「俺が一番 相撲が好きで、
俺が一番 相撲の稽古をしてる。
だから俺が、一番強い」
プロフィール
CV | 竹内良太 |
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身長 | 188㎝ |
体重 | 約139㎏ |
誕生日 | 10月8日 |
血液型 | O型 |
相撲 | 四つ相撲 |
所属 | 鳥取白楼高校3年→長門部屋 |
国宝名 | 童子切安綱 |
四股名 | 童子切安綱 |
相 | 修羅の相、修羅戦黒の相 |
技 | 変形小手投げ・六ツ胴斬 |
エフェクト | 闇(濁流)・阿修羅 |
概要
天王寺獅童(てんのうじ しどう)とは漫画『火ノ丸相撲』の登場人物。国宝「童子切安綱」の異名を持つ力士で高校横綱。第一部では最強格のライバル。
主人公潮火ノ丸の憧れの力士であり、つまりは沙田美月が相撲を始めるきっかけになった根本にも天王寺の存在があり、全国のアマチュア相撲や場合によってはプロの世界の一部をもを引っ張ってきた。大和国が撒いた種を刃皇や他の力士達が育て、天王寺達が支えてきたと言っても過言ではない。
鬼車・百鬼薙・一点突破の本家本元であり、火ノ丸が三年越しの稽古を耐える心の支えになった等、火ノ丸の相撲人生に与えた影響は計り知れない(高校時代、火ノ丸が天王寺に勝った際も「天王寺に憧れて良かった」と想う程)。「小さくても強かった」ことがその最大の理由だが、中学相撲にて火ノ丸が身長が伸びず勝てなくなった一方で、彼は身長が伸び恵まれた体格を手にした。結果として、小兵時代の技巧と肉体の強さを併せ持つ力士となる。いわば、狩谷俊と潮火ノ丸の両方の苦悩と努力を経験してからベストなタイミングで身体が大きくなったのだ。作中では「相撲の神」に愛された男と言われており、天王寺自身自らの宿命を信じている節がある。
ただし彼の強さは天分だけでなく彼の努力と真摯さにも裏打ちされている。無類の相撲好き、相撲オタクを自認し、「自分と当たる可能性が少しでもある力士は全員徹底的に分析し、成長具合も含め能力やあらゆる戦況を想定して対処する」という異常なまでのデータ派である(自分に不可能はないと思っているらしいが、それが実現できそうなのがすさまじい)。これは彼が高校横綱兼アマチュア横綱という自らの王座を守る「負けない相撲」へと繋がっている。妹の咲も、「相手の相撲が完璧でも、兄貴の相撲好きが異常」と評している。
一方で、その王座に挑んでいた時代は怒涛の攻めを伴う「勝つ相撲」に長けており、両者を切り替えるようにして戦う。しかも、想定においても「ほとんどの場合は杞憂に終わる」としているなど、対戦相手の大成に合わせて*想定し、そのレベルに対処できるようにイメージトレーニングを行っている。また、夜遊びや谷町との付き合いもこなしている等スケジュールの管理能力も凄まじい。
この漢の1日が24時間で足りている事も不思議である。
更に、他の登場人物にも言える事だが、その真摯さと紳士さと謙虚さ、つまり人格も素晴らしいの一言であり、常に学び、少しでも自分の予想を超える事があれば一瞬で顧みる。荒れる(というか軽く闇堕ち)してもすぐにまた立て直し、そもそもそんな場面は久世草介に負けた際にしか見せてない。大相撲にて、加納を焚きつけるために挑発したことはあったが。
国宝の中では最高学年、かつ唯一主将を務めているだけあってリーダーシップがある。国宝たちが集まる際にはまとめ役を担っている様子。一見威圧感があるが社交的で気さくでとても世話好きであり、例えばバドには自分の寮部屋の空きを貸して直にトイレ掃除や礼儀作法等を教え込んだらしい。鳥取白楼の面子からは例外なく好かれ慕われている兄貴分である。高校のOBである横綱刃皇にもその器は横綱のそれだと言われるなど完璧超人に近い。
「相手の長所を分析により塗り潰す」「すべてを自分の色で染めぬく」という相撲スタイルから闇のような濁流のようなエフェクトを発生させる闇属性力士。しかしその外見に反して火ノ丸や典馬のような「無道」に陥る様子は欠片もなく、普段の人柄からしていわゆる「陽キャ」気質。闇や黒をイメージとするキャラの中では珍しい例と言えるだろう。
