留意
この記事では、(タグが使用されていないため)便宜的に後代の「ゾイド人」についても解説する。
概要
「ゾイド人(惑星Zi人)」は、『ZOIDS』シリーズに登場する惑星Ziの原住民であり、同惑星における唯一の土着のヒト型生物。
見た目は地球人とほぼ同じだが、寿命は100年以上である。顔には必ずといっていいほどタトゥーのようなものがあるがこれはゾイドと同じように金属細胞があるからである。時代を経るにつれ、顔に金属細胞由来のが模様が現れない個体も増えていったようだが、それに代わってペイントをする文化も発達した模様。
「生物としての出生」は不明であるが、ゾイドコアを持たないため、原始的な金属生命体の発生から金属粘膜生命体の段階で、ゾイドと枝分かれした別系統の種族とされる。
太古に存在した古代ゾイド人の一部は、身に危険が迫ると一定時間のみ全身の外皮を硬化させる能力(メッキ化能力)をを持っていた。
後の世代のゾイド人や、地球人との混血化世代は全身の金属化や皮膚表面の金属細胞などの古代ゾイド人の特徴は薄れていっており、生物として退化したとみなす意見も存在する。
地球人より遥かに長命であり、成長速度も遅いとされる。成長するまでは地球人と同程度のようだが、成人後はゆるやかに、おおよそ地球人の2倍ほどの時間をかけて老いていくようである)。そのため、100歳近人物が地球人での壮年期後半程度(60代手前位)の容姿や言動の人物として描かれている場合も存在する(中央大陸戦争を参照)。
太古には古代ゾイド人によりかなりの文明があったが既に滅亡し、今では遺跡が存在する程度である。地殻活動が安定して以降、作中の文明は発達してきたが、それ以前の歴史は事実上、失われており、遺跡等で推測するほかない。
また、ゾイドを改造して土木作業や輸送などに使っており、また戦闘用として使う事が多い。マグネッサーシステムと呼ばれる強力な地磁気を利用した電磁浮遊機能をもった飛行ゾイドを使うことで、かなり早い段階で飛行技術も発展してきた。
アニメ関連
アニメゾイドにおいても大まかには「バトルストーリー」と同じ設定が使われているが、一部では差異がある。例えばアニメのZi人は古代ゾイド人を除けば、遥か彼方の青い星(地球)からの移民の子孫であることが示唆されている。
『ゾイド-ZOIDS-』および『ゾイド新世紀/ゼロ』では、古代ゾイド人が惑星Ziにおける唯一の原生人種であり、それ以外の多数の人間は地球からの入植者世代となる。そのタイミングは不明瞭だが、劇中にてドクター・ディやレイヴンの父は入植者世代の知識を持ち合わせており、さほど日が経っていない事が見受けられる。また、古代ゾイド人の文明が崩壊したタイミングも定かではなく、それを起こしたとされるデスザウラー(および戦闘した二体のサソリ型ゾイド)は古代遺跡に封印され、長期間にわたって存在も知られていなかった。
また、「すべてのゾイドの母」とされる「ゾイドイヴ」は「人型」であり、動物型ゾイドとの関係性は不明だが、ゾイドと古代ゾイド人の生物学的な関連性を示す描写とも考えられる。
本作の時代には金属細胞の名残が刺青のように皮膚上に露出する者が少なかくなかったのだが、『ゾイド新世紀/ゼロ』の時代ではこのような特徴を持つ人間はほぼ存在せず、金属細胞を隠すためのペイントをする習慣がほぼなくなっている。
そして、この特徴はさらに後のアニメゾイド作品では一切一切見られなくなった。アニメにて惑星Zi上の話を描くのは『ゾイドジェネシス』が最後だったが、『ゾイドフューザーズ』までは特殊な髪色の人間の割合も少なくないため、これが金属細胞の名残なのかもしれないという意見もある。
『機獣新世紀ZOIDS』の続編『機獣新世紀ZOIDS EX』では、同作の人類は劇中から300年前に地球から入植しており、それ以前に存在したとされる文明の詳細も明らかにされていない。フィーネとギュンター・プロイツェンは超古代のカプセルから第一世代のゾイドとされ、オーガノイドと同じ効力を持つ「ジークハート」や「シャドーキー」を自らの身体から生み出す能力を持っている。
余談
- 第1期のキットにおけるパイロットが金または銀、黒よりのメッキであり、メッキ化の設定もここから反映されたともとれる。
- ゾイド人の皮膚表面に金属細胞が現れ、一部ではペイントする旨の設定は『機獣新世紀 ZOIDS』連載時のコロコロコミックにて言及されたものであり、同作の作者である上山道郎の発案であり、後続作品である『ZOIDS惑星Zi』やバトルストーリー側に逆輸入されている。