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CV:土師孝也/James Horan


人物像編集

黒いチェスターコートに黒スーツと黒いテンガロンハット、加えて黒い手袋に黒いブーツと、上から下まで全身黒ずくめであるが、その素顔は白く焼けて、頬の肉は焼け落ちて完全に裂けてしまっており(所謂グラスゴースマイル)、通り名そのままにまるで髑髏のような顔になっている。


さらにレバーアクションのライフルを愛用しており、その姿を見た兵士達からは「西部劇」と評された(GZのメインミッションで、パスを助けた後に地下で話す兵士2人の会話を参照)。


MGSV GZにてビッグ・ボス達を罠にかけ、配下となる謎の武装集団「XOF」を率いてMSFを襲撃し壊滅させた張本人。拷問や尋問で相手の弱みをつけこんで利用する手管に長けており、ビッグ・ボスをマザーベースから誘き出す為とはいえチコを嬲り、パスを散々陵辱し、挙句人間爆弾として利用するなど、極めて残忍で狡猾な性質の持ち主。しかし一方で、自らが実験台にした少数民族の人間を「お前の憎悪は全て私が引き受けるよう」と告げて、自らの手で直接介錯をしており、コードトーカーに対しても彼の「英語」に対する憎悪を見抜いた上で接触するなど、言語を弾圧された者や強い報復心を持つ者の事は、利用しながらでも自らの「同類」として接するという側面も持っている。

その考え方としては、「報復」と「言語」というものについて強く執着しており、「他人の言葉に寄生する者達には、その報いを与えなければならない」という絶対的な信念を持つ。


ビッグ・ボスやゼロ少佐について、まるで面識があるかのような発言をしているが…?


MGSPWの頃から暗躍していた謎の非政府諜報機関「サイファー」の一員であるようだが、サイファーの中枢であるゼロの暗殺を仄めかすような発言をしており、スカルフェイス独自の思惑で動いているらしい事が窺える(後のサイファーの空中分解はここから始まったと言える)。


ちなみにGZでは素顔を晒していたが、TPPで再登場した際はアイマスクを着用している。


XOF編集

スカルフェイスが率いる謎の武装集団。かつてゼロ少佐が設立したFOXのマークをそっくり反転したようなマークを部隊章としており、FOXと何かしらの関連性がある事が示唆されている。

CIAとの繋がりもあり、またサイファーの下位組織でもあるようだが…?


出自編集

本名は不明。戦時下の小さな村(後にコードトーカーとの会話やオセロットの調査で、ハンガリー語圏の「北トランシルヴァニア」だった事が明かされている)で生まれ育った。


ハンガリーがソ連に占領される以前、家族が働いていた工場に遊びに行ったところを空襲で焼け出されてしまい、さらに炎上した菜種油を浴びて全身の皮膚を失った。通常ならば、全身の四割を覆う程の火傷でも死に至ると言われており、ましてやスカルフェイスのように全身の皮膚を失う程の大火傷であればまず生き延びる事は不可能である(スカルフェイスが生き延びられた理由については後述)。


それ以来スカルフェイスの皮膚は現実のものや感覚を感じる事が無くなり、ただ今もなお全身を焼かれているかのような幻痛(ファントムペイン)だけを感じ続けているという。


さらに北トランシルヴァニアは、元々はハンガリーの国土であったものが第一次大戦後にルーマニアに併合され、1940年代になってハンガリーへ割譲された。さらに第二次大戦中のハンガリーはナチスドイツの白色テロによる支配を受け、戦後はナチスドイツに代わってソ連によって占領されるという複雑な歴史を持っている。そんな中で生まれ育ったスカルフェイスは、支配者が変わる度に異なる言葉を話す事を強制され続けた事で、自分の考え方や自我、記憶もまた変容していった事を自覚しており、「人間の精神や記憶、人種は言語によって規定される」という考えを持つようになる(ちなみにスカルフェイス本人は「人は国に住むのではない、国語に住むのだ。国語こそが我々の祖国だ」と、エミール=シオランの言葉を引用しているが、スカルフェイスの考えそのものはエドワード=サピアや、ベンジャミン=ウォーフによる「サピア=ウォーフの仮説」と呼ばれるものに近いものである)。