沙田と同じく土俵と土俵外の感情を区別する事も容易にできるため、他の国宝組や三名槍(の一部)とも打ち解けている。また、この実力と人間性を兼ね揃えながら(登場人物と読者の双方にとっての)解説役もこなせる。しかも、各対戦相手の単行本にしか載っていないような悩みや趣味なども把握している。
数珠丸こと野地数興や大包平こと加納彰平や首藤正臣とは小学生の時からの付き合い。かつてはライバルとして張り合ってくれた加納の諦念、そして再起について、彼が今何を思っているのかは未だ不明。番付的には現在作中で描かれている場所で当たるはずである。数年ぶりの「日本刀の東西の両横綱」同士の戦いが見られるかもしれない。
目下の悩みは、妹の天王寺咲に浮いた話がないこと。一方、火ノ丸にその類の話があった際には(おそらく)嬉々として周りに言いふらしていた。
大相撲にて関取になって以降、咲やバドが (業界用語で「調子こき」の隠語と好ましい言葉ではないため)「アニキ」と呼ぶのを許さず「お兄様」と呼ばせている(ただし、咲が本当にそう呼んだ際は気色悪がっている)。その他、動物好きの首藤正臣が飼っているオウムに「テンノウジ ツヨイ!」など変な言葉を覚えさせて困らせている。
なお、眉毛の目立たなさは本人も自覚している。
ちなみに、趣味は何かと質問されて、相撲以外の答えに困る(相撲は人生そのもの)が、球技全般、ホラー映画鑑賞、エゴサーチが趣味らしい。
観客やファンを心から大切にするサービス精神の塊であり、興行的側面からも「横綱」としての責務を高校時代から認識していた。刃皇はこの点においても横綱としての器を見出だしており大変評価している。高校時代に刃皇が(高校の後輩であり弟弟子だという事は抜きにして)直接スカウトしに来た事からも、獅童のポテンシャルを窺わせる。
また、高校相撲にて久世によって無敗伝説を崩されて闇墜ちしかけたがすぐに持ち直し、火ノ丸の三年越しの稽古を見抜いたり、火ノ丸に敗北した際も地に着く際まで笑顔を絶やさない (これに火ノ丸は精神面ではまだまだ勝てないと自覚した)、火ノ丸がプロ昇進の切符を手に入れた際も直々に称賛している。
ちなみに、第22巻の咲による国宝組への突撃インタビューでは「相手が距離を置かなければ誰とでも仲良くしたい」らしい(咲は自分だけ勝手に好かれていると思ってるパターンとしていたが、確かに国宝組においても好感度が高い)。また、沙田に夜遊びを教えているとか。ちなみに、国宝組で一番仲良いのは数珠丸である。三名槍では、大和号司とも仲が良いが、他の二槍が国宝組とは仲が良い訳ではない。
大包平とは大相撲に入ってからはあまり話していないとか。もっとも、これは火ノ丸と部長にも言えるが。
余談
- 概して好評が多いキャラクターであるが、加納に対する挑発や小関の稽古には賛否両論がある。
- 加納を焚き付けるために行った部分が大きいが、それでも加納を苦しめてきたことは事実であり、刃皇の引退を懸けた局面で加納との一番で故障されてフェードアウトしたことは、ある意味では因果応報と捉える読者もいる。
- 加納や金鎧山などが他のキャラクターから過小評価されがちな描写が描かれてきたり、天王寺、刃皇、チヒロなどがやたら上から目線で感想を抱く場面が目立つため、程度の違いこそあれど賛否両論は連載当時からあったとされる。
- 小関の稽古に関しては、小関も認めている通り、天王寺が本来の番付を飛び越えて小関を特別に稽古しているため、厳しさの裏に天王寺の優しさが垣間見えるのたが、問題なのは小関の両親の眼前でスパルタを行ったことであり、旧来の手厳しい稽古への問題点も作中でクローズアップされてきた上での展開だったため、こちらも賛否両論を呼んでいる。
関連イラスト
高校横綱
大関
関連タグ
作中の関連キャラクター
天王寺咲:実妹
加納彰平 潮火ノ丸 久世草介:高校〜大相撲を通してのライバル達
バトムンフ・バトバヤル 榎木晋太郎:高校時代の後輩
沙田美月:本来はライバル関係にあるが、最近二人で夜遊びしているらしい
野地数興:やはりライバル関係にありながら、国宝組では最も仲が良い
他作品の関連キャラクター
ジャック・ハンマー(グラップラー刃牙)、高師直(逃げ上手の若君):いずれも獅童同様にスケジュール管理に長け、「お前はいつ寝てるんだ?」と突っ込まれかねないような「一日が何時間あっても足りない」程の濃密なスケジュールで過ごしている点に定評がある方々。