概要
みんな大好きな鶏の唐揚げにレモン汁をかけたことで発生する悲惨な戦争である。(※誇張表現含む)
解説
食堂や居酒屋などの人気メニューである鶏の唐揚げには、付けあわせでレモンが付いてくることが多いが、周りに相互理解を得ずにレモン汁をかけることでこの戦争が勃発する。
ヤマハのバイク屋にホンダを持ち込む、たけのこ派にきのこを送りつける、位の暴挙である。
「ふざけるなよ…! 戦争だろうが…! 用意してるうちはまだしも 大皿にかけちまったら… 戦争だろうがっ…!」
唐揚げには何をかけるor付けるべきか
以下の派閥が確認されている。
- 「レモン派」
- 「塩派」
- 「スパイス派」
- 「ソース派」
- 「トマトケチャップ派」
- 「タルタルソース派」
- 「マヨネーズ派」(『舞妓さんちのまかないさん』アニメ10話でも「禁断の美味」と紹介されている。)
- 「何もかけない派」
これ以外にも塩とコショウ、塩とレモン等のハイブリッド派などもあり、地方の慣習や個人の嗜好などにより数多くの派閥(食べ方)が存在する。
日本唐揚協会なる組織の調査によれば、確かにレモン派が最も有力という調査結果が出ている。しかし「唐揚げにレモンかけない派」の中には唐揚げにレモンが添えられているだけでも許しがたいという過激派もいる。
弁当屋の最大手ほっともっとでは唐揚げ弁当にレモン汁と特製スパイスの小袋がそれぞれついてくる(一時期はリニューアルでレモン小袋が廃止されていた)。
唐揚げが濡れることが無いからか、粉末のレモンシーズニングは比較的好意的な意見が多い。
かつてのシャカチキにもレモンが存在していた。
2022年2月13日放送の『デリシャスパーティ♡プリキュア』で登場したおりょうりの妖精「からあげのレシピッピ」の頭の上にレモンが乗っていた事でtwitter界隈がざわついた。
問題の本質
しかし事の本質はレモンという食材にあるわけではなく、周囲の同意を得ずにレモンをかけてしまう事にある。言い換えれば場にいる人間全てにレモンがけという食べ方を強要しているということである。
これは当然ながらレモン以外でも扱いを間違えればこの紛争が勃発することになるのだが、とりわけレモンという食材は塩や胡椒といった比較的無難で概ね万人受けする食材と異なり、その強い酸味により好き嫌いがはっきりと分かれるが故の問題、と取ることも出来る(これは他の柑橘類やスパイスにも言えることだが、何故か唐揚げに関してはレモンが槍玉に挙げられることがほとんどのようだ)。
レモンのような強い酸味を嫌う人は大人でも少なくないし、口腔内の病気(口内炎など)で刺激の強いものを口にしたくない(あるいはできない)人が同席していた場合など、場合によっては周囲の同意を得ずにレモンをかけただけのことで戦争どころか「場が白ける」という最悪の事態に陥る危険性もある。
この悲しい結末を防ぐためにも、面倒でも小皿などを用意して個々に任せるのが最も無難と思われるが、他に適当な皿が無い時などは周りに理解と了承を得た上でレモンをかけることが望ましいであろう。
ある程度大きな皿に載っている場合などは、皿の上に盛られた唐揚げを大まかに分割して「レモンかけゾーン」と「かけてないゾーン」に分けるのも手である。
繰り返すが、戦争の原因と本質は「唐揚げにレモンをかける」ことではなく、「周囲の同意を得ずにレモンをかける」ことなのである。
なお、仮に止める間もなくレモンをかけられてしまったとしても、腹いせにかけた人や動物の目にレモンをかける行為は、あまりにも非人道的なので絶対に止めよう。
※最悪の場合失明する危険があります。絶対に止めましょう
万が一、誰かが周囲に同意無くレモンをかけてしまった場合でも、慌てず騒がず「まぁ、かけちまったもんは仕方無ぇよな。俺レモン好きだし、気にすんな」とフォローしたり、居酒屋など、繰り返しの注文ができるならば「じゃあ、レモン抜きでもう一皿頼むわ」とさりげなく同じものをオーダーできれば、立派な紳士淑女であろう。
たかが唐揚げにレモン、されど唐揚げにレモンである。
せっかくの楽しい場を盛り下げないよう、くれぐれも「自分から勝手にレモンをかけに行く人間」にだけはならないようにしよう。
関連イラスト
レモン以外の調味料でも……
関連タグ
からあげのレシピッピ:「ピピピ~?ピピピ~?(レモンかける?かけない?)」
悪意のない悪意:無許可でレモンをかける所業はまさにこれである。
外部リンク
- レモンチキン - Wikipedia:レモン汁で作った酢豚に似た料理。当の中国ではから揚げに何を掛けるべきかという発想そのものが存在しない。
- 桜井和寿(Mr.Children):唐揚げにレモンをかけるのが苦手だと明言している著名人の一人。