人間としての姿形や家族や友人といった人間関係、そして祖国を失った上に、母語を喪った事で元来の人格までもを歪められてきた結果、スカルフェイスは自身のルーツや存在証明となるものの大半を理不尽に奪われてしまったのである。そして彼自身が忘れる事・忘れられる事の恐怖を誰よりも知っている事から、自分も含めた故郷の人々の記憶が世界から忘れ去られる事を恐れており、そして自分達少数民族の存在や言葉や文化の存在を忘れて、当たり前のように「英語」という共通言語を話す人々や、彼等を中心に回っている世界そのものへ激しい報復心を抱いている。


それこそが、スカルフェイスという男の全ての行動原理になっているのである。

 

ハンガリー語圏出身である為に、台詞には極稀にハンガリー語が混ざっている事がある。GZではテープ内でハンガリー語(海外のファンなどからはロシア訛りのハンガリー語である事が指摘されている)を喋っており、またTPPでも声の工場にてハンガリー語を喋っている。















正体(ネタバレ注意)編集

かつてはゼロ少佐の腹心であり、スネーク達FOXを援護する裏方として暗躍してきた人物である。


成人後はハンガリー動乱に起きたソヴィエトのスパイ狩りに便乗し、空襲の原因ともなったハンガリー国内のスパイや占領国軍を殲滅した後に西側へ亡命し、その当時SASを率いていたゼロ少佐と合流して彼の副官となったという経緯を持つ。その為に、彼には恩義を感じている模様。


スカルフェイスが率いる「XOF」の正体は、本来はFOXを援護する為にゼロ少佐が設立した極秘の非正規対テロ特殊部隊で、それを率いるスカルフェイスはゼロから「XO(eXecutive Officer、「副官」の意)」のコードネームで呼ばれていた。同隊はビッグ・ボスはおろかザ・ボスも存在は知らず、CIA管轄下の部隊だったが、CIAの中ですら知る者は僅かしかいない超極秘部隊だった。

ビッグ・ボスを「律義な男」と評している通り、スカルフェイスの方はビッグボスがCIAにいた頃から彼の存在を認識しており、その人柄もある程度は知っていたが、直接の面識は無かった。


後にゼロがサイファーを結成してからは、XOFは事実上サイファーの実働部隊となり、彼はその指揮官としてゼロの指示で暗躍するが、「スネークイーター作戦」でアメリカに渡った「賢者の遺産」の用途について、ゼロ少佐から『愛国者達』の代理A.IシステムやSOPシステムの構想を聞かされる。しかし、ゼロの目指す「無意識を統制する事による統一世界」とは、サイファーの支配基盤であり現代の世界共通語(リングワ・フランカ)となりつつある「英語」によって、民族も文化も画一化した統制社会であり、過去に幾度も為政者達の都合で自分達の言語を奪われ変えられ、自我を歪められ続けてきたスカルフェイスにとっては耐え難い暴虐に他ならず、密かに反旗を翻す事を決意した(最初からイギリスという「英語」を母語とした大国の恵まれた階級で生まれ育ったゼロには、決してザ・ボスの遺志など分からず、ましてやそれを継いで世界を統一する中心点となる資格などないと彼自身は断言している)。


ゼロ個人に私怨があった訳ではなく、むしろ恩人とさえ思っていたが、ゼロの下で働き彼の思想に触れる内に、スカルフェイスが最も憎む行為である「言葉」を他人に植え付けるという行為や、そしてその力で人々を支配する情報操作の体現者こそがゼロであると確信した事が、離反の決定的な決め手となった。同時にビッグ・ボスに対しても特に恨みは無かったのだが、自らの目指す世界の確立の為には、ゼロが自分の統一世界の象徴としようと目論み、自身もアウターヘブンという自分達の世界を創ろうとしていたビッグ・ボスもまた障害になり得ると判断して、排除する事を決定する。

 

