサイルサイロ」としての都合上どうしても大型機にならざるを得なかったが、TX-55の場合、自機の歩行によって目標付近まで核を運んだ後に小型の短距離ミサイルによって核を撃ち込むコンセプトを採用したため、このような小型機として完成することとなった。MGS5ではスカルフェイスが小型二足歩行兵器「ウォーカーギア」を安価に製造した小型核と共に販売することで現地への輸送と打ち込みを計画していたが、TX-55は偶然にもその発展形とも言える形となった。
最もMGS3以降のアウターヘブンに至るまでの前史が後付け設定である為、設定と噛み合わないところが多々あるが…。
メタルギアシリーズ初登場ながらもこの機体は一度も動いておらず、地下の奥深くにある格納庫に秘匿されていた。その為、稼働時の性能は不明。今作品で攻撃をしてくるのはあくまでもメタルギアを護る為の格納庫に配備されたレーザー砲である。
脚部に弱点はあるものの、正しい破壊方法を行わなければ破壊できなくなる(手詰まり)。
なお、海外のみのFC版の続編である『Snake's Revenge』では「メタルギア1」という名称で、コードネームは「VRC-4」という設定がある。なお、「VRC-4」の元ネタはコナミのファミコンソフトで搭載されたバンクコントローラチップ・VRCの4代目だと思われる。
MSX版とストーリーやシステムは同じだが、潜入方法が異なる等ほとんど別物となっている。これは小島率いるチームが関与していない移植作品である為(小島は、ラジオで「僕が携っていないFC版『メタルギア』は糞ですよ、糞」と発言した)。
ちなみに肝心のTX-55メタルギアが出てこない。また、エンディング後の無線メッセージが存在しない。
しかし海外ではミリオンヒットし、海外NES市場にて別の部署による続編『Snake's Revenge』が製作される(開発は日本で行われた)ことになり、小島が書いた企画書をもとに、『メタルギア2 ソリッドスネーク』(MSX版)が制作された。
実はゲームキューブにファミコン版を移植したものがある。
こういった事情があった為か、バーチャルコンソールではこのファミコン版はラインナップされておらず、オリジナル版が配信された。
しかし、2023年に発売されるNintendo Switch「メタルギアソリッド マスターコレクションVol.1」に、MSX版と共にFC版が収録されることが決定。日本未発売の『Snake's Revenge』も合わせて収録される。
MSX版とFC版はそれぞれ別の歴史を歩むのだが、MSX版はさらに二つ分岐する。
本作について小島は、シリーズのファンによるリメイクの許可を出している。
オリジナル版であるMSX版は進行記録にはデータレコーダとカセットテープが必要になる為、当時と同じ環境でプレイする場合は注意が必要である。一応、最低限の知識としてはカセットテープへの記録はデータの音声信号変換である為、外部録音ができるカセットデッキもしくはポータブルカセットプレイヤーと音声ケーブルさえ用意できれば現在でも可能。
ファミコン版でのメタルギア破壊と同等のアウターヘブンとメタルギアを管理するスーパーコンピュータの破壊では実は罠が存在し、オリジナル版のメタルギア戦と違い「スーパーコンピュータにプラスチック爆弾以外の武器をひとつでも当てると破壊不可能になる」という手詰まりの罠がある。この部屋には複数の敵がおり、うっかり敵兵を倒す時にハンドガン等で外して流れ弾がスーパーコンピュータに当たった時点で破壊不可能状態になってしまうので注意。