MSF襲撃後は、独断でMSFを壊滅させた責任を負って、スカルフェイスは南アフリカに左遷されるも、サイファー中枢から離れた事を逆手にとってXOFをほぼ私兵化するなど巧妙に立ち回る。そしてパスを尋問して得た情報から寄生虫を使ったトラップでゼロを襲撃し、脳機能に障害を負わせて再起不能にする。その後、MSF壊滅後に囲ったヒューイや、「メタリックアーキア」発見者にして寄生虫研究をサイファーから委託されていたコードトーカーに研究を強制し、特定言語の発話者を抹殺する寄生虫兵器「声帯虫」や、金属を代謝して高速に変化させる極限環境微生物「メタリックアーキア」、そしてそれを利用したサヘラントロプス、より実用的な二足歩行兵器であるウォーカーギアという成果物を自分の下に独占する事に成功する。


そして中部アフリカにて、少数言語民族の粛清の為の「民族浄化虫」として遺伝子改変の実験中だった声帯虫を秘密裏に改良し、逆に支配言語である「英語」を世界から駆逐する「民族解放虫」に作り直し、ウラン濃縮アーキアと金属腐食アーキアを利用した「遠隔操作可能な核兵器手作りキット」の量産及び世界中へ拡散、そして核兵器が搭載可能なウォーカーギアの量産及び拡散と、それによって全世界のあらゆる国家・民族・集団が保有する軍事力を限りなく等価にする事、そして核兵器手作りキットによる相互核抑止の飽和を招く事で、「大国の支配からの民族解放「世界を報復心で一つにする」という計画を実現しようと画策する。

なお、核兵器手作りキットにはスカルフェイスにとって都合の悪い時には濃縮がされないような仕掛け(例えばスカルフェイスの自宅前で起爆しようとしてもスカルフェイスが手作りキットのブラックボックスに仕込まれたGPSで起爆位置を確認し、不都合と判断すれば仕込まれたメタリックアーキアで中枢を無力化、不発にできる。そして自前の核兵器ではなくこの様な兵器を使用する者には碌な技術がない事を利用して「組み立て方を間違えたのでは?」「乱暴に扱って精密な箇所を破損させたのでは?」と煙に巻く魂胆であった、実際メタリックアーキアで内部が壊れている為解体して破損を指摘すればあっという間に購入者の責任にできる)行われていた


こうしてサイファーは、スカルフェイスとゼロによってさらに分裂し、水面下で冷戦を繰り広げている状態となっていた。そんな中で、昏睡状態から目覚めたビッグ・ボスの激しい怒りと憎しみの精神波の影響で覚醒した第三の子供と、彼に寄生された事で「燃える男」として復活したヴォルギンの事を知り、「生きたビッグ・ボス探知機」と化していた彼等の動向を追跡する事で、ビッグ・ボスがキプロスの病院に入院している事を突き止めて、XOFを差し向けて攻撃を行う。そしてその後は、第三の子供を自身の報復心に感応させる事で彼等を事実上の配下とし、サヘラントロプスの起動に成功した。


しかし、計画の最終局面にてビッグ・ボスと対面した際に、イーライの報復心に同調した第三の子供の裏切りで野望は潰えるのだが、彼自身は自らを超える程の報復心の誕生と、それによって動くサヘラントロプスの姿に歓喜しており、「サヘラントロプスが報復心を未来に撃つ」と高らかに宣言しながら、暴走したサヘラントロプスが踏み潰した鉄骨の下敷きとなって重傷を負う。


その後は、持っていた声帯虫の英語株2本をビッグ・ボスによって燃やされ、(しかし、最後の一本は燃やされる直前に第三の子供が回収しており、その後イーライの手に渡った)元からなかった3本目の英語株についてビッグ・ボスからどこだと問われた際に「お前の……近くだ」と明かし、動けないまま瀕死になっていたところを、カズヒラ・ミラーとビッグ・ボスから報復として自身のライフルで彼らが失った腕と脚を撃ち千切られる。

死を懇願するもライフルを絶妙に届かない位置に放り捨てられた後、「自分で死ね」と吐き捨てられそのまま放置されてしまう。

しかしその直後に、ヒューイによって「仇討ち」と称してトドメを刺されて殺害された。


実は全身に火傷を負った状態で延命する為に、彼自身もかつて『賢者達』が行っていた寄生虫の研究を基に寄生虫補完(パラサイト・セラピー)を利用していた。それによって擬似的な不死身状態となっており、射殺された後も彼の体組織の生命活動自体は継続していたのである。

その為に、スカルフェイスの遺体はその後コードトーカーによって念入りに焼却された。


こうしてこの世から完全に消滅したスカルフェイスだったが、スカルフェイスが撒いた報復心と影響力は残り続け、その後のヴェノム達もその影響でさらに多くの仲間を失い苦しめられ、彼の遺した「サヘラントロプスが報復心を未来に撃つ」という遺言の意味を、嫌という程に思い知らされる事になる。さらに後のMGSシリーズ全体にも大きな禍根を残し続ける結果になっている。


スカルフェイス自身が死んでも、彼の報復心は多くの人々や世界に深く根を下ろし、人々が抱く報復心の中に寄生し、そこで「顔のない男」は生き続けているのである。


総じて、MGSVのテーマである「人種」と「復讐」、そして裏テーマである「言葉(VOICE)」の全てを色濃く体現するキャラクターであると言える。


国家や権力によって全てを奪われてきたという点において、自らの境遇をかつてのザ・ボスと重ねており、「ゼロ少佐による『ザ・ボスの遺志』の解釈は間違っている、自分こそが最も理解している」と自負している(そもそも上記の通り、イギリスという英語圏の大国で恵まれた環境で生まれ育ったゼロに、彼女の遺志を理解する事など本質的にできないと言い切っている)。事実スカルフェイスの唱えた「世界はありのままでいい」という考えは、皮肉にもゼロはおろかビッグ・ボスですら、最後の最後になるまで辿り着く事ができなかった彼女の真意に実際に近いものであった。

勿論そのやり方は、「他者を尊重しつつ自分の意思を信じる」というザ・ボスの遺志からは程遠いものだったが、そもそも彼がどこまでザ・ボスの遺志を本気で継ぐつもりがあったのかは不明であり、彼女の遺志を理解しながらも別に彼女のやり方を習うつもりは無かった可能性も考えられる。


また、一部では彼こそが「本物のEVAだったのではないか」という説もある。


解説動画編集

youtubeにおいて彼(厳密には彼を演じた土師氏)が解説するTPPの公式プレイ動画が公開されている。


彼が解説するのは、サイドオプスのマサ村落周辺の戦車部隊戦とセラク発電所の傀儡兵戦の二つ。

本編でのスカルフェイスは、上記の解説でも分かる通り終始シリアス一辺倒のキャラであり、こちらでもスカルフェイス風のしっとりとした味わいのある喋りで解説をするのかと思いきや、声こそスカルフェイスっぽいもののリアクションは非常にコミカルで、実にキャラ崩壊が激しい「我々の腹筋を拷問にかけるスカルフェイス」をお見舞いしてくる。それで良いのだろうか…


前者では、落ち着いたしゃべり方や声が似ている事や、アクチラミン(発見された際に敵の動きが遅くなる「リフレックスモード」を任意で発動できる薬品)を、魔法学校では教わらない魔法のようなアイテム」と説明している事から、スネイプ先生と呼ばれている。

後者では、スカルフェイス自身が間接的に生み出した存在である筈の(動画中はネタバレ防止もあって、自身の関与については暈した言い方をしている)傀儡兵を相手にガチビビリした挙句、傀儡兵がスネークに噛み付いてくるシーンで情けない悲鳴を上げる有様は視聴の価値アリ。その絶妙なヘタレ具合や独特の声色により、かつて土師氏が演じたアミバと呼ばれる事も。


マサ村落周辺戦車部隊戦編集


セラク発電所傀儡兵戦編集


人物モデル編集

  • アゴタ・クリストフ - 1956年のハンガリー動乱でオーストリアへ脱出し、スイスに定住した作家。「難民作家」とも呼ばれる。

別名・表記ゆれ編集

素顔を消し去った亡者

関連イラスト編集

Motherbase国を捨てた男と国を奪われた男


関連タグ編集

MGSV

ビッグ・ボス ゼロ少佐 クワイエット コードトーカー

XOF FOX サイファー

髑髏


スカルフェース:一文字違いのラスボス。こちらは髑髏のマスクで素顔を隠している。

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